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古本屋日誌
このところの古本でも詐欺サイトが出てきている。
まず千葉県柏市わかしらにあると称する「亮横江商事」は間違いなく詐欺会社だ。
ホームページにたくさんの古本を掲載している。
例えば旺文社文庫の内田百閒全39冊を18000円、ちくま文庫の「チェーホフ全集」を10500円、送料込みで出している。
この値段は相場の安い値段で、ありえないような価格でないところが、詐欺師にしてはよく勉強していると言える。
また代金の振込先として次のようなゆうちょ銀行の口座を指定しているが、もちろん金を振り込んでも何も送ってくることはない。
またサイト記載の電話番号にかけてみても「その電話番号はただ今使われておりません」とのアナウンスが流れるだけだ。
■お振り込み先
銀行名: ゆうちょ銀行
支店名 : 一三八支店
取引種類: 普通
記号番号:11380-02545691
囗座番号:0254569
口座名義:グエン ヴアン フツク
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今日、門真警察に電話してこの会社のことを伝えて捜査してもらうように頼むとともに、日本郵政にも連絡して、送金先の口座を伝えて預金封鎖するよう要請しておいた。
夜見てみたらこの詐欺会社のホームページは閲覧できなくなっている。
それにしてもとんでもない連中がいるものだよ。
ちくま新書から村上勝彦の「進駐軍向け特殊慰安所RAA」が出た。
一般書ではこれまで類書もなく、独創的な内容で江湖の渇きを癒す作品だ。
敗戦の3日後にはアメリカの占領に備え、強姦や暴力事件の頻発を防ぐために慰安所の設置を日本側が決めて当時の大蔵省主税局長池田勇人に予算をつけてくれるよう要請した。
所得倍増の池田勇人ですな。
当初200万くらい出してもらえればいいとの意向だったが池田は
「200万かね、そんな少額ではとても足りまい。たとえ1億円かかっても、それで多くの女性の貞操が守られるのならば安いものだ」と言って3000万を融資することを決めたというのだ。
なんでも1945年の日本の国家予算は215億円だったそうで、3000万はその0.1%強に当たるのだから、気合を相当入れていたわけだ。
それにしても一つ疑問なのは慰安婦の集め方だ。村上は「観光事務員の大募集をしている」との触れ込みで実際は慰安婦の募集であり、逃げようとしても「いたるところに武装した黒人兵が仁王立ちになっていて逃げることはかなわなかった」と書いている。
なんか韓国と問題になっている従軍慰安婦の刈り込みみたいな話でビックリしてしまう。
高島俊男が亡くなってしまい、さまざまな日本語の疑問にそれなりの正確さや論理性をもって答えてくれる機会が失われた。
中国人は例えばみちを幅員によってかなり細かく分類し、それぞれ異なる漢字を用意している。
径よりは道、道よりは路が幅広なわけだ。中国語の理屈はわからないわけではないが、道であるかどうかは、普通の人間であれば一瞬でわかることだ。
幅員など「広い道」とか「せばい道」とでも言えば容易に理解されるというのが我々の論理だから中国人のやたらに分類し、細分化したがる神経は理解の埒外だ。
そのくせ中国語では「道路」という二字熟語を使う。せっかく幅員をチェックして、道と路に分けたのにこれではなんの意味があるのか、さっぱりわからない。
「この道はな、今あるとこはな、二間しかないねんけどな、もうちょい行たら四間に広なるんや、せやさかいそれも含めて道路ゆうてんねや」などという屁理屈でも言い出すんだろうか。
今の時期は買い取りの依頼が多い。
人当たりがソフトで話題も豊富で、お客さんの顔色を上手に読める店主なら、心を許して「すまんねんけど、この置き物も持って帰ってもらわれへんやろか❓」とか
「この鞄な、バリ島でこうできたんやけど、お店に置いといたら映える思うよ、もう値段はええから持って帰ってな」てな感じで、本以外の雑貨を引き取らされることがある。
古本屋だから雑貨の類の目利きは無理なので、困惑するが「人助けや思て持ってかえってな」と言われると無下に断れない。
その挙句「あの古本屋はなんでもこうてくれるよ、あんたとかのいらんようになったお皿やコップもゆうてみたらええねん」などという口コミが生まれて、紹介されて行ってみたら買い取り依頼の品物がほとんど雑貨ということになっていく。
俺はそもそも気が弱いから、お客さんに頼まれると即座に断れない。
その上(ここは辛抱してエスニックの人形やら小物入れを引き取ったら、次はええ本を売ってもらえるかもしれん)などという打算を働かせてつい引き受けてしまう。
しかし、ようやく気づいたが、旅行好きで行く地方地方で雑貨をたくさん買うようなお客さんは大して本は読まないし、読んでる本も旅の雑誌のたぐいだ。
だからいくら辛抱して重たい雑貨を持って帰っても古本屋の仕事にはつながらないのだ。
今日から花隈の兵庫県古書会館で古本市。
昼過ぎに出かけてみた。
木造二階建ての古めかしい会館で、以前は玄関で靴を脱いで上がるようになっていた。
例によってこの古書会館の名物の急階段のエピソードを聞いた。
なにせ本を2階に運ぶエレベータは備え付けてはおらず、本は全てギシギシゆう階段を手づから運び上げるのだから、よくわからないよなあ。
「夏の真っ盛りな、階段でこけてもうてな、下にビターンてうつ伏せになってしもたんや。さしたらな、汗が滴り落っとってな、身体の形にあんじょう汗でしるしがついてもうてたわ」という。
汗で形がつくということはこけて、うつ伏せになってもすぐには起き上がらず、いちびってしばらくそのままの姿勢だったということだろう。
クソ暑い中、クソ重いだけの本を抱えながらなお余裕かまして遊んでるわけだ。
写真は目録だ。
以前に比べて本のコンディションをかなり詳細に説明している。伝統的な古本市の目録は箱や帯の有無もよくわからないもので、客にとってはかなり不親切なものだったからなあ。
これはAmazonなどの通販が隆盛を極める中、コンディションの説明を求める客のニーズにひきづられたものだろう。

