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せいゆう丸釣行記
夏休みの自由研究などと大仰に書いているけど、実は大したことのない薄い中身であって、それは「ガソリンエンジンの発電機をケロシン(灯油)で回せるだろうか?」なんでありまして、また例によって自分の悪癖とも言える「お金を使いたくない症候群」から出てきた発想なんですなあ。
船外機などと違ってポータブル発電機では、使ってもせいぜい数リットル程度しか燃料を消費しないから気にする程ではないのでしょうが、生まれつきしみったれでドケチな性格な自分はその辺りが許せないのですわ。
なぜならば、ガソリンにはガソリン税+消費税で二重課税の60円くらい、軽油には軽油引取税の32.1円が課税されてるから、税金を燃やしてるみたいだからです。
それに対して灯油は消費税だけだからまだ納得できますわな。
ところがガソリンエンジンでガソリンでなくケロシン(灯油)を使った場合大きな問題点が2つありまして、1つ目は始動性の困難さと、2つ目にノッキング(ディトネーション)なんですわ。
始動性の悪さはケロシンの引火点の高さにあり、ケロシンの引火点はプラス40度だから、エンジンが冷えてる時は燃料がキャブレターで霧状になっても点火プラグでは着火しないから、ケロシンの燃料では絶対にエンジンはかからないのです。
ちなみにガソリンの引火点はマイナス40度以下なので、冷間時でも点火プラグであっさりと着火するのですなあ。
だから点火プラグで着火させるタイプのエンジンでは、ケロシンでは始動出来ない訳です。
それと仮に始動したとしても、ケロシンのオクタン価が低いことからシリンダー内で異常燃焼が起こり、ノッキングでエンジン自体が損傷することになるんですわ。
ちなみにケロシンのオクタン価は40前後らしく、無鉛ガソリンのそれは89以上らしい。
思い起こせば、かれこれもう50年近く前に初めて乗ったスズキのバイクのバンバン50のガソリンタンクに、灯油を30%混入した燃料で走らせたことがありましたが(そんな昔から灯油に固執してた)、キンキンカンカン!とけたたましい金属音を出して使い物になりませんでしたわい。
結局バンバン50はエンジンが不調となり廃棄処分に追い込まれまして、高い勉強代となりました。
そんでもって今日発表する自由研究の内容は、いかにして楽にエンジンを始動させ、そしてケロシンの燃料に繋いでいったかについて書くことにします。
とにかくエンジンを始動させるにはガソリンが必要だから、冷間時にはキャブレターのフロート室にガソリンが満たせれてなくてはならない。
でもそうなると、ガソリンタンクとケロシンタンクを別々に用意しなくてはならないし、燃料切り替え装置が必要となるから面倒である。
そこで考えついたのがパーツクリーナーをキャブレターにブチュっと吹き込んでやって、ただちにリコイルスターターを引いてエンジンを始動させ、あとはケロシンを燃やすことに繋げれば良いのですが、実際にはガソリンとケロシンを半々でミックスしたわずかな燃料を燃料タンクに入れてしばらく暖気運転させ、エンジンが完全に熱くなった時点で燃料タンクにケロシンのみをドバっと給油する形が一番良いみたいです。
仮に何らかのトラブルでエンジンが停止しても、シリンダー内が熱いうちならパーツクリーナーをキャブレターに吹き込んでリコイルスターターを引いてやれば、ケロシンオンリーでも簡単に一発始動しますわよ。
パーツクリーナーが便利なガソリンの代わりになるとは、今まで全然知らなかったです。
You Tubeを参考にさせてもらったおかげですわい。
今回の自由研究に使った発電機がこれなんでして、40数年前に発売されたホンダEM400という骨董品をヤフオクで2,000円で落札してオーバーホールで復活させた奴です。
明日は2つ目の問題のノッキングについて書きますわね。