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古本屋日誌
うちは門真市の城垣町にあるのだが、そこから歩いて2、3分の上島町で昨日騒ぎがあった。
なんでも三階建ての住宅の浄化槽の中から頭蓋骨が見つかったそうなのだ。
その家は街道から少し入り込んだ路地にあるのだが、二年以上空き家だったが、新しく入居する人が決まったので、業者が浄化槽の清掃をしたら、面妖なものが見つかったわけだ。
さて、今日になって続報が流れたのだが、それによれば見つかった人骨はほぼない全身に及ぶもので、その上、服を身につけていたという。
田上幸憲が死んでもう20年以上になる。
『パチプロ日記』を雑誌「パチンコ必勝ガイド」に10年以上連載していた。
パチスロには手を出さず、パチンコにこだわってメシを食っていた。
しかし、パチプロとはいっても、毎月20〜30万稼げればいいというのだから、欲がないやつだ。
一浪して東大文学部に入ったのに、パチンコにハマって中退したという、なかなかおもしろい男だだ。
本人によれば、パチプロなんか、とうてい職業といえるようなものではないんだから、たくさん儲けるのは真面目に働いている人たちに申し訳ない。
その程度稼げればいいのだとのことだ。
田上の『パチプロ日記 1』によれば「パチプロにとっては、体だけが資本だから、健康には気を遣っているよ。この二十年間、医者にかかったことは一度もないもの。」とある。
朝は7時に起きて、お茶を飲みながらゆっくり2時間新聞を読んだりして過ごして、9時37分に家を出て、20分ほど歩いて、馴染みのパチンコ屋に行く。
「この「歩く」というのが俺の唯一の健康法なんだよ」とのことで、確かにこれだけを読んだなら、健康に気をつけているように見える。
そしてパチンコは2時くらいには切り上げて(ほぼ毎日7〜8千円稼いでいる)飲みに行くのだ。
田上は酒の量は記していないし、肝心の食事の内容も全く書いていない。
おそらく相当飲んでいるし、酒が入ったらつまみ程度でまともな食事はしていないのではなかろうか。
周りから見たら実に不健康な生活に見える(実際、田上は、40半ばで大病に倒れるのだ)のに、本人だけは全然気づいていない。
自営業は自分のスタンスで働けるよさがある。
うちは通販の古本屋だが、何時にどこの営業所や工場に出向かないといけないということはないし、通勤ラッシュにも無縁だ。
しかし自分が専ら労働力を提供していて、人を使っていないために、時間給に換算したら全然割りに合わない。
人に使われていたら、最低時給があって大阪府なら1000円近い。
しかし食い扶持を自前で調達していると、しなければいけない業務は自分がやるしかないので、時間単価にになると悲惨なことになる。
本を集める、整理する、値付けする、本棚に収納する、ネットに出す、注文が来たら梱包して、送付先を印刷する、郵便局に持って行く、ざっと並べ上げただけでもそれだけの仕事がある。
さらに問題なのは売れない本のことだ。
売れていかない本は、置いておけば、それだけスペースを占領するから、経費がかかってしまう。
ほかす。
ブックオフの出張買取を依頼する。
捨て値でネットに出す。
などの方策がある。
ほかすのは実は一番いいのだが、重たいし、処理して金がかかる。
ブックオフはこうてくれても一冊5円くらいだし、持って帰ってくれない本の方が多い。
それでついつい、ネットに1冊1円で出してしまう。
この値段の場合送料を別にもらうのだが、Amazonなどに手数料を取られるから、赤字になってしまうのだ。つまりは売れたら売れただけ損失が出る。
それにもかかわらず「毎月のトータルしたら赤ではないのだから、まあ、いいかな」とおかしなことを言い出す始末だ。
逆に本を送るだけで垢になるわけだから、本来廃棄すべきなのだ。それが出来ない。
「道」のつく地名は関西に多い。
大阪の我孫子道、京都の神宮道、神戸の六甲道、春日野道などいくらでもある。
これらは基本的には有名な社寺や山岳につけられているのだ。
我孫子道は我孫子観音への参詣路のいみだし、神宮道は平安神宮、六甲道は六甲山だ。(春日野道はよくわからない、春日野という名所旧跡があるのだろうか❓)
「道」のつくところからさらに名所旧跡に接近していくと、今度は「口」のつく地名になる。
六甲道からしばらく坂を登っていくと、「六甲口」が出てくるのだ。
大阪には「守口」がある。
もちろんこれは「森口」であることは間違いない。じゃぁ、森道はあるのか?という話だが、それはなくて「南森町」「北森町」(北森町も以前はあったのだ)となる。
何年も生きていたらすぐにわかることなんだが、人間は全く平等にはできていない。
要領よく、そつなくこなせる人もいるが、何度やってもしくじる人や、失敗から学ぶことが出来ず同じ失敗を繰り返す人がいくらでもいる。
何人かの部下が出来て、指導したり、業務を割り振る差配をしなければならなくなる時がある。
当たり前だが、出来の悪い部下や後輩、先輩が必ずいるのだ。
会議で決めた締め切りを守らない、それどころかそもそも割り振られた仕事をやってないとか、提出してきたものがデタラメで到底人前に出せないものだったりするのだ。
こういった時、仕事を割り振った管理職はどう対処するのか。
無能な部下を叱咤激励してやらす
締め切りがあるので自分でやってしまう
面倒なので放り出してしまう
無能な部下を配置した上の責任を追及する
などが考えられる。
現実的には放り出すことはしないだろう。
やむなく自分が引き受けて仕事はこなすが、それだけではストレスが溜まるだけだ。
バカを配置した上の責任は重大なんだから、引っ捕まえて罵倒してやらなければならないと思う。
しかしなかなか出来ないものなのだ。
こういう話をするのは日能研関西のことだ。この会社は中学受験の進学塾だ。
過労死した算数課のリーダー(つまりは課長だ)の酒井も、課員のいい加減な仕事には悩んでいた。
講習会に使う教材作成の締め切りを守らない、模擬試験作成を割り当てられているのに締め切りまでに作ってこない、出してきたテストの出来が悪い、てなことがよくあったのだ。
酒井はその出来の悪い算数課の部下を嫌っていた。
俺はその辺の事情が、当時よくわかっておらず、彼が毛嫌いしていた職員を宴会に連れてきてしまい、酒井からひどく怒られたことがあった。(そりゃまあ、当たり前だよな)
でも、長年生きてきたら普通の仕事ですら、こなせない人がいることは何度も目にしてきたはずだ。
そもそも酒井は京都大学の農学部の出身で、長らく熊野寮にいた。
そこでは自治会の書記長を務めたこともあったのだ。
学生運動の世界でも当たり前だが、やるべきことをしない、デタラメなことしか出来ない怠惰な人がいくらでもいる。
指導する書記長ならば、その都度決断を迫られたはずなのだ。
彼はどう対処してきたのか気になるのだ。
血気盛んな学生なわけだから、そんな立派な対応はできないだろう。
ちゃんとしないやつを捕まえて、叱るとか暴力的に説教するとか、まあそんなもんだろう。
それが学生なら当たり前の対応だと思う。
でもね、叱っても意味はないし、どついたりしても疲れるだけというのはだんだんわかってくる。
それで出来ない人はその部署から外す、別の任務にすることになる。
それが出来る地位や部署にいればストレスは少なかろうが、中間管理職なら、人事権はないに等しいから、ストレスフルになるだろう。