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古本屋日誌
昨日の晩はかなり風があって快適でした。寝汗もかかず途中で扇風機も止めたほどです。近所の萱島神社の夏祭りが屋台などを伴って開催、萱島駅前は夕方から車両進入禁止になっている。屋台や露店や露店とも言えないような机を並べてビールやらかき氷やらを売っている店が並んでいるが概ね生ビールは500円で俺なら絶対に買わない値段だな。新しい寝屋川の堤防の細い道にたくさんの露店がでていて、立錐の余地のない人出で中学生らしい4、5人が二列になって進んでいって「絶対人を避けない」とアホなことをやってすぐに喧嘩になってるのは面白い。また安藤昇がよくやっていたのだが、不良のたまり場のサテンに単身乗り込んで、もちろん出入りのためだが、不良の方も心得ていて安藤と目があった瞬間に喧嘩三昧に発展する。こっちの方がよっぽど気合がはいっているし、大掛かりで健康的だな。現代のわれわれはやることなすこと中途半端だ。
用事で古川橋に出かけた。駅前に巨大な「仙亭」ビルがあって格式のある日本料理店なんだそうだが、一体誰が利用すんねやろといつも思う。寺島珠雄が「ぼくの大阪地図」でここの駅前に中学校を作る作業で飯場に泊まり込んで作業していた話を書いているが中学校付近の地名に触れて「幸福町とか末広町とか唾棄すべきくだらなさだ」と言う。まあ確かにこういう縁起をかつぐだけの新地名は不思議といえば不思議だ。
今朝も暑うてどんなりません。せみせみは朝の5時くらいから頑張って鳴き始め10時くらいになると温度がお気に召さないのか静まってしまいます。一方アゲハは変温動物のはずで暑なったらそれだけ体温も上がっているはずなのに涼しい顔で舞い降りてくるのは不思議だ。柳田国男の本で人間は同じことを二回繰り返せるが霊やその類は繰り返せないので、人間である証を立てるために必ず返事は二回「はいはい」「ネイねい」とくりかえすものだとあった。セミやチョウは繰り返して発音するのが通常で、その理由はそもそもこれらの昆虫は死者の魂の入れ物であるからだそうだ。まあせみせみは気分良う鳴いてるし、チョウチョはそれこそ天空を駆けているので、悪い話ではないな。
知り合いの古本屋の店主の話ではブックオフから電話があって古本を買い取らないかと言うのだそうだ。卸みたいなことをするということでその営業が言うには「状態の悪い文庫本なんかをお安くお分けしますよ、とりあえず無料で一箱お送りできますが」とのことで、かなり非常識なやつだな。状態の悪い本なんかいらんよ、営業なんだからそんな身もふたもない言い方をして金を払う人間がどこにいるんだろう。「当店の一番の商品をお分けします」くらい言わなあかんな。でもそうなりゃそうなったで「なんでそないにええ本を私とこに分けてくれはりますのん?あれですか、暑さでアホになりはりましたん?」と言われるのがオチだな。考えたら店でもヤフオクでもよう売らんような本を客からこうてるわけだからバカですな。
これも知り合いの古本屋のマスターの話では新刊の取次大手の大阪屋がその店舗をもつ古本屋に「新刊の本をおきませんか?売れた時に支払ってもうたらええから、例の再販のシステムでやりませんか」と営業に来たと言う。そうなんかあ、なかなか新規の本屋の開業はないし、小さい本屋はどんどん潰れているので、取次も安閑とはしておられず古本屋にもアプローチして来たわけだ。新刊の本屋はゴミクズのような本もいっぱい置かなあかんわけだから私は嫌だな。確かに映画でもゲームでもなんでも流通している商品の9割以上はゴミクズ以下ではあるが、本はとりわけその割合が高い。
私のところには楽天がサイトに出店しないかと営業をかけてきたことがあるけど、出店費用が20万くらいして高いのでやめたが、他にも税理士から経理を任せてくれないかとの営業電話があったが、そもそも経理を任せるほど売り上げはないので話も聞かなかった。
今朝も暑さは厳しいのですが、昨晩はかなり風があってさほど暑くはありませんでした。猫はよく水を飲みます、メス猫は自分で風呂場の戸を押し開けて中に入り床の水をなめたら、洗面器に残った水を飲んでますので、こちらもそういう汚い水やのうてちゃんとしたのを飲まそうと陶器の水飲みは用意してあるのになぜか風呂場の床をなめてます。舌で掃除してるのかな。
