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せいゆう丸釣行記

2013-06-26 06:22:00

九州南部はいよいよ本格的な梅雨に突入したようです。

 

雷こそまだ確認していませんが、突然大粒の雨が(ダーーー!)と降ってはピタリとやむ。ここ数日こんな感じの天気です。

漁師にとっては一番嫌な降りかたで、雷が鳴れば即あきらめられるのですが、ライブカメラ(サーフィン用のサイトがあります)で波の状況を確認するとたいした波はない。漁に出ようかと思うとまた(ダーーー!)と降ってくる。出漁への足が止まる。

いやはや、こんなことの繰り返しが梅雨明けまで続くのかと思うと、気がめいります。

 

そんなわけで今日は出漁せずに、アジの味な話し3の書き込みをすることにしました。

 

自分は白真アジの漁を専門にしていますが、何故白真アジばかり狙うのか?

 

「好きだからです」

 

他に理由はありません。とにかく好きなのです。

魚体の美しさ、かわいいお目々、プリッとした肉質、程よい脂質の量、ずば抜けた旨味成分、料理への適応能力・・等々、他の魚にはない魅力が白真アジにはあります。

 

海中から上がってくる白真アジの魚体は、それはあたかも純白のウェディングドレスをまとい控えめで可愛い宝石を身に付けた花嫁さんのようであります。(表現が少しおかしいか?)

それほど輝いて美しいのです。それが40cmを超える大型となると、体表の面積が30cmクラスの倍以上になりますので圧巻の美しさになります。

黒潮特有の青い青い海の中から釣り上げられる白真アジは、最初はぼんやりとした青い白色を呈しています。徐々にキラキラとした白色に変化し、タモに収める頃には胸鰭周囲にパールの色合いと、背中あたりには特有の黄色・金色の筋がはっきりと見えてまいります。

しかも白真アジの口はとても柔く、口切れによる針外れ(いわゆるバレ)がないことを神に?祈りながら、タモに収めるまでドキドキワクワクの極めてリスキーな漁です。

釣り上げられた白真アジは、大小に関わらず同じ可愛い顔をしていて、「私を美味しく食べてください!」と、訴えかけているようです。(違うか?)

 

魚によっては幼魚のころと成魚、老成魚になると顔つきがまったく変わる種がいます。

てんぷらの種に美味しいキスですが、20cm頃までは貴婦人のような綺麗な顔立ちをしていますが、30cm近くの大型になるとそこらの居酒屋で見かけるようなオッサン顔になります。可愛げがまったくなくなるどころか、良く見ると目つきも悪く、かみさんから小遣い減らされたことをアベノミクスの失敗だと責任転嫁するような性質の悪いオッサン顔になります。

たまにしか釣れませんがイトヒキアジというのがおりまして、幼魚の頃はひれが変化した長い糸をゆらゆらと引きあどけない顔をして泳いでいますが、老成魚になるともはや糸なんか必要ないとばかり、GT(ロウニンアジ)のような他人を見下して睨みつけるような顔になります。GTファンのかたごめんなさい)

 

の点白真アジは大きくなってもあくまでも謙虚で、慎ましさを忘れない気品高いお魚だと個人的に思っております。

 

こうやって書き込みしてる間に雷が鳴り始めました。今日はベーコンなどの仕込みでもしようかな。