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古本屋日誌

2021-12-18 20:56:00

今日も大阪古書会館では古本市だ。それにしても古本屋の仕事で一番問題なのが仕入れだ。

他の業種ではどう売っていくかが問題なんだろうが、こと古本業界に限ってはいい本は必ず売れるので、売り方は大した問題ではない。趣味的な問題でしかない。

 

やはり本をどこから入手するかが最大の課題なのだ。

お客さんから買い取ればいいやないかと思われるだろうけど、そう簡単ではない。

以前和本をたくさん持っているお客さんのところに出向いたことがある。

 

節用集や名所図会などもあったが、それ以外に20年くらい前の実用書や歴史書が2000冊くらいあって「ええもんやろ❗️キバって買い取りしてや❗️」とおっしゃる。

私にはよくわからない本ばかりなので値のつけようもない。

「いやあーちょっともわからしまへんわ、どないしましょ」

「古本屋やのに、わからんのかいな」とおっしゃるが、当然わからない。

わかるわけがない。

てなわけで客からの買い取りもなかなか難しいものだ。


2021-12-17 18:03:00

今日から谷町四丁目の大阪古書会館で古本市、早速朝から行ってみた。


矢野、シルヴァン、ディック、杉本、厚生、寸心、横丁、真木、唯、アジア、汎などいつもの古本屋だ。
このうち店舗を構えているのは矢野、杉本、厚生、汎で残りは通販の販売店だ。俺の印象では店舗を構えている本屋はあまり安売りをしてない。
逆に通販専門の店はこういう直販の場ではかなり安売りをしているように感じた。
店舗での販売はどうしても客が限られるので、全国に客を抱えて販売できる通販より安く売らざるを得ない。
その点通販専門の店は店舗販売に比べて高く値段を設定できる。
ところが古本市ではその価格設定が逆転しているわけだ。
これは店舗のある店も実は通販もやっていて、その高めの価格を眺めて暮らしているからではないか。
「古本市ぐらいはちゃんと儲けさしてもうても、バチはあたらんやろ」という思いなんだろう。
さて矢野は文学書の専門店で初版版なんかも扱っていてこの古本市でもオープンと同時に人だかりができている。
本は読んで意味がわかることが1番で、俺はだから文庫本でもなんでもこだわりはない。
しかし文学書は読んで意味がわかればいいわけではなく、初版だとか帯があるとか、カバーの違いなど骨董品同様の扱いとなっている。
わがマルス書房でも例えば横溝正史の角川文庫を扱うことがあるが、お客さんからはコンディションや刷の問い合わせがある。
なんでも「扉の影の女」は14刷から別のカバーデザインに変わったそうです、その変わるすぐ前の刷のが欲しいなどというリクエストがあるのだ。
ただこの本だが14刷を入手したことがあるんだがそれも初版と同じカバーデザインだったけどなあ。
いずれにしてもお客さんそれぞれの思いがこもっているわけだ。

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2021-12-15 21:32:00

京阪電車の株主優待定期券を手に入れたい。去年は12月26日に58000円で、その次は7月2日に62000円で手に入れた。


さて今回のは12月頭からヤフオクに出品が続いていて7万を超える値段で落札されている。
しかし使用開始は来年の1月11日なので、今手に入れても1ヶ月くらいは使えないわけだ。
それにコロナ騒ぎで毎日出勤するリーマンは大幅に減っているから今回は6万も出せば問題なく買えると思うな。
つい2日前も金券屋が定期券を10枚65000円スタートで出品していてそのうち6枚が65000円で、1枚が66000円で落札されていた。残り3枚は買い手がついていなかった。
6.5万で売っているのに、入札がある定期券にわざわざ重ねて入札して高く買う人がいるのは不思議だよな。
でもそんなことより金券屋が定期券を10枚とか持っていることがさらに謎だ。
定期券は京阪電車の株を6800株以上持っている人に株主優待として渡しているものだ。
例年ヤフオクでは6万から8万くらいで必ず落札されている。だから金券屋なんぞに売らずに自分で出品したら儲かるのにそうせずに、売ってしまう。
つまり京阪電車の株に2000万からの金を投下できる連中にとっては数万の利益なんかどうでもいいことなんだろうよ。
ヤフオクに出品して、落札を経て梱包して発送するその手間が数万円では引き合わないということだ。
古本屋の世界なんか何百円とかせいぜい何千円とかの世界でちまちまやっているわけで、不思議としか言いようがないよ。


