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せいゆう丸釣行記
福岡出張のため3日ぶりの漁となりました。
午前3時に起床し、4時半出港。海況はべた凪。潮も穏やかに上っている模様。
1投目から大きな白真アジが喰ってきて、一応自分が設定しているノルマに達したので普段であれば帰るところなのですが、今日は餌もまだ残っているのでしばらく頑張ってみることにしました。そして11時ごろ。
「ドギューン」
アジ釣り用磯竿2号 4.5mの柔竿が海中に突き刺さっております。
「ギョヘー」 あわてて竿掛から竿を外しリールを巻くも、スプールが逆転して糸は出て行くばかり。
前回のオオニベより小型のようだが、海面近くになっても力が衰えないし、浮き袋が膨れて浮いてくるどころかますます重くなる感じ。
「なんだ こいつは? もし最終的にバレタとしてもせめて姿だけでも見たい」と、弱気になるほどの執拗な反撃が続く中、ようやくその姿が紺碧の海中から現れてきました。
「おまえはアメフラシの化け物か?」
内心石物かアラ系を想像していた自分は、ハリスを手繰り寄せ海中から上がってくる魚を見て大いに落胆いたしました。
「色が、は・派手過ぎるう・・・」
巨大な青ブダイでありました。10キロの堂々たる青ブダイであります。
しかし何故か喜べません。そうです、そうなんです。市場に出せない魚であることを忘れていたのです。ごくまれに食中毒を起こすことがあるそうで、市場では取引しない魚だそうです。
それなのにギャフで引き上げてしまったのです。血がどくどくと出ております。海に返しても、もう手遅れであります。
結局、家族が多く、魚好きで魚料理の達人の兄宅に届けることにいたしました。
間違いなく美味しく食べてもらえることでしょう。せっかく生存競争に打ち勝ってここまで大きくなった青ブダイ君の御霊に、せめて美味しく完食してやることで敬意を表したいと思います。
合掌