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古本屋日誌
今日は昼前に谷町の古書会館に出向いた。
昨日から3日間、小規模な古本市が開催中だ。
今回は文学書を扱う矢野書房と古文書なんかを出している古本横丁が参加しておらず、そのスペースは他の古本屋が主に文庫本をたくさん並べて埋めていた。
2日目ということで、ゆっくり本を読む眺め、読んで確かめることもできるから、古本市は2日目、3日目なんかの方が魅力的に思える。
この古本市のお客さんはあまり話をしてる感じはないな。
好みの本を手にしてためつすがめつ、吟味してやまない。
古本屋に本のことをたんねることはない。(ふ、俺の方が、おまはんなんかよか、よう知っとんねん)というスタンスだろう。
谷口ジローの『孤独のグルメ』と似た雰囲気だ。
あれは松重豊の主演でドラマ化されて、一部に受けている。本を読むという行為も、喧騒の巷で誰にも邪魔されず、一人の時間を楽しめるわけだからな。すぐ北側に大洋珈琲があって、かなりうまいコーヒーを持ち帰ることもできる。
さらに道をわたるとコンビニがあって、イーティングスペースがあるので、れいこーをしばきもってこうたばかりの本を楽しむことも出来る。
古本市では、杉本梁江堂がたくさんの『上方趣味』を出しているのに驚いた。
この雑誌は大正時代から昭和17年にかけて、大阪や兵庫(今津)で発行された月刊の雑誌で、著名な作家が芸能や名所旧跡、風俗、伝説、地名なんかについて、あれこれ論じたエッセイと木版画が収めてあるものだ。あまり見たことのないほどの量なのでびっくりした。
他にもアジア号が『日本生活図引』を何冊か出していた。この大型本は昔の市井の風習や産業、生活習慣、祭礼の写真を集めたもので、詳細なキャプションが魅力的だ。
今日から京都、大阪で古本市が3つも始まる。
京都は四条通にあるフジイダイマルの地下、大阪は谷町の古書会館と新大阪駅だ。
早速フジイダイマルに朝から行ってみた。雨は四条駅についた10時過ぎには上がって、暑くなってきていた。
ここは京都、大阪、神戸、彦根、奈良、伊勢、富山などから18の古本屋が参加している。
フライヤーを見たところ、店舗を構えている古本屋が多い。
通販だけでなく、店を持っている古本屋は地元に根付いてその地で商売しているわけだから、通販のような値段で売ることは難しい。
だから今回もそれなりに安い値段で売っているのではないかと考えたのだ。
ここの地下は、古本市の行われる催し物会場のほか、大きなスーパーも入っていて、大通りに面した一階から入る手もあるが、寺町通り側にある階段を降りて入ることもできる。
いつもの古本市の時なら、10時半のオープン前に10人くらいは並んでいるのに、今回は誰もいない。
やはり大阪の方に行ってる人がたくさんいるのだろう。
さて並べてある本だが、いつも感心するのは、文庫本も含めてカバーの上に透明できれいなシートをかけてあったり、そうでない本もピカピカにカバーを磨いて、新品とみまごうばかりの美品揃いだということだ。
ジャンルでは、文学書、図録、レコードなんかが多い。こういう本はコレクターもいるし、コンディションを確認してから買いたいと思っている人も多いから、通販に馴染まないこともある。
大藪春彦の、見たこともないほどたくさんの文庫本、大江健三郎のこれまで見たこともない稀覯本、川崎長太郎のたくさんのハードカバー、初版本、畑中純の版画集、こういったものに目が惹かれた。
田中大介が光文社新書から『電車で怒られた!』を出した。
乗車マナーは実は年々向上しているにもかかわらず、われわれは常々イライラがつのっているという話だ。
そうなのか、マナーが向上しているとは思わなかったな。
