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古本屋日誌
今年もあと2日、ハルカス美術館で先日から小村雪岱展が開催中だ。
大晦日と元旦は休館なので、今日行きたいところだが、1時から仕事が上本町である。
ゆっくり観れないのでは意味がないので、とりあえず正月の目の保養に図録を買いに行くことにした。
谷町線の天王寺駅で降りて、アベチカをてくてく歩き、階段を上がって「ミオ」(元天王寺ステーションデパート)に入り、一階のJR乗り場があるところを南方向に歩く。
ここには俺の高校時代には巨大な熊野詣の絵があったのだが、今は取り外されてしまっている。大阪の人たちの趣味はとにかく破壊だからね。
おしずまっているので、スゴい人出で、たくさんの荷物を転がしている人も多い。ビルの南端から階段を降りて、地下一階、ここは左手に御堂筋線乗り場がある。
俺の高校時代にはここには、大きな柱を取り囲むようにしてたくさんの売店があって、おばさんが雑誌や新聞、お菓子なんかを売っていたが、もちろん今は何にもない。
さらに南側に続く地下道を行くと、正面にハルカスがあって、そこに入ることなく、右手には16階の美術館に行くエスカレーターがあるのだが、今回はそれには乗らず、ハルカス内の14階までのエスカレーターに乗る。
というのも14階から上に上がるエスカレーターは非常に距離が長く、傾斜角度も大きくて、天空に昇っていく雰囲気を味わうことができるからだ。
エレベーターは人でいっぱいで、ほとんどの人は食堂街にいく。途中4階で降りるにいちゃんが「おります〜」と前にいるおばさんやお婆さんに声をかけていたが、誰もエレベーターから降りてあげないので、男は窮屈そうに降りていった。
14階に到着して、楽しみにしていた天空へのエスカレーターを楽しんで、16階、ミュージアムショップは入場券を買うことなく入れる。
早速紫色の表紙で400ページ以上ありそうな図録を見つけてPayPayで購入(3600円)
今年もあと少しで終わる。古本業界は、亡くなる人が160万人を超えている影響で、本の供給は絶えることがない状態にある。
今年は個人の愛書家の方や、通販などで小規模に古本業を営んでいる業者が集まって、古本市を開くケースが目立つ。
先だっても奈良県庁の回廊で古本市があったし、他にも鈴蘭台駅や洛西口駅、枚方市駅近くの公園、神戸古書会館などいろんなところで開催された。
これらは各々机一つに置ける分とか段ボール一箱分とか、そういう少ない量だが、気に入った本を持ち寄って和やかに行われていた。
これは古本屋に本を売っても大した金額にならないから、自分で売ってみようというのもあるようだが、それよりは趣味を同じゅうする人と出会いたい、好きな本の話で盛り上がりたいという欲求の表れだと思う。
また自費出版した自分の詩集や評論を売りたいという自己顕示欲を満たすことのできる場としても機能しているように思う。
今日は少し早起きして、9時16分の京阪電車に乗って、天満橋で谷町線に乗り継いで東梅田に9時45分くらいに到着。
年末の日曜日、いい天気で、風もなくいい日和なので地下街の人出も大変なものだ。
阪神百貨店地下一階の入り口にも、2列でかなりの行列ができている。食料品売り場に正月用品を買い求めようという人たちだ。
10時ちょうどに入店して、すぐにエレベーターで8階に上がる。
古本市初日の水曜日は、平日だったが、エレベーターは8階に向かう熱心な本好きの人で一杯だったが、今回は俺と中年の女の2人だけ。その人も6階で降りた。
昨日から古本市会場の窓際のスペースを使い300円均一が始まっているので、それを見てみたかった。
会場には10時2分くらいに着いたのだが、さすがに人もまばらで、300円均一コーナーは大きなワゴンが6つくらい、壁に沿って並んでいる。お店の人が補充の本を差し込んでいる。
ざっとみてみるとほとんど単行本で、雑誌が少し、文庫本は数えるほど。
高橋たか子、安水稔和(編集工房ノアからの刊行書籍、かなりたくさんあった)、富岡多恵子(『大阪センチメンタルジャーニー』の帯付きとか)、吉村昭(講談社から出た『細菌』など)なんかの単行本がある。角川文庫の横溝正史の黒い背の文庫本はかなりのたくさんあった。ただこのシリーズはしばらく品切れになっていたものも、続々重版されている。
300円均一のすぐ前には、懐かしのマンガや本を集めたコーナーもあって(これは初日から)。
朝日ソノラマから出ていた石ノ森章太郎の『ミュータントサブ』、ゴジラ本、司馬遼太郎の『街道をゆく』、雑誌『マーガレット』、井上章一の『プロレスまみれ』なんかも置いてあった。
