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せいゆう丸釣行記

2018-06-30 02:49:00

予想以上に南風が強かった。

 

夜明け頃に堀切峠から確認して最終判断して連絡することにしてたのですが、道の駅フェニックスに到着したのが午前3時過ぎで満月の明かりで雲が照らされてたけど、そりゃ南から北へビュンビュンと流されてて南風も既に吹いてて、ワシントニアパームの葉っぱが結構たなびいておりました。

 

時間的にまだお寝んねされていると思ったけど、急いで皆さんに中止のメールを入れたら、即 「了解しました、次の機会を楽しみにしてます。」 のご返事が帰ってきた。 

 

「釣り師は釣りの日にはもう起きてるんか?」 と少し呆れもしたけど、とりあえず連絡が行き届いたので一安心。

 

 

 

前日に波浪注意報が出てたりすれば何も考えずに前もって中止の連絡が出来るのですが、 「海上では南の風がやや強く、波の高さは1.5mでしょう」 と気象台の女性らしき合成音声でそう伝えてくるから、微妙な内容に深刻に迷うのであります。

 

「やや」 とはどの程度なのか、 「1.5m」 の波の性質はどうなのか、曖昧すぎて判断が出来ないから苦しまねばならない。

 

昨日のメンバーのお顔を思い出すと、お若くて子沢山のお方や、敗者復活のお方やお刺身大好きなお方等々、何とかしてお刺身捕獲に連れて行けないものかと思案したけど、お天気や波浪には勝てないから結局諦めざるを得なかったけど、淡い期待をさせて結局は中止の連絡するのは実に申し訳ない気がいたします。

 

 

 

さてと昨日は中止の連絡をした後に、レンタル艇のレッスンをしましょうかのメールを入れたら、早速お越しになったのでレッスン開始。

 

昨日は2度目のレッスンでしたが、とにかく干潮の時に水深が浅くなるから、注意しないと簡単に座礁したりペラを海底に当てて曲げたりのトラブルになるので、徹底的に進むコースを覚えていただくようにしております。

 

で、最近レッスンしてて気が付いたことが色々とありまして、今日から2~3日は沖行きがお休みになりそうなので、操船技術の講座を開きたいと思います。 

 

操船初心者の皆さんにいくつか共通した傾向が見受けられるので、それをここで取り上げて紹介しますわ。

 

 

 

初めに取り上げるのは 「リバースにギヤを入れたがる」 傾向があることであります。

 

自動車で言えばバックギヤなのですが、自分は自分のお船のリバースギヤが入り難いからということもありますが、ほとんどリバースにシフトすること無いです。

 

せいゆう丸の舵は呆れるほど良く効き、その場回頭が簡単に出来るからという理由からでもありますが、実はリバースに入れなくても着岸はスムーズに出来るのですねえ。

 

エンジン回転を微速に保ったまま港の入口に進入して、港の真ん中辺りで右一杯に舵を切ってそのまま進むとあっさり180度回転して、丁度隣の 「まつかさ」 の横に位置取り出来ます。

 

操船に慣れていないお方の様子を観察していると、舵が効いて船が曲がり始めたなあと思ったら突然意味もなくギヤをニュートラルに戻し、そのうち曲がらないと気が付くとおもむろにリバースに入れてスロットルを吹かして後進されるけど、いかんせん舵にまで気が回らないのでしょうがそのままの状態なので、元来たコースをまた後進で元気よく戻って行かれる光景を多々目撃いたします。

 

せいゆう丸やはたはた君やまつかさは、ドライブと呼ばれる舵とペラが一体になった構造になっているから、船が曲がるためにはペラを回した状態、すなわち推力を保ってやらなきゃ曲がらない仕組みなので、ギヤをニュートラルにして舵だけで曲がることはほぼ出来ないですわ。

 

 

 

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だから微速前進で曲がるためには、絶対にギヤを抜いて舵だけで曲がろうとしないこと。

 

ギヤを前進に入れた状態のまま落ち着いて船が曲がる様子を観察して、曲がり終えるのをじっと待つことが重要だね。

 

 

 

一方漁船などはペラの軸が固定されているからペラの方向は変えられないけど、ペラの真後ろにドデカイ舵が備わってるのでペラが回ってなくてもある程度は曲がりますが、やはりペラの推力を使わないとあまり曲がってくれません。

 

漁船が着岸する時に 「ブオーン・ブオーン」 と、勢いよくエンジンを2~3度吹かすことがあるのは、推力の方向を舵で無理やり転換させて大きく曲がろうとしてるのですわ。

 

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はたはた君の舵は良く効くほうの部類なので、よほどの西風が吹いてない限りピタリと所定の位置に着けられます。

 

もし曲がりきれずに仕方なくリバースに入れる時は、入れた瞬間にはステアリングが反対側に既に一杯切ってあることがとても大事であります。

 

反対側に切らなかったら元のルートに後進で戻って行くだけで、何をしているのか分からない事態になります。

 

自動車の運転でも同じことですが、方向転換する時には前進で右に一杯切って、バックの時にはハンドルを左に一杯切って方向を変えてやるでしょう。

 

お船もあれと同じことなんですねえ。

 

お船の挙動は自動車より緩慢なものだから、ステアリングを反対側に一杯切って戻すことを忘れてしまうのかも知れんなあ。

 

 

 

もう一度おさらいしますが、やむを得ずリバースに入れてのスムーズな方向転換のやり方は、まず前進微速でゆっくり転回し、もしどうしても回りきれないと判断したら素早く反対側にステアリングを切ると同時にリバースに入れ、船首の転回が前進で回っている時と変わりなくスムーズに回るようになりますと、随分上達したことになりますわな。

 

その際スロットルレバーを触る必要はありませんで、むやみにエンジンの回転を上げたり下げたりせずに、アイドリング回転で全ての動作を行うようにしてください。

 

 

 

レンタル艇に乗るときはお魚釣りが目的でしょうから、気分的にわざわざそんな訓練するゆとりはないでしょうが、ただ今述べた意味を体で覚えるためには波の無い広い場所で何度も練習してみると良いでしょう。

 

頭で理解しているのと体が覚えるのは次元が全く違いますので、頭で考えなくても体が勝手に動くようになるまで練習すると自信に繋がると思いますよ。

 

 

 

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さあて台風7号がお越しになるそうで、またまたしばらくお休みになりそうなんですが、6月も出港率がメチャ悪かったけど、これから本格的に台風シーズンを迎えるのに、こりゃこの先大丈夫か知らんわ。