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古本屋日誌
以前自民党から出て、衆議院議員に当選して一期務めた矢野隆司が出した『今東光 全年譜』を入手した。(送料込みで19800円)
40年間に亘る研究成果を本にしたもので、去年出たのだが、欲しいなあと思っていたが、Amazonの在庫はまだあったので、買いそびれていたが、先日在庫を確認したらゼロになっていた。
慌てて出版もとにメールを送り何とか入手できた。
刊行後も新しく見つけた資料やデータはホームページに公開中で、すでに14ページに及んでいるのだが、それもプリントアウトして本に添えてくれていてありがたかった。
さて内容だが、上下2巻全1100ページに及ぶ箱入りの上製本。
『全年譜』の通り、今東光の誕生から79で亡くなるまでの日々に起こった出来事を編年体で記してあって、ところどころには書簡の抜粋、打ち合わせの内容なども挟み込まれている。
在野にあるにもかかわらず、手間のかかる基礎研究をよく成し遂げられたものだと感嘆するほかない。
下巻の巻末には著作、対談者、出演したテレビ番組の一覧もあって博捜を極めている。
今東光は長らく山本近くの天台院の住職を勤めていて、『お吟さま』で直木賞。その間次々と『小説 河内風土記』(全6巻に及ぶものが東邦出版社から昭和52年に刊行されている)を書いていた。
また昭和11年の3月号の『日本評論』には比叡山の稚児の水揚げに関する『稚児』という興味深い小説も書いている。
これは戦後まもなく東郷青児の装丁、谷崎潤一郎の序文というスタイルで刊行されたのだが、かなり伏字にされている。
その後再録されたものにはそれなりに伏字が埋めてあるのだが、それでもまだ✖️✖️がいくらか残されているのは不思議なことだ。
7月20日の日曜日、昼から京都に出て、高島屋別館6階にある蔦屋書店のラウンジで打ち合わせ。
友人が上田秋成の掛け軸(群馬の古書店から、65000円)を入手して、それを額装にしたいというので、長浜にいる知り合いの表具屋に連絡してやってもらうことになり、その段取りを話し合う。
俺は骨董品の知識はないし、また興味もないが、徳川時代の読本作者として著名な上田秋成の書なわけだから、これは1つの眼福と考えて、お付き合いすることにした。
蔦屋のラウンジは有料なんだが、置いてある本が読めたり、飲み物もあるし、ちょっとしたパン(クロワッサン、ロールパンなど)果実グミなんかも食べれる。
われわれはタイプBという8人まで入れる液晶ビジョン付きの個室(1時間半で6000円)を予約していた。
さて掛けじだが、30センチ四方くらいで料紙にサラサラと3行にわたって草書体でしるされている、文字は今のところ読めない。
長浜の友人は元々俺と一緒の塾で英語を教えていたのだが、30くらいの時に、よくあるパターンなんだが、親元に帰り家業の3代続く表具屋を継いだのだ。
元々海外旅行が好きで、旅行先のペルーで幼稚園の先生をしていた今の嫁さん(もちろんペルーの方)と出会い、結婚して、今に至るまで夫婦相和しておられる。
彼の話では地元の長浜でも寺の檀家が減り、後継もおらないため、廃寺になってしまうことがしばしばあって、表具屋の仕事はあがったりだというのだ。
ただ彼はスペイン語が出来るし、長浜にはたくさんペルーやプラジルをはじめとして、ラテン系の労働者が来ているので、その人向けの通訳の仕事が立て込んでいて、「今はそっちの方が忙しい」という。
打ち合わせでは、文字が書いてある本紙の上と下に貼り付けてある金色の一文字は残して、UVカットを施した木製の黒縁額に移す形でやることになった。数ヶ月かかるが「10万までいくことはないよ」とのことだった。
金曜日(17日)から、谷町4丁目の古書会館で古本市。早速朝から行ってみた。
よく晴れていて容赦なく強い日差しが照り付けるなか、開場前に並んでいる人はさすがに先月より少ない。ほとんど男性だ。
文学書の矢野書房も出店していて、相変わらず人気を集めている。チラリと覗いてみると様々な文学書に加えて川瀬巴水の図録、プレイガイドジャーナルが出していた『大阪青春街図』(3000円)なんかもあった。
真木がたくさんの新書を並べているし、ディックは、いつものように驚くくらいきれいなコンディションの本を廉価で提供している。