古本市の会期は明日までなんだが、お店によっては本棚やワゴンに空きができているところもあって、たくさん本が売れたことがわかる。
今日はやはり10時小前くらいに起きて、パンと牛乳で朝ごはん。
注文のあった本を本棚から探し出す作業を11時くらいから始めるが、岩波文庫の『宗教生活の原初形態』上巻がなかなか見つからない。
記録では11月末に上、下巻セットで入手して、12月2日に下巻は売れたとなっている。ということは12月上旬あたりの本棚に残りの上巻は刺さっているはずなのに、見当たらない。
他の本棚も見てみたがない。岩波文庫の社会科学系なので、カバーは上が肌色、下が白なのでかなり目立つから探し漏れはないはずなんだが見つからない。
結局セット本を積んであるところに、上巻、下巻で置いてあるのを見つけた。
在庫を再度チェックしてみたら、この本はもともと上巻が2冊、下巻が1冊あったことがわかった。初めのチェックが杜撰だった。
郵便局に持ち込んで例によってポイントをつけてもらい、自転車で国道163号線沿いにある「丸亀製麺」で2時くらいから、昼ごはん。
ここはメリケン粉から店内で製麺している。レジの横にネギとワカメ、天かすが置いてあって自由に入れられる。
見ていると素うどんに全部山盛り乗せて、席に付いて、ある程度食べてから、またレジ横に戻って、ネギやワカメ、天かすを山盛りにしているのはすごい。横に店員がいるのに胆力あるね。
すぐ横には「王将」と「古本市場」があるので覗いてみた。
今日から阪神百貨店8階で古本市、朝から行ってみた。
昨日は夕方からずっと雨で、普通なら寒くなるところだが、今朝は風もなくぬくい。
天満橋から谷町線で東梅田に出て、てくてく歩いて9時45分くらいに地下一階の入り口前、その時点で並んでいる人は10人くらいだ。
開店時エレベーターは1階に停まっていると聞いたことがあるので、本当は1階で開店を待つべきなんだろうが、やはり寒いし、地下一階なら入ってすぐ右に折れたらエスカレーターが3台あることも知っているから今回もここにする。
さて今回も、すぐにはエスカレーターには乗れず、また年末の買い物で訪れている人もいたせいで、エスカレーターは2階、6階にも停まったので、少し8階に行くのが遅れた。
今回の古本市には大阪8、京都5、神戸5、三重1、愛知2、岐阜1、金沢1、富山2計25の古本屋が参加している。
百貨店の古本市はいつもながら快適だ。
雨風も関係ないし、温い、また催し物会場は広大なスペースがあって、各店のワゴンや平台の間隔も十分とってあって、お客さんがごった返す感じはない。
お店によっては本のカバーにさらに透明なカバーをかけているところもあって、本の美しさが際立つ。
今回、珍しいと思ったのは、朝日文庫から出ていた『オウム裁判』全13巻揃に『オウム裁判傍聴記』を添えた14冊で33000円というやつだ。
この本はわりと人気があって、俺も最初の方の何冊かは扱ったことがあるけれど、全巻揃というのは初めて見たな。
他には岩波文庫のロックの『人間知性論』全4巻揃、リクエスト復刊の帯付(5000円)というのも珍しい。
また、蛭子能収のコンディションのよい単行本が2000円くらいで並んでいた。
ちくま文庫の中沢新一の『観光』は珍しい、値段は5000円。
大阪の玄関に聳える百貨店でモノを売るにはかなりの場所代もかかるだろうし、重たい本を8階まで運び込む労力は大変なものだ。
通販をメインにしている古本屋なら、当然だと通販価格で売りたいと考えるものだろう。
店舗を構えているお店でも、相当な手間と時間をかけるのだから、それに見合う利益を追求するのではないか。
しかし、そういう常識的な考えに反するような値付けをして古本市に臨んでいる古本屋もある。
店主の考えにもよるだろう。「相場ばかりでは、面白くない」とか、「うちの店の値段ですかまへんわ」とかいろいろあるのだろう。
レジはいつも通り集合レジで、出店している古本屋も加わったいるのだが、いつもと少し違っていた。
いつもは1人が本の最後のページに挟んである、店名と値段を書いた紙片を外しながら、各店に割り当てられている番号と値段を読み上げる。
横に控えているもう1人が店番号と値段を復唱しながら、ボールペンで小さな紙にそれを書き写していく。
全部終わると最初の1人が本の数を読んで、2人目が市販を見ながらカウントする数字と照合する。(ここでよく不手際があって、1人目がセットになった何冊か合わさっているのを、1点と数えることを忘れてしまい、2人目の数と合わないのだ)
そして3人目がちょっと離れたところにいて、2人目が持っていく紙片をもとに再度ぜんぶ計算してチェックすることになっていた。
ところが今回は3人目のチェックはおこなわれず、その分早くレジが終わるようになった。