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2021-12-14 13:02:00

昨日はハルカス美術館でやっている「福富太郎コレクション展」に行ってみた。

 

福富はキャバレーの経営者で銀座にも「ハリウッド」と銘打ったキャバレーをオープンさせその利益で様々な絵画をコレクションしていた。

 

鏑木清方のはその中でも有名だが、伊東深水の絵も実はあるのだ。

 

それは「戸外は春雨」と題された巻物状の連続画でキャバレーの楽屋や舞台袖の様子が活写されている。

 

福富の経営していたキャバレーもそうだが、客を入れるホールや生バンドを入れてのショーが行われる舞台は驚くほどきらびやかで、異空間といっていいものだ。

 

ところがその舞台裏はショーを終えてあられもない姿のまま腰に手を当てて咥えタバコのホステスたちや、難しい顔をして舞台や客席を覗き込む経営者と思しき男の姿があるのだ。

ミュージアムショップでは図録とともに2018年に出た今井晶子の「キャバレー、ダンスホールの20世紀」も売られている。こちらはミナミの「ミス大阪」や「ユニバース」東京の「ハリウッド」の内装が取り上げてある。

 

私は「ミス大阪」が好きで何回も出向いているのだが、表から入ると段差もなくどんつきの舞台まで遮るものもなく見渡せる解放感を感じるはものの、店内は薄暗く、くすんだ落ち着いた雰囲気だ。

 

ところがこの本ではそれこそあたう限りの照明を使い、カメラの角度も工夫してこれまで見たこともない灼熱のトロピカルな空間が切り取られているのだ。

だから今回展示中の伊東深水の絵とはまるっきり反対の世界がそこにはあって面白い。

 


2021-12-12 11:14:00

生活保護を受給している人をバッシングする風潮があるよな。

 

自分が負担した税金から保護費が出ているのに、パチンコやギャンブルに使っているとか、不正な受給を受けているものがいるというやつだ。

 

でもこの手の批判は必ず自分より下の連中にだけ向けられるという、不思議さがある。

毎日汗水垂らして仕事に励んでいるのにあいつらは何をしとるんや❗️というのは会社の経営者や株で儲けている連中や、マンションを所有して不労所得をたんまり得ている見苦しい輩に向けられてもおかしくないだろう。

 

でもそうはならないんだよな。

 

俳優やタレントもまともな仕事をしているわけでもないのに、法外な所得を得ているわけだから批判があっても然るべきだがそうならない。

 

でもこれは現代の特徴であって、これら芸人風情はずっと河原ものと蔑まれて「あの芸人がどれだけ金を稼いでるのか知らんけど、そいつらの稼ぐ金と俺が汗水垂らして稼ぎ出す金は根本的に値打ちが違う」という価値観が一般的だった。これは山本夏彦や山城新伍が縷々述べていたことだ。

 

サッカー選手やプロ野球で何億円もの収入を得ている連中も「たかがサッカーや、野球みたいなガキでも出来ることを大の大人がしてるだけやないか」という批判は当然成り立つ。現に設立当初のプロ野球はそのような批判にさらされていたことは井上章一の述べるところだ。でも現代ではその批判は見られない。

 

例のMMTの価値観では税金を原資として国の様々な財政支出(公務員の人件費も含まれます)がなされるというのは間違いだとなる。

管理通貨制度の下では国は何もないところから金を生み出すことができる。税金はあまりにも金が市中に溢れてインフラになるのを防ぐために回収しているだけということだ。