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古本屋日誌
13日付けの朝日新聞に、定年の話が1面と3面に載っている。
「海外では定年が一般的ではない国もある。OECDによると、欧米の一部の国では年齢差別に当たるとして定年制を禁止している。OECDは昨年、人手不足が課題である日本に対して定年制の廃止を提言して、波紋を広げた」
なるほど定年制は年齢差別だという論があるということがわかり、興味深い。
確かに評価がよろしくないというので、労働条件が下がるのはやむを得ないだろう。
しかし、本人の努力とは、まるで関係ない年齢によって、解雇したり、雇用条件を切り下げたりするのは問題だろう。
アメリカが全世界に高い関税を課すそうで、トヨタなど対米輸出が多い企業は大変だろう。
古本業界は骨董品を扱う店は少なからず影響を受けるかもしれない。
錦絵や古文書、一枚刷り、直筆ものなんかは欧米からの引きも多くてだいぶ値上がりしそうだ。
しかしそういう取引は大学や研究所が公金でやるケースも多いし、また趣味として集めている人だったりするから金に糸目はつけませんというケースが多いようだ。
ごく普通の我々のような古本屋は影響はないね。
アメリカさまとしては、日本に核の傘をかけて北朝鮮や中国から、守ってやっているのに、日本はそのことを十分理解していない、感謝もしていない、貿易面では中国とアメリカを利用して儲けていると苦々しい思いを抱いているのだろう。
これはもっともな話であるだけに、対処するのは難しい。
今日は神戸のお客さんのところに出向いて本を見せてもらった。
少し前に河出書房が文芸誌『スピン』を出して今は10何号かまで続いているのだが、創刊号が欲しいという要望も多くて値段も高騰している。お客さんは「理由はわからんな、特に面白い小説でもない」とおっしゃる。
夕方から甲子園に出向いてスワローズ戦を見た。
チケットはありがたいことに友人が頑張って取ってくれたもので、三塁アルプス席、レフトポールの近くで、よく見えるいい席だ。
3回表あたりでものすごい雨が降り出して40分くらい中断。
俺はタイガースの黄色いカッパを来て、そぼふる中座っていたが、暗い夜空から絶え間なく降り注ぐ雨足が、照明灯の明かりではっきり見えてきれいだ。
スワローズの応援団はレフトスタンドに陣取っているのだが、激しい雨の中ずっと応援歌を鳴物入りで演奏して高歌放吟していたのだが、そのうちやる歌がなくなってきて、どうするのかなと思ったら青木とか、スタメンでない選手のもやり出した。
その後雨は小降りとなり、係員がマウンドを覆ってあるビニールシートを外した、トンボなんかを手にした、阪神園芸の人たちがグラウンドを整備して、「ただいまから試合を再開いたします」とのアナウンスが流れた。
その直後再び、車軸をながす大雨が降り出して再び中断となり、水捌けのいいグラウンドもさすがに水たまりができて、光線に照らされて白くて光るようになってしまい、そそくさ出てきた審判がノーゲームを宣言した。
今日は出荷してから心斎橋に出てブックオフ心斎橋店に行ってみた。
心斎橋筋はいつも通り外国人客もいっぱいで賑わっていてありがたいことだな。
徳川時代の心斎橋は石屋の浜で、石材の荷揚げが行われる一方、心斎橋筋は本屋がたくさんあった。
昭和の時代は、駸々堂書店が北づめに二階建ての店舗を構えていたが、倒産してしまい、今は薬局になっている。
古本屋は南詰に中尾書店があって、占いの本、郷土史、浮世絵、一枚刷り、輪本なんかを扱っている。外国人客に土産として重宝されていると思う。
そして北側にブックオフだ。ここは地下1階から三階までの4フロアーが古本屋であり、壮観だ。
いつも不思議なのは、ブックオフの仕入れは近隣からだとのことなので、心斎橋店も中央区や北区、浪速区あたりなんだろうけれども、文庫を中心に水準の高い本が多い。
中公文庫ではイスラームの聖典の『ハディース』が揃っていたり、ちくま文庫では『現代民話考』がたくさんあったり、岩波文庫では『近世風俗志』と普通の人が読まない本が置いてあるケースがある。
またなぜか絵本もたくさんあって、1階の向かって右手端から2番目の本棚にずらりと20メートルくらい絵本だ。
座り込んで読めるように、床にはカーペットも敷いてあるから、店の読みとしては、家族連れや、子ども単独でも店に来て絵本を楽しんでくれると考えているのだろう。
しかしよく出向いている俺の見るところ、絵本コーナーにたくさん子どもがいるのを見たことはないから不思議だ。たくさんどころか、ほとんど目にしない。
心斎橋や丼池、本町あたりはオフィス街だったり、観光地だったり、繊維問屋だったりするわけで、子どもをたくさん抱えた若年層が多いとは思えない。
リーマンは多いだろうから彼らの好む歴史小説がたくさん置いてあるのなら、納得できるんだけどね。
それで、ずっと疑ってるのは、心斎橋店は他所の店で仕入れた本を流してもらっているのではないだろうか、ということなのだ。もしそうなら、他の店から問題視されないんだろうか。
もちろんなんの根拠もないし、客としてはいい本が買えてありがたいことなんだけどね。
それはそれとして、この店が魅力的なのは繁華街の中心部に位置していて、喫茶店や食事できる店がいくらでもあることだ。
斜向かいにはドトールが三階建てで出店しているし(ブックオフができるまでは、ここは古本屋はだった)、スタバ、コメダ珈琲、フリスピークリームドーナツなんかもある。
食べ物屋はCoCo壱、一風堂、鶴丸うどん、うさみ亭松葉屋などいくらでもいい店がある。
ブックオフを見てから北に上がり「シモジマ」で封筒、ポリ袋、消しゴムなどをこうてから、天満橋に出て、大川を渡って、予約していた造幣局の通り抜け。
今年は寒いのでまだ満開とはいえないが、露店もたくさん出ていた。
今日は出荷してから、阪急の宝塚線、山本駅まで出向いてお客さんの本を拝見した。
たくさんの辞書が並んでいて、『岩波古語辞典」『漢字語源辞典』『新明解国語辞典』などだが、うちではどれも売りにくい。
ジャンプコミックスや司馬遼太郎の文庫本、山本周五郎の本、森瑤子、沢木耕太郎、確かに本としては面白い作品もいろいほ含まれているのだが、商品となると扱えないものばかり。
お客さんには「紙ゴミとして処理されるか、もしくは近所のリサイクルショップにお声をかけられたら、引き取ってもらえる思いますわ」
宝塚にはブックオフもあるし、豊能障害者作業センターが、経営するいくつものリサイクルショップがあって、文庫本も1冊50円くらいで販売しているし、山本にもリサイクルショップがある旨お伝えしておいた。