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古本屋日誌

2024-12-02 14:40:00

銀閣寺の近くで古本屋『善行堂』をやっている山本善行には、古本集めについての著作がある。

 

新潮新書からも出ているが、みずのわ出版からでた『古本泣き笑い日記』は興味深い。

 

この本は山本が、古本屋になる前、塾の先生をしながら、文学書集めるため、毎日京都や大阪の古本屋に通ったり、古本市につめかけたりしていた時代のことを書いている。

 

 

つまり文学書コレクターの話なのだ。

 

古本コレクターの話はさして珍しくはない。

 

全国の古本屋の目録を掲載している『日本古書通信』にはその手の話がよく載っていた。

 

しかしそれは熱海に『古今和歌集』の室町時代の写本を買いに行く話であり、3500万で手に入れたとか、入手した本を読んでいる時間など勿体無い、そんなことをしていては集まるものも集められないとかいう、世俗を超越した内容だ。

 

 

もちろん、それはそれで面白いのだが、山本の本はコレクター道に精進のしかたがいじましくて親近感を覚える。

 

 

百万遍の古本まつりで臨川書店のブルーシートで覆われた平台の前に、その他のコレクターと押し合いへし合いしながら、場所を確保する話、ブルーシートの上から本をさわり、感触からお目当ての本の位置を感じ取ろうとする話なんかバカバカしくて大笑いしたよ。

 

そして、1番良いのは山本がどこか後ろめたさや、やましさを常に感じているところだな。

 

 

俺からしたら、何故大江健三郎の本が『夜よゆるやかに歩め』しか触れられていないのか(20世紀を代表する大江には『個人的な体験』とか、『奇妙な仕事』とか、これは21世紀のものだが『水死』とか素晴らしい作品がある。そしてそれらはいずれも文庫で簡単に読める。)全く理解できないな。

 

また東野圭吾だって『容疑者Xの献身』はくだらないけど『白夜行』なんか本当に素晴らしい作品で、しかも100円くらいで古本の文庫が買えるわけで、俺にはこういう作品を取り上げないのが不思議なのだ。

 

でも小説はつまりは好みだからそれは仕方ないかもしれない。

 

 

そういう好みの違いはあるものの、山本の本で感心したのは、決して「古本原理主義」に陥ってないところだ。

 

映画が好きな人はともすれば、いい映画をみたら、揉め事なんかスッキリ解決するというような、あの『美味しんぼ』の料理原理主義みたいな考えの人がたくさんいる。

 

俺はそういう思い上がったバカは嫌いなのだ。いい本をどんどん読んでも、それは個人の楽しみでしかないのは当たり前のことだ。

 

家族や周りの人からしたら、「あんたあんじょうしごとしなはらんかいな」とか「得体のしれんバカだな」と思われるだけだろう。

 

 


2024-12-01 16:47:00

11月29日から、12月8日まで、四条寺町の藤井大丸地下で古本市、早速初日の朝から行ってみた。

 

京都、大阪、神戸、奈良、彦根、伊勢、富山などから17店出店している。

 

去年もやはりここで開かれていたが、時期は11月早々で、百万遍の古本まつりとかぶっていたが、今回は時期をずらしての開催だ。

 

 

屋内なので雨に降られて困ることも、寒風吹き荒ぶ中を耐えて本を漁ることもなく、快適に立ち読みができるのはありがたい。

 

しかも10時半から晩の8時までのロングランなので、夕方仕事上がりでも問題なく本をみれるのは素晴らしい。

 

 

待賢ブックセンターは、一度出向いたことがある。

 

二条城の北側にある町屋の古本屋だ。店の前にいろんな形の箱を並べて文庫本、単行本を廉価で売っていて、中に入ると土間があってその右手が本棚になっている。

 

 

左手は6畳くらいの畳部屋があって、木製の本棚だけでなく、畳の上にもたくさんの本が積み上げてあって、絵本もたくさんあった。

 

おれの印象では近くの人たちが持ってくる本をそのまま売ってる感じなのだ。その時はちくま文庫の『チェーホフ全集』の揃いが並んでいた。京都の中心部であるから、いろんなジャンルの本を集めることが可能なんだろうと思う。

 

今回の古本市では、たくさんの文庫本、沖縄の本、図録、哲学書を揃えて、どれも安い。

 

先ごろ亡くなった谷川俊太郎の角川文庫の詩集もあって、サイン本だ(1000円)。

 

やはり亡くなった松岡正剛がインタビューした『生と死の境界線』も帯付き、少し線引きありのが置いてあった。

 

『古書さいとう』は富山の古本屋だそうで、たくさんの講談社文芸文庫のほかに西村賢太の文庫本(品切れのやつではない)や文芸書が置いてあった。

 

 

 

 


2024-11-30 11:13:00

ブックオフ心斎橋店の話の続きだ。

 

今回もレジに持って行って「この本、線引きがあるやん、安くならないかな❓」と聞いてみたが「いや、これはこのまま(880円)です」と断られてしまった。

 

