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古本屋日誌
2022-04-04 12:29:00
長らく新館建築中で閉館していた京橋の藤田美術館が今月1日にオープンした。例の曜変天目茶碗を所蔵しているところだ。
新館の建設費用は所蔵する掛け軸をアメリカのオークションに出して調達した。
これは美術館として極めて真っ当なやりかただ。藤田美術館のコレクションは茶器や青磁白磁だ。
だから、掛け軸は純粋に利殖の対象として集めているのだ。
経営のことを考えて、現在のコレクションと合わないものも敢えて買い付けているわけだ。
早速行ってみた。
以前は古い蔵を展示施設にしていたが、新刊は白亜の殿堂といった趣で、黒い階段を少し上がったところに平屋の奥行きある白い建物が聳えている。
階段を上がったところは、ガラス張りのオープンスペースになっていて左手が美術館、右手には茶屋が設けてある。
人出は少ない。
展示物の前に横に列ができて順番を待つということは全くなかった。
検温と手指消毒の後、こういう美術館ではよくある、窓口で入館料を払う形でなく、係員が美術館の説明をしてしながら徴収するスタイルだ。
入り口はかつての蔵の出入り口のような観音開きの鉄扉で、中は本当に暗い。
気をつけていないとそのまま展示品を収めてあるガラスケースにぶつかりそうだ。
展示は紀貫之の筆と伝えられる和歌の短冊や三蔵法師にまつわる絵巻物、香合や茶壷、仏画と続いて、もちろん曜変天目茶碗だ。
曜変は最後の展示室の真ん中にスポットライトを浴びて置かれている。
ちょっと前に奈良国立博物館で曜変天目が展示されていた時は入るのは1時間かかり、中でも曜変天目のコーナーには長い列ができていて、さらに1時間かかった。
ところが今日は部屋の中にいるのは我々2人と小学校低学年のガキとその父親だけ。