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せいゆう丸釣行記

2017-12-14 16:16:00

先日、例の三半規管が壊れた冒険王から、彼の船外機のプロペラのブレードを曲げてしまった話を聞かされましたが、どうやら先の台風22号の流木処理に担ぎ出されて、港の中の浅い場所で海底にペラを衝突させてグチャグチャになったそうな。

 

大体が宮崎弁で言ういわゆる 「ぼっけもん」 的人物なんだが、 「よし、俺がやってやる。」 みたいに勇んで乗り込んだものの、結局高価なプロペラを駄目にしたようだ。

 

でもまあ、このお方はド干潮の時でも構わずズンズン行き来するから年に何度かはプロペラ潰しておられてて、特に珍しいことではない。

 

ただホイホイとプロペラを交換出来る裕福なお方なら全く気にならないだろうが、ステンレス製なら7~8万円でアルミ製でも2~3万円はするので、どっちも自分宅の家賃よりはるかに高いのでおいそれと交換なんか出来ないのであります。

 

 

 

ではプロペラのブレードが曲がると何故いけないかと申しますと、プロペラが高回転しているのでバランスが崩れてシャフトに異常な力と振動が加わり、結果としてドライブの部分を壊してしまうからです。

 

どれくらいの高回転かと言うと、普段使用するエンジンの回転数は4,000回転辺りまでと思いますが(中には無意味に飛ばしたくて6,000回転近くまで上げたいおバカな船長さんもいらっしゃるが)、船外機のギヤ比(減速比)は概ね2.0前後だから14インチのプロペラのブレードの先端では時速132km/hのスピードで水を掻いてることになります。

 

空中でその速度で回っても特に問題は無さそうですが、水は空気の密度が1000倍あるから、それぞれ3枚のブレードにかかる力がとんでもなく違ってくるから、シャフトを支持してるベアリングに凄まじい偏った力が加わり、結果ドライブ部分をお釈迦にしてしまうのですわ。

 

 

 

で、曲がってしまったペラの修復を 「困った時の吉園さん」 に依頼して元に戻してもらった。

 

 

CIMG0716.JPG

 

 

 これがペラの曲がってしまったブレードの先端部分です。

 

 

 

CIMG0717.JPG

 

こんな感じでひん曲がってしまった。

 

 

 

CIMG0718.JPG

 

 

割れないようにガスで温めて金づちですこしずつ元に戻していきます。

 

 

CIMG0719.JPG

 

 

曲がってた角度がキツくて一部クラックが入ってしまいましたが、メタルパテでカバーして完成です。

 

 

CIMG0720.JPG

 

 

 

これで元のペラに戻りましたが、避難港は川の中にあるので水深が浅く、干潮の時には水深が数十センチしかない所もあります。

 

船外機はチルトアップできるので余程のド干潮で無ければ出入りできますが、航路を間違えたりチルトアップを怠ったりすると川底の石やドックのスロープのコンクリートにプロペラを衝突させて、ものすごいことになっちまうから気を付けましょうねえ。

 

 

 

さてと、今日・明日は凪ぎのようなので、美味しいお刺身求めてお魚を探しにそろそろ出立しましょうかね 。