さらにそのあとも、ブックオフ三ノ宮センター街店でも、講談社学術文庫の『円の誕生』という本があったのだが、これまた線引きがあって、ちょうど補充で棚のそばにいた店員さんに「この本、線引きがあんねんけど、安ならんかな❓」とたんねてみまが、「これはお売りできる状態ではありませんね、すみません」とおっしゃったから、ブックオフの方針で線引きのある本は売らないとなったのかと思ったわけだ。

 

 

それは全然構わないのだが、ブックオフコーポレーションの方針か否かを確かめたくなって、アプリから、心斎橋店の事例を出して聞いてみた。

 

すぐに返事が来たのだが、線引き本を売るか売らないかについては、何ら言及がなかった。

 

ということは全体では何も決まってないのかも知れないし、これはおれの勝手な推測だが、例の不正経理事件の余波で一時的に返品管理が厳しくなっているだけなのではなかろうか。

 


2024-11-29 15:06:00

ブックオフは、本のチェックが甘く、線引きがしてあるものも、気づかずに値段を付けて並べてあることがしばしばある。

 

たくさんの本が集まってきて、人手も限られるだろうから、致し方ないとは思う。

 

 

欲しい本なんだが、よく見たら線引きがあって、記されている値段では買いたくない時はレジに持って行って「すみません、この本かなり線引きがあるんですけどね」と申し出ると「あーすみません、じゃあ110円にしておきます」てな感じで値引きしてくれた。

 

 

ところが最近はそうでもない。

 

三条店では、2階の大型本コーナーで佐藤健寿の『奇界遺産 2」が2600円で出ていた。

 

今のところこのシリーズは3まで出ているんだが、2だけは持っていない。

 

チェックしても問題なさそうだ。早速レジで勘定してもらい、京阪で出町柳まで乗って地上に上がったすぐにあるロッテリアに入って、スマホを充電しながら、読んでみると相変わらず面白い。

 

ところが扉紙がないのだ。ハードカバーの表紙をめくったすぐのところには赤紫色の遊び紙があるはずなのだが、カッターか何かでスッキリ切り取られている。

 

仕方ないのでまた三条店に戻ってレシートを添えて申し出て、俺としては半額くらいにきてもらいたいと思っていたら「あーこれはすみませんね。これではお売りできませんので、返金しますわ」となってしまった。

 

ブックオフの方針として、線引きなどの欠損のある本は見つけたら販売せずに処分するとなっているのかは、聞きそびれてしまった。

 

その後何回か三条店に出向いたが、この遊び紙のない『奇界遺産』をみることはなかったので、潰しにしたのかと思っていた。

 

ところがまたしばらくして(返金してもらって二カ月くらい後)出町柳の枡形商店街にある古本屋「エルカミノ」に出向いて本を見ていたら『奇界遺産 2』がある。まだ手に入れてないので、早速手に取ってチェックしてみると、この本も遊び紙がスパッと切り取られていて、値段は2500円だ。

 

本当のところはわからないが、三条店の本じゃないかと俺は思うのだ。

 

遊び紙だけが切り取られている『奇界遺産 2』がそんなに都合よく2冊も近所で出てくるとは思えないからだ。

 

 

またその少し後でブックオフ心斎橋店の2階で、書名は忘れてしまってのだが、ちくま文庫のある本で、1200円となっていたが、チェックしてみたら、かなり線引きがある。


2024-11-28 14:32:00

天王寺公園はJR天王寺駅の西側に広がる都市公園で、明治に開催された内国博覧会の跡地がもとになっている。

 

 

現在は有料化されて「天芝」と称される広い芝生地や飲食店、ドッグランなどもある。

 

 

しかし、俺の子どもの頃と比べて、完全に別物にされてしまっていて、あまりの変貌ぶりにはあいた口もふさがらないよ。

 

 

以前の天王寺公園はまず無料だったし、入り口には鉄製のリボルビングドアが設けられていて、市民はちょっと重たい横に伸びる鉄の棒群を手で「よいしょ」と推して入場する仕組みで、ちょっとした非日常感があったが、今は跡形もない。

 

 

公園内はフランス式の庭園となっていて、芝生が敷き詰めてあるが中には入れない。

 

動物園に続く沿道の北側には巨大なドーム型の温室を備えた植物園の建物が長々と続いていた。

 

これは明治の博覧会時に設置された施設で、戦災にもあわず、珍しい植物を楽しむことが出来たのに、今は破壊されて何にもない。

 

黒田家の門のすぐ南側には公会堂の跡地の石段が残っていて、そこからはるかに西を眺めると広い公園の芝生の先に黒々とした天王寺ステーションビルが聳えているのが見えた。

 

 

しかしこの石段も今はない。

 

またステーションビルも名前が「天王寺ミオ」と変えられたのみならず、外観も白っぽくなり、また減歩されて少し低くなっている。

 

 

動物園に続く坂の入り口、北側には丸い二階建ての図書館があったのだが、これもいつのまにか破壊されてしまい跡形もない。

 

 

このようになんでもかんでも破壊して、どうでもいいくだらないモノを作るのが大阪の連中の趣味であって、もうこれは治すことはできないだろう。