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古本屋日誌

2025-09-06 21:14:00

天下の碩学、井上章一先生が新著の『阪神ファンとダイビング』の初めの方で六甲おろしに関する新説を書いている。

 

この本は全体としては意味不明で論じるに足りないものだが、こと六甲おろしに感する話だけは興味深い。

 

 

井上先生は、これまで作詞家の佐藤惣之助が関東の人間であるせいで、関西圏の地理をよく知らずに、上州のからっかぜのノリで六甲おろしを作ったのではないかと述べていた。

 

 

そもそも山から吹き下ろす風は真冬のものだから、野球シーズンに合ってないとの指摘もあった。

 

 

しかしその後博捜の結果、タイガースより少し後に結成された阪急の球団歌もろっこう嵐という歌詞で始まるものであることが判明したのだ。

 

 

阪急が結成された戦前、佐藤惣之助の作詞した「タイガースの歌」は広まってはおらず、世間的には知られるものではなかったから、阪急は独自に作詞したと考えられる。

 

 

それにもかかわらず、「六甲おろし」のフレーズが使用されているのは関西圏でそれなりに広まっていた表現ではないかと考えられるのだ。

 

 

という具合におもしろい方向に話が広がっていく。