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古本屋日誌
ちくま新書から渡辺延志の「関東大震災、虐殺否定の真相」が出た。
例の関東大震災の時の朝鮮人虐殺を否定しようとする論文をハーバード大のラムザイヤー教授が書いたことに触発されてその真相を探った本だ。
もちろん1万近い虐殺があった。
興味深いのはこの事件の報道が許された10月20日の新聞紙面だ。
「不逞鮮人が放火や略奪、井戸への毒の投げ込みをやった」という記事に並んで「自警団による鮮人の殺害事件があった」記事が掲載してあるのだ。
つまり朝鮮人を殺したのは事実だが、それは殺人や放火をはじめとする凶悪犯罪への反撃であったとの情報操作を狙ったわけだ。
それはさておき、以前工藤美代子が「関東大震災朝鮮人虐殺の真実」を出して朝鮮人は実際に暴動を企んでいたんだと主張した。
この本は一時Amazon価格が高騰して8000円くらいもしたよなあと思い出した。
不思議なのは北原糸子が地震などの巨大災害にあたってはそれまでの個人主義的に振る舞っていた人も博愛的になって協力し合うようになると論じたことと正反対の事態が実際に起きてしまったことだ。
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金曜日から今日まで谷町四丁目の大阪古書会館で古本市。最終日に出かけてみた。
横丁、ディック、杉本、矢野、真木、ロビン、厚生、唯などが出品している。
古本市は初日の口開けが熱心なお客さんで混雑するが、最終日となるとゆっくり本を見ることができる。
松谷みよ子の「現代民話考」の「銃後」の巻があった。
出征時や空襲の際の様々な逸話や体験を集めた本で面白い。時代が大衆にも凡庸さを許さなかったからだ。
松谷は後書きで今西祐行の「一つの花」の騒動を取り上げている。
今西の小説は皆に見送られることもなく、嫁と小さな娘だけに見送られて寂しく出征する軍人の話だ。
これに対して「皆に見送られることもなく出征したなどというのはありえない。これは戦争に対する悲愴感をかもしだすためにやっていることで事実をねじ曲げている」という投書をきっかけに、産経新聞が大々的に「一つの花」は事実をねじ曲げているキャンペンを張った。
松谷はこれに対して様々な聞き取りの証拠を出して、実際は町内会からも見送られずに寂しく出征していった軍人がいることを示した。
帝国陸海軍が命を賭して戦ったアメリカに対してはさながら犬のように付き従っているくせに、国内向けには威張り散らそうとする産経新聞てバカバカしいよな。
散華した将兵は産経新聞のアメリカへのこびへつらいを決して許さないだろう。
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このところコロナ騒動が猖獗を極めてますな。
例えば家の中で仕事をしている父親や母親が感染した場合、きちんと会社に報告しますかな。
そりゃ正直に申し立てて、2週間くらい休む人もいるだろうけど、会社には「夏風邪でしたわ」みたいなことを言ってだましだまし出社してる人もいるだろう。
理由は有休が残ってないとかそもそも有休にしにくい会社だとかいうのもある。
また休んでしまうとライバルに先を越されて出世コースから外されてしまうというのもある。
どれも説得力ある理由だよな。
ただ休まないで会社に出ているために社内で感染が発生してしまうおそれはあるな。
でもわれわれに他の人のために自分が我慢する価値観はあるのだろうかね?
通勤途中に道で苦しんでる爺さんや婆さんを見たらさすがに救急車を呼んでやる程度の道徳は持ち合わせてるだろうけど、それ以上にみんなのために当面自分の欲望は抑えるなどという倫理は日本人にはない。
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藤川球児の「火の玉ストレート」が日本実業出版社から出ている。
その中でマウンドに立つときは自分は「クレイジー」だとして「それゆえに、ほとんどの試合について、僕は自分が投げたボールを覚えていない」という。
その一方で2008年のクライマックスシリーズの3戦目、9回にドラゴンズのタイロンウッズに投げたボールはよく覚えていると書く。
投じた6球全てストレートで最後にホームランを打たれて試合は負けた。
これに関して「もし6球目がフォークだったら、ウッズは三振していたはずだと評する声が少なくない」しかし「そのシーズンでウッズに9回対戦して2本ヒットを打たれたが、いずれもフォークを狙われていた。さらにそのシーズンでウッズから奪った4三振のうち、フォークの空振りで三振に終わった打席はひとつもなかった」という。
つまり藤川は確率的に抑える可能性の高いのはストレートだとその時きちんと計算して投げたと言ってるわけだよ。
しかしこれは全く説得力ないね。
クライマックスの3戦目、一勝一敗で迎えた大勝負の9回、クレイジーになってるだろうよ。シャカリキにストレートで勝負にいってしまったんだろうと思うな。
だいたいウッズの雰囲気を見たらストレート狙いだということくらい誰でも分かっていた。
それなのに当の藤川だけが、相手を見ることもなく、過去のデータから決め球を割り出していたというんだからビックリする。
もっと正直に書いて欲しかったなあ。
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コロナ騒ぎで通販業界はどこも盛況だ。売り上げは大きく伸びて新しいビジネスモデルを確立したところもたくさんある。
古本業界も同じで、従来の店舗を構える古本屋もAmazonやヤフオク、メルカリ、日本の古本屋サイト、自社サイトなどで大々的に通販を始めていずれも高い売り上げを示している。
要するにAmazonの値段に追随しているわけだ。
店売りはめんどくささはない代わりに、客層が限られてしまい専門的な本や少し値が張る本は売れない。
その点通販は顧客は全国に分布しているので店では全く動かない本もどんどん売れていく。
勢い古本屋としては店売りはどうでもよく、通販に力を入れて注ぐこととなり、店舗の縮小、廃止、あるいは開店休業で倉庫化していくトレンドは避けられない。
ただ、問題は毎日積み上がる出荷作業だ。
パソコンから客のデータをプリントアウトし本を封筒詰して発送する業務をひたすら繰り返すことになる。繁盛している古本屋の場合は毎日100を遥かに越す注文があるそうだからすごいね。
また仕入れた本をサイトに入力する作業も実にめんどくさい。
コンディションを明記して写真を何枚も撮って一つ一つ上げていくのは大変だ。
アパレルやファンシーグッズなどなら在庫がたくさん見込めるから一度入力すれば使いまわしていける。しかし古本はほとんど一点限りだから、一つ一つのコンディションを丁寧に記していく作業が永遠な続いていく。
やはりアルバイトを雇ってしのいでいくしか道はないんだろうね。
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