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古本屋日誌

2025-08-01 16:25:00

今日から27日まで、河原町の丸善ジュンク堂の地下二階のイベントスペースで、古本市。

 

 

早速11時の開店に合わせて行ってみた。

 

ここは10坪くらいのスペースなので、普通の古本屋一軒分くらいの量(7000冊くらいだと思う)しかないのだが、なかなか面白い本もある。

 

またレジは丸善ジュンク堂の従業員が担当していて、古本屋が輪番で担当する形でないのが珍しい。会期が27日までのロングランなので、古本屋がやるとなると人手をそれぞれ取られて大変だろう。

 

 

参加しているのはほとんど京都の古本屋だが、大阪と熊本からも一軒ずつ来ている。

 

熊本は「古本タケシマ文庫」というのだが、たくさんの面白い文庫本、新書の他に美術書もあって『六浦光雄作品集』(1000円)は久しぶりに見た思いがした。

 

 

京都の「ロンドンブックス」は嵐山に店舗を構える人気の古本屋で、いろんな文庫本の他に諸星大二郎などのマンガ、吉村昭の『神々の沈黙』の朝日新聞社から出た単行本なんかが目を引いた。

 

 

二条城のそばに店がある『待賢ブックセンター』は、京都関係のたくさんの本、沖縄の本、岩波新書を並べていて壮観だ。沖縄の本の中には10年くらい前に出たアメリカ軍の沖縄戦の記録(3000円)、宮田登の『ミロク信仰の研究』(2000円)なんかもあった。

 

 

これは俺の感想なんだが、店舗を持っている古本屋は基本的には地域の古本屋として、近所のお客さんが持ち込んだ本を店主の判断で買い取って、それを自分の店で販売するスタイルだと思う。

 

 

通販もしているのだろうが、客注を取り、本を探し出して梱包して郵便局やヤマト運輸の出張所まで持ち込んでという手間は、店売りの手軽さからすると、あまり歓迎されないのではないか。

 

 

だから古本市に参加する際も、通販価格よりは安い売値になることがしばしばあるような気がする。

 

 

 

それに対して通販で生計を立てている古本屋は、通販での相場に精通しているから、古本市でも基本的にはそのラインで値付けするのではないだろうか。


2025-07-30 15:02:00

ベースボールマガジン社から『タイガース90年史』と題して大判のグラフィック誌が出た。

 

 

魅力的な写真がたくさん収めてあるのは結構だが、年度別の成績一覧に問題がある。

 

 

プロ野球が始まった1936年に関して、この雑誌には優勝チームは決めていない旨の記載があるが、そんなことはない。

 

 

1936年の秋のリーグ戦でタイガースは勝ち点でジャイアンツの並んで一位だった。それで優勝決定戦を行なって、ジャイアンツが勝った。ただし、勝率はタイガースが一位。

 

 

俺はこの1936年もタイガースの優勝回数にカウントするべきだと思っている。

 

 

というのも1937年と1938年は同じようにジャイアンツと優勝決定戦を行なって、(1937年は春がジャイアンツ、秋がタイガース、1938年は春がタイガース、秋がジャイアンツの優勝)両年度ともタイガースが勝った。したがってこの2年はタイガースが優勝したわけで、連覇はとうの昔に達成しているわけだ。

 

 

ところがジャイアンツはそれを認めてしまうと優勝回数が2回減ってしまうので、クレームをつけて結局1937年と1938年も優勝回数にカウントしているのだ。これは大問題で、優勝決定戦の意味を無視する行為ではある。

 

 

ただそうであるなら、タイガースも1936年は優勝したとカウントしないとおかしいわけで、(そもそも勝率はタイガースが一位なのだ)トータルでタイガースの優勝回数は11回となる。

 


2025-07-28 10:09:00

京阪電車の株主優待の半年定期券を先日、ヤフオクで入手出来た。

 

この数年ずっとオークションで手に入れているのだが、今年は80000万円で、去年は73000円で手に入れたから、かなりの物入りとなった。

 

 

京阪のは毎年7月11日から半年と、1月11から同じく半年となっていて、なんか中途半端な日付ではある。

 

1月の分は、株主に12月に入って早々に発送されるので、オークションに出品されている期間が40日くらいあるのに対して、7月分は6月20日に発送されるから、20日くらいしかヤフオクに並ばない。

 

 

それもあって6月22とか23日の落札分なんかはかなり高めの金額になっている。

 

 

少し待てばもう少し安く買える可能性もあるが、一々ヤフオクをチェックする手間はつまり時間の無駄と考える合理的な人がいるからだろう。

 