大阪では以前京橋のツインタワーや弁天町なんかで大規模な古本市が開かれていたがそれらは今はない。やはりショバ代がバカにならないからだろう。
しかし古本市の数はむしろ増加していて、大阪だけでなく、神戸、京都で規模は少し縮小してはいるものの、さまざまな催しが数多く行われている。
もうだいぶ前の話だが、16日は、例のジャパネットたかたのプリンターの不具合がおこり、昼過ぎまで家にいて、郵便局に出向いて出荷したあと、神戸に出向いた。
3時くらいにまたジャパネットたかたから電話があって、「ではパソコンを立ち上げて、プリンターも電源を入れてもらえますか」というので、「いや、いや、いま出先だから」と伝えて明日の2時から3時の間に電話をもらうことになる。
最前、明日の午前中にと約束したばかりなのによくわからないが、家にいたのであれば、早く問題が解決する可能性もあるからありがたいことだな。(明日は午前中お客さんのところに行かないといけなかったのに、忘れていたからちょうどよかったともいえる)
帰宅してから取説を見て、キャノンのホームページからプリンタードライバーをダウンロードして、プリンターの型番を入力し、Wi-Fiを選択してからパスワードを入れて、「プリンターとの接続に成功しました」との表示が出たので、喜びいさんで、印刷指示を出してみたところ、またしてもうんとも、すんとも動かない。
こうなると機械本体の不具合かもしれないし、お手上げだな。
諦めてパソコンの電源を落とす時に、アップデートの指示が出ていたので、数分かけてやらせると、突如としてプリンターが、動き出して10枚くらい続々プリントアウトしたものが出てきた。
これまで溜まりに溜まっていたタスクを一挙にこなしたわけだな。
結局やはり原因はコードの不具合にあったようで、こうてから半年も経たないのに断然するとはおかしなことと、普通なら思うところだな。
ただうちは猫様を2匹こうていて、雌猫が毎日パソコンの配線のあたりを通って行くので、文句は言えない気もする。
翌日、17日は約束通り14時3分にジャパネットたかたから電話があったが、無線LANで接続できて印刷はスムーズに行えているので、用はない。
一応USBケーブルの値段を聞いてみると「600円なんですが、送料がそれ以上かかりますから、近くの電気店で買われた方がいいと思います」との返事だった。
今日は11時から松竹座で尾上菊五郎の襲名披露の歌舞伎を見た。(3時半まで)
嫁が万代に勤めているのだが、従業員割引で一等席22000円がすごく安く(8000円)見れるので、ありがたいことだな。
正面入り口の右手に発券機があって、登録番号と電話番号を打ち込んでチケットを出す仕組みだ。
また、入り口横では名古屋の矢場トン、道頓堀たちばな、なんかが幕間に食べる弁当などの予約を取っている。
俺は少し歩いて御堂筋に面しているはり重で「すき焼き弁当」(2160円)を予約した。
2回目の幕間(30分ある)に一度外へ出て取りに行かないといけないのは暑くて面倒だ。矢場トンやたちばなで買うとロビーまで持ってきてくれるので快適なんだが、それでもはり重は美味いから辛抱することにする。
2階では松竹の会員の勧誘、歌舞伎の本、グッズ、飲み物(コーヒーは500円、ビールは800円)アイスクリーム、アイス最中(500円)、お弁当の販売なんかをやっている。
それ以外にも野菜ジュースとワインの試飲会も開催中だった。
座席はほぼ埋まっていて、先日のOSKより人気があるようだ。
演目は新版歌祭文、舞踊、黙阿弥の梅雨小袖昔八丈。おそめ久松、いつもながら、くだらないストーリー、徳川時代のくだらなさを体現している。
身分社会だから主人の娘との恋愛は許されない。女の方は身重になって、使用人の久松の実家までやってきて心中しようと迫る。久松も女の覚悟に負けて死のうとするのだから、共感などできるはずもない。
一方、昔八丈の方は、菊五郎が髪結新三、弥十郎が家主役を務めて、こちらは歌祭文と同じような筋立てながら面白かった。
500両の持参金と引き換えに心進まぬ祝言を強いられるという訳のわからない話ではあるが、それは序盤だけで終わり、焦点になるのは菊五郎から金をふんだくる弥十郎の話術で、おだてたり、なだめたり、脅したりと飽きがこない。