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せいゆう丸釣行記

2017-04-12 03:21:00
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このお写真は昨日の朝7時頃の堀切峠下から写したものですが、去年の台風以来の高波が押し寄せておりました。

 

久しぶりに高波を目にしましたが、よほどのエネルギーを蓄えた低気圧が通ったのでしょうなあ。

 

 

 

 

昨日も午前中は小雨が降ってたので、船中でGPSのデータを手作業で移してましたが、そろそろ飽きがきましたね。

 

さてと、大したネタも無いので、昨日に続いて操船技術について解説しましょう。

 

 

 

お魚はどうした訳か潮に向かって泳ぐ習性があるようで、アジの場合気に入った小さな岩礁を背にして潮に向かって泳いでいるようです。

 

理由は聞いたことないから分かりませんが、魚探でお魚を探していると必ずそういう風になってまして、潮が早い時には岩礁から50m以上も離れて分布している場合があります。

 

ところが潮が緩むと次第に岩礁に近い場所に移動することがあり、先ほどまで調子良く釣れてたのに急に喰わなくなった時は、群れてる場所が変わった可能性も考えられるので、試しに10m位ロープを伸ばしてみると魚影が出てくることもあります。

 

 

 

ああそうだ、潮や風の力で抵抗のかかったお船を、ロープを手繰り寄せて上流側に引っ張るのにはもの凄い力を要し、激流の時などはとてもじゃないけど人の力の及ぶものではありません。

 

だから自分がイカリを出来るだけ遠くに打つ理由は、ロープを伸ばす作業だけで済み、簡単だからなんですわ。

 

中にはポイントのチョイ先にイカリを打つ方がおられるが、イカリが効いた頃には既にポイントの後ろ側にまで下がっているから、当然お魚の群れがいない場所で仕掛けを落とすことになり 「お魚居たけど釣れないなあ!」 て事になっちゃうんだなあ。

 

 

 

アジに関して言えば撒き餌に誘われてそのうちお魚が集まるってことはありませんで、お魚の一番密度の濃い位置を見つけて、そこより少なくとも30m以上上流側にお船を泊めなきゃいけませんねえ。

 

仕掛けを投入すると潮の抵抗でずっと後ろに流れ、餌の付いた釣針は潮流と水深によっては20m以上も遠い所を漂うこともあるから、群れの真上に船を泊めたら遥か後方のお魚が居ない場所で釣りをすることになりますよ。

 

 

 

ところで潮も風も刻一刻変化するから、人の願いとは関係なしにお船が少しずつ場所を変え、ポイントを外れることはしょっちゅうであります。

 

今釣れているベストの位置を保持する技が、ロープワークであります。

 

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このお写真はせいゆう丸の船首部分ですが、ロープを掛ける場所が左右と真ん中に3箇所ありますが、さらに手前に左右2箇所の合計5箇所あります。

 

ロープを掛ける場所を変化させ、潮や風の抵抗を左右どちらかで受け止めて反対側に振るのですが、これに舵の向きも加えるから、70m先にイカリを打った場合正確に測ってないけど多分左右それぞれに20mは振れるはず。

 

ロープを長めに伸ばすのはここでも利点があるからでして、短く出していたらチョコっとだけしか振れないので何度もイカリを揚げて打ち替えなければなりませんが、5箇所に掛け替えることで労力と時間を削減出来るって寸法です。

 

 

 

風が変わるのは予報で分かるから、初めはわざと片方で受けて、風が変わるに連れ真ん中に掛けて直し、さらに変われば反対側にかけ直せば、かなり長い時間イカリを打ち換えずに釣りができますわよ。

 

この辺りは毎日沖に出ている者のちょいとした裏ワザですが、知識として 「へー、そんなこともあるんだ。」 と知っててもらえるだけで、いつか役に立つ日が来るものですよ。

 

 

 

先日お船の中で、初めてお会いしたお方とお話をさせてもらいましたが、そのお方磯釣りのベテランさんのようでしたが、ヨットの達人さんのお船に乗せてもらってたら船酔いしなくなったことに気が付いて面白くなり、去年暮れに小型船舶の免許を取得されたそうな。

 

ところが免許は取得したものの練習する機会がほとんどないので、一人で海に出て行く自信はまるで無いとのことでした。

 

そりゃそうですわな、マイボートを持たない限りは練習なんぞ出来る機会はまずないから、無理のない話ではあります。

 

だからそのお方にもお伝えしたけど、船外機の倶楽部艇が来月には就航するし、足は遅いがジュニアくんもあるので、燃料さえ入れてくれれば気が済むまで練習すると良いと思います。

 

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自分の力で海遊びが出来るお方を一人でも多く育てるのも、これからの自分の大事なお仕事と考えております。

 

 

 

さあて、今日は堀切峠から観察して出るか出ないか決めんといけないなあ。