 

俺の考えでは、結局使用開始の7月11日までに、定期券を抱えている個人や金券ショップは売り切らないと損が出てしまうわけだから、7月に入ればどっと出品も増えて、連れて落札価格も下落して65000円くらいで買えるだろうと考えていたのだ。

 

 

それで7月に入ってから確認しても、今回は大した枚数出ておらず、落札価格も8万円くらいと予想外に高い。

 

 

面白かったのは、あと2日オークションの期間がある定期券が2枚出品されていて、開始価格は8万円となっているのだが、早々と両方に入札があって、見てみると同じ人なのだ。

 

 

やがて残り数時間となり、定期が2枚要るわけないので、どうなるのかなとチェックしてみたら、2枚ともキャンセルされていたなあ。

 

 

これは出品する側からみたらとんでもない迷惑行為だと思うのだが、よくキャンセルを容認したものだよ。


2025-07-27 09:00:00

ハヤカワ新書から小林昌樹の『立ち読みの歴史』が出た。なかなか愉快なタイトルなのでさっそく一読してみた。

 

 

前田愛の研究で、徳川時代、本は集団で音読されていたことがわかっているから、明治になって本屋が開架式になり、客が自由に半を手に取れるようになっても、店頭で1人で黙読する習慣は簡単には広まらなかったそうだ。

 

 

まあそうだよな、染みついた習慣はおいそれとは直らない。店頭で声を上げて立ち読みはさすがに無理だろう。

 

 

著者によればそれが雑誌が本屋に置かれるようになるに連れて、明治後半から徐々に立ち読みが広まったとのことだ。雑誌は今もそうなんだが、自分に興味深い記事だけを読むものだ。プライベートな面があるということだろう。

 

 

俺は学生時代は三条河原町下ルにあった駸々堂の京宝店に出向いて立ち読みをしていたが、30分くらいすると店員から注意された。当然だよね。

 

ただ友人の理学部の学生だった久富くんは、なぜかニーチェに傾倒していて、この店のレジのすぐ横にあった全集コーナーに並べてあった『ニーチェ全集』を何時間も立ち読みしていたな。

 

 

普通ならすぐにでも叱りつけてやめさせるところなのだろうが、彼がいうには「何にも言われなかった」。

 

 

黒々とした長い髭を蓄え、長髪、下駄を履いた風貌なので臆したものだろう。

 

 

1990年代には、枚方の国道1号線沿いの本屋によく立ち読みに行っていたが、漫画雑誌には、立ち読み防止のセロファンはかけてはおらず、どうぞお読みください、面白い漫画があったら、こうてねという感じだった。

 

漫画の単行本には全てセロファンがかかっていて立ち読みすることはできなかった。雑誌はOK、単行本はダメとなっていたのだ。

 


2025-07-26 11:11:00

矢野隆司が編んだ『今東光 全年譜』を読んでいるが、編年体で彼の日常を活写して興味が尽きない。

 

 

今の父親は世界を股にかけて活躍する商船会社の課長で、函館や神戸に住んでいたが、やがて東京に本宅を構えた時、敷地が300坪あったし、退職時の慰労金が大正時代に75000円あまりだったとあるから、かなり裕福な家庭だったわけだ。

 

 

これはよく知られている話なんだが、関西学院中学を退学となっているわけについてもかなり突っ込んだ記載がある。

 

 

現在の関西学院は灘や甲陽の後塵を拝しているが戦前は、神戸一中、二中と肩を並べる進学校だった。

 

その関西学院3回生の時、上の5回生が授業ボイコットを始め、今東光も加わっていたこと、女性関係で問題を起こしたことが原因で放校されてしまう。

 

その後豊岡中に転校するが、ここでもすぐに女性問題を起こして、さらにそれを問題視した教師を殴ってしまい退学させられてしまう。

 

東光は、その後も実家に行儀見習いで来ていた女と関係して妊娠させ、生まれた子どもは庶子として届け出ることになる。(母親は産後の肥立ちが良くなかったのか、出産の5日後に死亡している)

 

 

20ごろまで、今東光は画家志望で、何度か二科展に応募しているが、いずれも入選することはなく、その絵もほとんど残されていないのだが、本書にはほとんど唯一といっていいだろう、二科展落選作の人物画が掲載してある。

 

 

その写真のすぐ隣には絵画の所有者から貰った掲載を許可する文面のハガキも載っているところが、興味深い。

 

 

矢野さんはどういう縁で、絵の所有者と繋がり、また許諾を取ったのか、その辺りにも興味が湧くのだ。