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せいゆう丸釣行記

2015-05-24 03:07:00

去年の釣行記を見ておりましたら5月7日にはシイラのでかいのが釣れておりましたが、何故か今年はシイラの姿を見かけない。

 

先日1度だけ、帰港する際にトビウオを追っかけて勢い余って空中に飛び出たシイラの姿を見て以来、そのあたりをウロチョロする姿を見かけないですね。

 

水温は去年より2度くらい高い日が続いているのですが、トビウオがまだ来ていないのかシイラを見かけることがない。

 

お出ましになったらいつでも迎え撃つための道具と餌の子アジを準備しているのでありますが、残念ながら未だ格闘する段階にない。

 

シイラは市場に魚を出荷されてる方にとっては仕掛けをメチャメチャにしてくれる厄介な魚にしか映らないようですが、釣りと食を楽しむ上ではこの上ない魅力的なお魚でありまして、自分は大好きであります。

 

季節が冬場ともなりますとブリなどが子アジに食ってきますが、自分は食材としてはシイラの方が断然上だと思っております。

 

「そんなバカな」 とお思いの方もいらっしゃることでしょうが、宮崎の高水温域で捕れるブリは頭でっかちで身が痩せてて、脂肪分が少なく赤みが強いのであります。

 

さらに厄介なことに南方系のブリには 「ブリ糸状虫」 と言われる寄生虫が、血合い付近の筋肉にかなりの割合でお住みになっていらっしゃるので、市場での値段はタダ同然。

 

ちなみにこの「ブリ糸状中」は、人様が食べちゃっても人様に全然影響ないのですが、見て気持ちの良いものではない。

 

長崎や福岡あたりのブリにはこの寄生虫を見かけることはほとんどないそうで、太り具合も南方系とまるで違いますね。

 

北陸あたりで獲れるブリは時期によってはものすごい値段がするようですが、しかし宮崎では通年タダ同然なのであります。

 

ブリの身は火を通すと硬くなる身質でありまして、どうしても醤油での味付けが主体となりますね。

 

それに比べるとシイラは寄生虫はいませんし、身質が素晴らしくよろしいのであります。

 

刺身はクセがないというかコクが足りないというか淡白なのですが、これに火を通す料理にいたしますとゴロっと変わりますなあ。

 

どんな調味料にも染まると申しましょうか、胡椒・ハーブなどの香辛料をほぼ全部受け入れますし、バターやオリーブオイルの油脂類との相性も抜群であります。

 

味噌・醤油での味付けもたいそう美味しいのでありますが、自分が一番お気に入りの料理はバターとオリーブオイルの半々でソテーしたものに、エノキ茸と細ネギかパセリが入ったホワイトソースを乗っけて食べるやつであります。

 

自慢じゃないがかあちゃんのホワイトソースは旨いよお。

 

手間暇はかけているようだが値段の高い材料は使ってないようで、自分はこのホワイトソースは絶品と思っている。

 

シイラはフライにしても美味いし、北浦の島ノ浦に伝わるアゲミの原料に欠かせないものであります。

 

シイラが釣れる時期になりますとかあちゃん手作りのアゲミが食べられるのでして、楽しみなんです。

 

 

 

そろそろシイラとの格闘をしたいのでありますが、果たしていつ頃お越しになるのでしょうかね。

 

1メートル超えで10kg近くのシイラともなりますと物凄い戦いになるのでありまして、毎日漁に出ている自分でもその時はアドレナリンがドバドバ出てきますね。

 

魚体に刺や毒があるわけじゃないから思う存分力と力の勝負ができるわけでして、自分のはルアーじゃなく1本針の仕掛けだからシイラが大暴れしてフックで怪我することもないので、すんごく面白いのであります。

 

ただ引き揚げたシイラが大暴れした拍子に跳ね上げた小物が飛んできて当たったり、押さえ込もうと全身を使って覆いかぶさると尾びれでぶっ叩かれることはありますけどね。

 

道糸を下手に握ってて、出て行く糸の摩擦で手を切らん限り怪我することはあまりありませんけど。

 

機会がありましたら多くの人にこの楽しみを味わって欲しいと思っております。

 

ちなみに仕掛けはトローリングロッドにレバードラグの両軸リール・30号の道糸に石鯛針を直結び。

 

以上であります。