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せいゆう丸釣行記
あいやー!驚いたなあ。
元海洋生物だったらしい 「タコ釣り名人」 さんは、お魚釣りの達人であることは重々承知してますが、加えて操船の達人だったとは恐れ入ったわ。
昨日は南風が強くてとても釣りになる状態でなかったのでお休みにしましたが、 「近場でちょっと釣りをしてきますわ。」 と出て行かれたお船もいたけど、間もなくして帰って来られたので釣りどころでなかったのでしょう。
自分は何度もこの手の天気で痛い目に合ってるので、前日から沖行きの中止を決めてましたが、仕事の関係でお休みがこの日しかないとなるとどうしてもそうなっちゃうのだろうね。
そんでもって 「タコ釣り名人」 さんには午前9時に来ていただき、レンタル艇の 「はたはた君」 で入出港のレッスンを行いましたが、驚くほどお上手な腕前でありました。
操船に慣れてるかどうかは船をまっすぐ走らせてみればすぐ分かるものでして、上手な方は船の進路が変わるやいなや、すぐに当て舵をしてまっすぐ進路を確保するけど、慣れてないと当て舵が遅くなって右に左に蛇行運転が始まるのであります。
自分のように毎日お船を動かしていると 「次にどういう風に動かすか?」 と意識することなく勝手に手が動いてしまうけど、そうなるまでは一旦頭で考えて、次に脳から手に命令が行くみたいなので、どうしてもタイムラグが生じちゃうんだな。
「タコ釣り名人」 さんは昔船に乗ってた経験があるとおっしゃってましたが、レッスンしながら 「そうだろうなあ」 と思いましたね。
早ければ明日波の状況が良ければだけど、伊比井の海水浴場沖でキス釣りをされる予定のようですが、浅瀬や暗岩にさえ気を付ければ自分が付いてなくても大丈夫でしょう。
ところで昨日レッスンしながら気が付いたことがあったのですが、それは船の舵というものは 「プロペラの推進力によって生み出される」 ということを、皆さんなかなか理解出来ないということであります。
そのことが顕著に分かるのが帰港して岸壁の定位置に船を付ける時でして、はたはた君の場合旋回性が極めて良いので、エンジンをデッドスロー(最低速)に保ちステアリング(ハンドル)を右に一杯切ったまま進んでくればクルリと回って定位置に到着するのだけど、ほとんどの船長さん達はなぜか途中でシフトレバーを中立にして舵で曲がろうとするものだから曲がりきれなくなって、慌ててリバース(バック)に入れたりステアリングを右に左に回したりして、最後には訳が分からなくなってしまうみたいなんだなあ。
「プロペラの推進力が無くなった時点で船はほとんど舵が効かない状態になる」 ということを理解してないから、岸壁に近づくと恐いからなのか何となくシフトを抜いてしまうみたいなんだけど、今度避難港に入って来た時、シフト及びスロットルレバーを一切触らずに定位置まで船を進めてみると良いよ。
もしもだね、シフトレバーを中立にして惰力で動いてても舵を効かしたいのなら、おそらく畳1枚位の面積の広い舵を別に取り付けないと駄目だろうねえ。(笑)
そして係留してある隣の船と方向が同じになった時点で初めてシフトを中立にして、水の抵抗を利用してジワジワ岸壁に近づいて最後の最後にリバースにギヤをちょこんと入れて岸壁に当たらないように停止すれば良いのよ。
でもね、間違っても速度を落とさないまま進入してきて、おもむろにリバースにギヤを入れて、スロットル(アクセル)を吹かして止まろうとしたら絶対に駄目だよ。
もしそんな悪い癖を付けてしまうと、リバースにギヤが入らなかった時には岸壁に激突するし、リバースに入れたつもりが間違ってフォワード(前進)に入ったままになってるのに気が付かず、行き足を止めようとしてスロットルを吹かしてしまうと更に加速して岸壁に衝突して、とんでもない大事故になっちまうんだなあ。
最近頻繁に発生しているけど、高齢者がブレーキ踏んだつもりが、アクセルを踏みっ放しになって大事故を起こすことと同じことになるんだわ。
あくまでもデッドスローで岸壁に近づいて水の抵抗で徐々に船足を落として、最後の最後にちょこんとリバースに入れて完全に停止する練習を何度もしたほうが良いね。
そして絶対に忘れていけないことは、 「避難港の中では絶対にスロットルレバーに触れない」 ことであります。
入出港が上手くいかなくて、パニクってスロットルを吹かして、さらに状況を悪化させる光景を時々見かけますが、避難港の中ではスロットルレバーには絶対に手を触れないようにしてくださいな。
自分でさえ、避難港に入る直前にデッドスローしたまま最後までスロットルレバーには触ること絶対無いんだよ。
そうでないと皆さんが港に帰って来る度に、いつも冷や冷やして見らんといかんごとなるからね。(笑)
さてと、今日はあいにく大雨のお天気のようですが、明日は急速に回復するみたいだけど、豊後水道からボワリと降りてくる北風が吹くみたいなので、夜明けの堀切峠からの観察で、行くかやめるかを決めることになりそうですねえ。