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せいゆう丸釣行記

2013-09-20 04:21:00

今日も時化のため漁は中止本日もディーゼルエンジンについて書き込みします。

いつになったら漁に出られるのやら。とほほ。

 

ディーゼルエンジンのさまざまな特性を紹介する前に、内燃機関の歴史にちょっと目を向けたいと思います。

 

蒸気機関は1800年代に全盛であったそうですが、重い・でかい・効率悪い・コントロールの手順が煩雑・ボイラーの爆発事故多発などの理由で、次第に軽量・コンパクト・高出力・安全な新世代の動力源が求められるようになったそうな。

 

そこに1878年 ニコルス・A・オットーが現在のガソリンエンジンの基本サイクル(オットーサイクル)を提唱し、1885年にはゴットリーブ・ダイムラーが火花点火エンジンを考案して、ドイツ国内の特許を取得したそうです。

 

一方ディーゼルエンジンは、オットーサイクルに遅れること14年、1892年 ルドルフ・ディーゼルによってディーゼルエンジンの基本サイクルが提唱され、4年後の1896年には最初の試作エンジンが完成し、実験を始めたそうです。

 

興味深いのは、当初燃料は微粉炭を使おうとしていたことで、圧縮空気とともにピストンの裏から燃料である微粉炭を送り込む方式を採用していたそうですがうまくいかず、同時に開発を進めていた石油燃料を用いた方式に切り替えられたようです。

 

しかし構造はほぼ同じだったため、圧縮空気を作る周辺機器などが必要なため動力源としてはかさばり、陸上輸送には適さなかったそうです。

 

1910年には現在の燃料噴射装置(インジェクション)の原型が開発され、ここからガソリンエンジンとともにディーゼルエンジンが急速に普及することになったそうです。

 

さてここで問題です。

 

現代の産業機械・輸送船舶車両・鉄道車両などの動力源として双璧をなすこの2つの方式の内燃機関の違いはどこにあるでしょうか?と、聞かれたらどう答えます?

 

ガソリンエンジン  ディーゼルエンジン

 

1、火花点火     自然着火            正解

 

2、高回転・高出力型 低回転・高トルク型     正解

 

3、燃料がガソリン  重油若しくは軽油       一部正解

 

4、エンジン音が静か うるさい             正解

 

5、排気ガスがクリーン クリーンでない        不正解

 

6、燃料消費量が普通   少ない           正解

 

7、エンジン重量が軽い  重い             正解

 

こんなところでしょうか。

 

船舶を航行させる立場として重要な要素は、1・2・3・6です。

 

船にとって大事な要件は、1、安全である 2、ランニングコストが低い この2点につきます

 

ディーゼルエンジンが船舶の動力源として何故適しているか、燃焼メカニズムの秘密を次回以降書き込みします。

 

ああ、3番で一部正解としたのは、ディーゼルエンジンで使用できるは、ガソリンとアスファルトピッチ以外の化石液化燃料およびバイオエタノール・バイオディーゼル油などで、要するにインジェクション内部の摺動による磨耗がなければどんな油でも動きますし、税制に関係しない船舶では極端な話してんぷら油でも使用できるんですよ。

 

5番が不正解なのは、二酸化炭素の排出は少ないという大きな利点があるためで、ヨーロッパではおよそ半分の自動車がディーゼル車の国もあるそうですよ。

 

最近では大型トラックも排出ガス抑制対策済みの車両が増え、トラックやバスの後ろについても黒煙(粒子状物質)をもくもく排出することはなくなりましたよね。