確かに以前の鉄道は喫煙が大っぴらに認められていた、今はそれは禁止されている、その点では確かによくなっているけど、乗客のマナーはどうなのか、不思議な話だ。
ただ社会学の研究は斬新な視点や切り口が大切だから、田中の視点はそれなりにポイントをついているのだろう。
この本の中で日本の大都市圏は車よりも、鉄道を使って通勤する割合が高いという話がある。
なんでも東京都市圏は車32%、公共交通31%であるのに対して、ニューヨークは車が75%、公共交通は9%に過ぎない。またパリでも44対17、ロンドンは49対16で、いずれも車社会だ。
そうなのか。これは知らなかったな。俺の考えでは田舎は車社会だが、大都市は鉄道網が整備されているので、車に頼ることは少ないと考えていたのだがな。
アメリカはそもそも鉄道が少ないし、運行が不正確だ。またニューヨークの地下鉄は治安がよろしくないとも聞いている。
そのあたりが原因なのかもしれないけど、いくらニューヨークが大きな街だとしても、そんなにクルマが来てしまったら渋滞も日常化するだろうしイライラがつのることにならないのだろうか。
普通に考えて、地下鉄や鉄道を利用した方が速く目的地に着くだろう。
またクルマの維持費やガソリン代、保険、税金などを考えたら、年間どう安く見積もっても100万を超えることは間違いない。
そこまでの金を払う価値があるとはとても思えないけどな。
だいたい電車の方がはるかに安いわけで、大都市圏でクルマにたよる連中とは合理的な考えができない人たちだと思う。
世間にはたくさんのバカがいる。
通販では実に横柄な客が少なくない。
だいぶ前のことだが、秋田から本の注文が来て、それはかなり古い中公新書なんだが、初版だし、ビニールカバーもきれいで帯もついているなかなか珍しい本で、買える人は幸せだと思う。
ゆうメールで、水曜日に発送したんだが、日曜日にメールが来て「現在日曜日の午後5時35分、まだ着かない。追跡番号を入れようとしても該当しない。本当に出しているのか不信がつのる」のだそうだ。
たかだか800円くらい負担したぐらいで高飛車に出る非常識さには呆れ果てる。
ゆうメールは土日に配達はないことくらい調べたらわかるのに、それもしない。
そもそも客だから、偉そうにしていいわけがない。
うちは、もともとこういう非常識な連中はブラックリストに入れて全て切り捨てている。世間一般も当然そうあるべきだと思う。
以前天神橋筋近くの天満市場は、万引きをした連中の顔写真を撮影して入り口に張り出して「出入り禁止」としていた。(そういう店は他にもあったよな)その面々を眺めるとほとんど年寄りで、哀れをもよおしたものだ。
バーコード決済、カード決済などの現銀を使わないやりとりは便利だ。
お釣りのやりとりなど時間の無駄だし、小銭で財布が膨らんで見苦しい。
うちはPayPayやカードをつこているのだが、大阪では自分が貧乏人だというのを「もう万歳してますわ」とか、「すかんぴんですねん」とか「ぺいぺいですわ」と言っていた。
もちろんアクセントは違うのだが、発音はPayPayと同じだから、俺は初めはあれを店の人に言うのが嫌だったな。
その上で決済が完了したら、ご丁寧にスマホから「ぺいぺい」という電子音が流れるのはもっと嫌で、設定から音量をギリギリまで絞ってほぼ聞こえなくしておいた。
ところがそうなると、店の人は「今鳴りました❓」と必ず聞いてくる。
「いや、ぺいぺいてあれやん、貧乏タレゆうことやんか、なんか気になるさかい聞こえんようにしとるねん」と言い訳するのだ。(東京の人たちはどうなんだろうかな❓)
これがいつものことだからめんどくさい。
さらに腹立たしいのが、同じ店で買い物をして、先週おんなじやり取りをした店員がまた「今鳴りましたか❓聞こえやしまへんねんけど」と聞いてくることなのだ。
「こないだゆうたやん、あんた耳めげてるんちゃうか❓」とも言われへんのでまたゾロおんなじ話をするわけだよ。