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古本屋日誌
心斎橋筋は大阪を代表する商店街だ。
戎橋から心斎橋に至るアーケードの街並みは店構えも工夫が凝らされて、街ゆく人もいっちょらいに身を包んで楽しそうだ。
以前大丸の前に「福寿司」があってカウンターで街ゆく人を感じながら箱寿司やぬく寿司を食べられた。
ところが福寿司は閉店してしまい残念に思っていた。
実はこの店から少し北側にカステラの「銀装」があって窯出しカステラなどを売っているのだが、その二階には直営の喫茶店「ラサール」がある。
ここはちょうど大丸の北入口や御堂筋線心斎橋駅に通じる地下通路入口の真正面なのだ。
だから窓越しに心斎橋筋をゆく人々や大丸に入っていく人、地下通路に吸い込まれていく人の姿を見て間近に眺めながらカレーやカステラ、コーヒーを楽しむことができるのだ。
昨日も仕事前に立ち寄って大阪随一の繁華街を楽しそうに歩む人を眺めていると楽しくなってきた。
道ゆく人の出で立ちは黒っぽい、グレーっぽい服装がほとんどで、例の豹柄なんかは全くない。大阪への偏見やステロタイプはつまらない。見たら誰でもわかることだからだ。
リュックサックで歩く人もかなり少ない。心斎橋筋に出向くのは仕事や用事ではなくレジャーや買い物なんだろうからこれも至極当たり前のことだよな。
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「文学界」の最新号に西村賢太が長編を一挙掲載している。
例の藤澤清造もので、今年は気を取り直してその全集の刊行に乗り出す決意を新たにしたという内容だ。
西村はこの20年というもの毎月東京から七尾にある藤澤の墓に詣でていて、一回あたり7〜8万はかかる勘定だからトータルでは2000万くらい使っているし、また藤澤清造の著作を収集するのにも同程度の黄白を注ぎ込んだと書く。
とりわけ「根津権現裏」の自筆書入れ本は大学の先生が所有していて懸命に頼み込んだが断られて、結局新車のベンツ1台分はゆうにこえる金額で手に入れたというのだからよくわからないよな。
また新潮文庫で藤澤の著作が二冊出ていたが品切れとなり、無念に想った西村は角川文庫編集部に復刊を頼みこむ話がある。
「最終手段として刊行費用はこちらで全額負担する旨を申し添えた」のだそうだ。
すごい情熱で圧倒される。
「大手出版社の編輯者と云うのは押しなべて馬鹿のくせしてプライドだけは無駄に高くできている」などと批判も書いていて面白い。
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ネット古本店が非常に多くなっている。そもそもうちとこがそうだ。
通販では店舗売りに比べ、高い値段をつけることができる。
顧客が隣近所ではなく日本全国だからだ。
ただ古本業界は本をどうやって売るかはあまり問題にならない。
通販でたくさん売れるし、店舗でも大丈夫だし、この本ならあの人が買うだろうという予測すらなりたつからだ。
この業界の最大の問題はいかにしていい本を仕入れるかだ。
客から買い取る、廃品業者から買う、交換会で仕入れる、せどりをするなどあんまりルートはない。
店舗を構えている店なら訪れるお客さんと顔馴染みになり「今度こういう本を持ってくるから買い取ったよ」てな具合に話が進むことがある。
しかし通販専門店の場合はそんなにうまくはいかない。
ホームページを開設したところでアクセス数は望めないし、Amazonで販売したところでお客さんはAmazonから本を購入したとの認識なので特定の古本屋に目が行くことはない。
なんせうちとこなんかお客さんから買取のお話をいただいたことは一度もないです。
困ったもんだよ。
創業は2012年の年頭だから今年で丸10年なんだけどね。
一時Amazonで購入してくれたお客さんに買取ます‼️というチラシを入れたことがあるのだが、反応はまるでないし、納品書に加えてチラシを入れるのがめんどくさくなってやめてしまった。
そんな中一部のネット古本店は客との良好な関係を築くことに成功して、何度も何度も繰り返していい本を売ってもらえるようになっている。