昨日は中国の大連から一時帰国した友人夫婦と伏見桃山の黄桜ファクトリーで飲みました。黄桜は清酒の酒造メーカーですが、「京都麦酒」という地ビールも作っていてトレードマークの黄色い花をつけるという黄桜の大木が店の前に植えてある他社長の趣味なのかカッパに関するグッズコレクションもなかなか楽しい店です。私は若い頃から酒には弱くすぐに気持ちが悪うなり、友人がいくらでも楽しそうに飲み進めて行くのを恨めしそうに烏龍茶や水を飲みもって眺めていました。素質がある人は飲む機会を踏むに連れて酒量も上がり身体も酒焼けして赤ら顔になるようですが、私の場合はビール一杯足らずで茹でタコのように仕上がり周りから心配されます。さて昨日の友人もガタイが大きく肝臓などの機能も高いであろうが故に若い頃からの健啖家で、昨日も一軒目でビールを二杯に清酒は三合くらい飲み、二軒目ではそれを上回る量をきこしめしているようですが特に変わった様子もない。それでいて本人は「若い頃はなんぼでも飲めたのに今はせやのうて、飲んだら眠たなってまうしざんねんやわー」と言う。そうかあ、そういう悩みもあるのか。
今朝も思いっきり暑うて閉口します。メス猫は外出してアゲハを見つけて狙いを定めておどりあがりましたがもちろん余裕で逃げられました。
ようやく島本理生が受賞、しかし直木賞です、まあ本来は又吉直樹が「火花」で芥川賞を取った時に受賞すべきだったのに、わけのわからん芸人風情に賞をやるために涙を飲んだわけです。その時の「夏の裁断」は今月文庫本になりましたが、ごく普通に読んで「火花」なんかより明らかに出来は上で、政治的な力学で受賞が決められるのはバカバカしい。又吉直樹の作品はそれなりに面白いだけで文体の完成度はなくエンターテイメントであり芥川賞にふさわしい作品ではないが、島本理生の作品は流れるような文体の美しさがある上に分かれた男から依然として苦しみを与え続けられて苦しむ女の心情が綴られて心を打つ。
大宅賞も同じことがあって2010年は上原善広の「日本の路地を旅する」が受賞したが、これはたいした作品ではなく、明らかに森功の「同和と銀行」が他を圧していたのに受賞を逃しています。まあ森はその後大宅賞を受賞したからまあいいかなとは思いますけど変な力学に左右されることのないようにしてもらいたいものだ。
今朝も暑うて起こされました。大阪の家は基本的に大阪城もそうなんですが西おもてです。西日はあるものの、夕方から涼しい西風が入ってくるからで、私も一生懸命西側の窓をフルオープンにしてはいますが、いかんせん入ってくる風は須磨の浜風の状態ですのであきません。
柏木ハルコの「健康で文化的な最低限度の生活」が吉岡里帆主演でドラマとなり初回は遠藤憲一が保護費の中から月に5万の借金返済を抱えて一日一食だという設定で役人の吉岡が一緒に法律相談に出かけて過払金があるので金も戻ってくるというオチでした。初回なのでまあこんなものなのかもしれないが、「ビッグコミックスピリッツ」でも吉岡を表紙に使い、グラビアも用意しインタビューまでするという力の入れようで是非ともブレイクしてもらいたいものだ。
だいぶ前に大宅賞作家の久田恵が「ニッポン貧困最前線」を書いて生活保護の現状と問題点を余すところなくえぐりだしたわけですが、ケースワーカーの大変さはこの本にも十分書いてあるところで、マスコミがケースワーカー叩きをする話もショッキングです。だいたい生活保護は税金だというが、そもそも厚生年金や国民年金も財源の4割程度は税金なんだから、生活保護を攻撃するならこのような年金受給者も同程度に怠け者で甘えていると叩かないといけない。それに失われた20年の間に正社員になれず、現在40台に差しかかろうとしている多くの低所得者は将来生活保護を含めた対策を講じないといけない対象だが、これは自民党政権の失政が原因であって本人のせいではない。
それにしても大阪の地下鉄の冷房はすごいです、御堂筋線も谷町線もひゃっこいことこの上なしで、京阪電車に比べて驚くばかりです。年寄りで電車に乗りなれてない人は電車が降りる駅に近づくとまだかなり扉が開くまで時間があるのにわれ先に前へ出ようとして見苦しい。そのため停車直前のブレーキでつんのめって人の足を踏んづけたり、よろけてみっともなくつり革にしなだれかがったりしている。でも70にも80にもなるほど生きてきてまだ地下鉄や電車に乗りなれていないとは金持ちなのか、単なるバカなのか不思議ではある。