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せいゆう丸釣行記

2019-05-19 02:52:00

先日の新聞の1面に 「70歳まで就業機会確保」 と大きな見出しで出てたので 「ああ、ついにこの日が来てしまったか!」 の思いで読んでみた。

 

まあ、早い話が少子高齢化による人手不足の対策として高齢者をリタイヤさせずにそのまま働いてもらって人手不足を解消し、さらに近い将来年金受給開始時期を遅らせることで収支の悪化で年金財政が逼迫するのを抑えましょうという、一石二鳥を狙っているみたいだが、この流れを皆さんどのような思いで見ていらっしゃるでしょうかねえ。

 

 

 

安倍総理が議長を務める未来投資会議で15日に決定したそうだが、経済財政諮問会議ってのは聞いたことあるけど未来投資会議のことを知らなかったので、チョイと調べてみた。

 

 

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「日本経済再生本部の下、第4次産業革命をはじめとする将来の成長に資する分野における大胆な投資を官民連携して進め、「未来への投資」の拡大に向けた成長戦略と構造改革の加速化を図るため、産業競争力会議及び未来投資に向けた官民対話を発展的に統合した成長戦略の司令塔として、未来投資会議を開催する。」 らしい。

 

お役所言葉の羅列でなんかピンとこないが、 「大胆な」 「官民連携」 「加速化」 とかの文言が踊ってていかにも勇ましい感じがするけど、その 「大胆な未来への投資」 というのが、今回決めた 「皆さん少なくとも70歳までは働いてもらおうかい」 になるのだろうかねえ。

 

 

 

おかげなことに自分は日々色々なお方とお話する機会があるから、この問題についてあれこれ感想を聞いてみましたところ、 「まだこれ以上働けということかい?」 とか 「10,000メートルの長距離走の大会に出てたつもりが、走っているうちにいつの間にかマラソン大会に変わったようなものだ!」 とか 「妻から70歳までは働いてねと言われてるが、やっぱりそうなるのね(泣)」 みたいに、怒りとか嘆きに近い感想が予想通り大勢を占めてましたがね。 

 

「働けるチャンスが出来て良かったあ!」 みたいなお話には、まだぶつかった事ないなあ。

 

 

 

そりゃそうだわね、還暦迎えた我々の世代では 「良い学校に行き、良い職場に入り、しっかり定年まで働けば、豊かで悠々自適な老後が送れる」 と、幼い頃から親とか社会から刷り込まれてきた訳だから、今頃になって 「悠々自適の老後ってのは夢だったと諦めて、くたばるまで働いてくださいね。」 と政府から言い渡されても、直ちに納得できる訳無いですわな。

 

だって、自分達よりチョイ上の団塊の世代以上のお方達はもう既に定年を迎えリタイヤし、年金でゆっくり生活なさってる羨ましいお姿を目の当たりにしてるのだから、 「何で自分達の世代からそんな風に変わっちまうの?」 みたいなやるせない気持ちになるのは当たり前でしょう。

 

 

さらに年金受給年齢が65歳から70歳に早晩引き上げられるのは火を見るより明らかなので、憧れの 「悠々自適な老後」 がさらに遠くなった思いがするのは当然なのであります。

 

例えてみれば、レースで一生懸命走り続けてやっと目の前にまで迫ってきたゴール地点の競技場が、遥か彼方に瞬間移動したようなものですわな。(笑)

 

 

 

他企業への再就職の実現とか、起業するフリーランスへの支援とか、政府は柔軟な働き方をしようではないかと舵を切ろうとしているのに、我々の世代が素直に受け入れられないのはなぜかと考えた時に、人の気持ちというのは機械みたいにすぐに舵をが切ることが出来ないという厄介な問題にぶち当たってしまうのです。

 

だってさ、毎朝6時に起きてご飯食べてバタバタ家を出て、都会の人なら通勤電車で長い時間揺られて会社で長時間仕事をして、また通勤電車に揺られて帰宅して、ゆっくり出来るのは夜遅くという生活を30年も40年もずっと続けて来た訳だから、特別な事情が無い限り再就職するとか起業してフリーランスになるとかなんて考える暇もなかったでしょうし、そもそもその必要が今まで特段無かったのが事実でありましょう。

 

それが突然ゴール手前で距離の延長を告げられて、再雇用の道を選ぶか別の組織に再就職するかフリーランスになるかを迫られたって、心の準備が出来てないから、ただ戸惑うだけなんですねえ。

 

その点、不幸にして就職氷河期を経験されてきた40前後のお方達は 「何でも有り」 を経験してるからなのか、割と柔軟に対応が出来るような気がしますがね。

 

 

 

あれあれ、チマチマ書いていたら港に出立する時間になったので、続きは明日また書きますわね。

 

明日、はたはた君の定期検査を受けなければならないので、今日もその準備で忙しいですわい。