人徳なのか、お客さんがわざわざ本の搬出を手伝ってくださったり、お茶やお菓子までご馳走してくださるんだからびっくりする。
それでいて仕入れたいい本を通販の価格で売ることはせず、買取の時に付けた値段に少し上乗せしただけで売ってしまう。
多くの古本屋は山師みたいな人で、「何か掘り出し物を見つけて高く売ってやろう‼️」とか「客は値段にうとそうやから適当な買値をつけといてやろう」みたいなことを思っている。
でも中には全く違うタイプのネット古本店主がいるわけだ。
さぞかし人たらしで、話もうまい面白い人だろうと思うところだが、全然そんなことはない。
寡黙で基本的には客とのお喋りしない、向こうが話をふってきても、少し受け答えはするけど、自分から進んで話題を振るようなことはない。
それでいてお客さんに気に入られているんだから本当に不思議だ。
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昨日は甲子園。
5時について近くのお好み焼き屋で飲む。
「今日起きて店の前みたらな、ベンチあんねんけど上に青いスワローズのスリッパが揃えて置いてあんねん。あの世行きますゆうようなもんかいな。気持ち悪なってほかしたけどな」と店主がいう。
いろんな人がいるもんだな。
例の宣言が解除となってからは8時半まで酒を売っている。
以前は7時半までで、売店で7時10分くらいから並んでたら、女の店員がやってきて私のすぐ後ろで「すみませんがここまでです」という。
なんでも7時半ジャストに販売を停止せなあかんそうで、それを計算して列に並んでいる客でも切ってしまうわけだ。
すぐ後ろに並んでいてカルピス酎ハイを頼む客はすでにオーダーを店員に伝えているのにもかかわらず無情にも切られて落ち込んでいる。
見かねて私が「おっちゃん、こうたろか❓500円もうたらわしのとこでオーダーするさかい」と申し出たら
「お願いしますわ‼️600円渡すよってにとっといて‼️」
「いやいや、並んでるだけやし手間賃はいらんよ」
無事にカルピス酎ハイは手に入り
「これで嫁はんに怒られずにすむわ」
てなことがあった。
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今日から阪神百貨店で古本市、さっそく行ってみた。
新館がオープンするので館内の様子も変わっているに違いなく、事前にホームページでエレベーターの位置をチェックしてみたら前と同じ位置にある。
地下一階の阪神電車側から入って左手のお茶売り場の横だ。
9時50分に行ってみたらガードマンがいて2列に並べという。10時ごろには100人くらいが並んでいて開店と同時に入ってエスカレーターを探したが見当たらない。
やはり位置が変わっているのだ。ホームページはそこまで手が回らないのか前のままだったわけだ。
結局エレベーターでのんびり8階に上がりました。
8階の催事場はエレベーターの正面がタイガースショップになっている。
店員の話「12月にも古本市やる予定ですけどタイガースが優勝した場合は全館あげてのバーゲンとなりますから中止になるでしょうなあ」
タイガースはもう16年も優勝しておらず、永久にその日は来ないだろうとすら思える。無能な首脳陣と経営者がいなくならない限りは。
古本市は以前より売り場面積を拡大していて、ランドセル売り場や中元売り場あたりまでワゴンが並んでいる。
またワゴン間の通路も広くとってあるのに加えて木製のベンチが置いてあって、こうた本をのんびり読める。
こういう古本市でいつも不思議に思うのはネット古本屋のことだ。
通常は店舗を持たず通販だけで本をさばいているのだが、時折古本まつりに参加する。
そして品揃えがいい。
あまりお目にかかれない本を古本市で並べている店がいくつもある。
しかも、通販の価格ではなく相当に安い値段なのだ。
つまり通販ならもっと高く売れる本をわざわざ百貨店の8階にまで運び込んで本棚を組み立て本をきれいにレイアウトも考えて並べて、安売りする。
これはなぜなんだろうなあ。
通販ばかりやっているとパソコンを睨んでるだけで気が滅入るということなのかもしれないが、でも買取の時に面白いお客さんと接する機会は多い。
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