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せいゆう丸釣行記
「キュルキュル!キュルキュル!キュルキュル!」
早朝の閑静な団地の駐車場に響き続く、セルモーターの甲高い音。
長い時間クランキングするも一向にエンジンに火が入る気配がない。
「駄目だわ。」
急に秋めいて、涼しくなった一昨日の朝からどうもカローラのエンジン始動が怪しくなってましたが、遂に昨日の朝の始動に失敗して、仕方なくかあちゃんの軽自動車を借りて内海に向かいました。
昨日の朝は寝坊したので辺りは既に明るくなってましたが、それにしても一気に秋がやって来ましたね。
堀切峠から見た日向灘はうねりが残ってたものの、西風が強いのでかなり穏やかな海に戻おりました。
避難港に長らく係留していた漁師のお船はイセエビ漁が近いためか一晩で居なくなっちゃって、船をホームポジションに戻して漁師さん達は忙しそうに網の手入れをなさってました。
お船の手入れも色々したかったけど、とにかくカローラのエンジンを掛けてやらねばならないので、船から工具やバッテリーの予備を車に積んでとんぼ返りで自宅に戻る。
自宅に帰った時には気温がかなり上がっていたので、「エンジン掛かるかも?」 と始動してみると、あっさり掛かってしもた。
以前から余熱グローが効いてない気がしてましたが、気温が高かったので何となく掛かってたのでそのままにしてましたが、気温が下がっていよいよクランキングだけでは始動出来なくなったみたいです。
そんでもって山奥に隠して保管しているシャレ男(ダイハツシャレード33年物)の所まで行って、共通部品の余熱グロープラグを抜いてカローラに付け替えしてみるけどどうもおかしい。
カローラのグローが死んでいたのは間違いなかったけど、生きてるグローに交換しても焼けないことが分かったので、エンジンルームの中にあるリレーやヒューズが入っているボックスを開けて差し込みをし直してやると、グローが焼けるようになり一安心。
結局夜明けから動き始めて、この段階までに至るまで午後1時過ぎまで時間が掛かってしまい、ようやくお昼ご飯のお弁当をパクパク。
お昼ご飯食べて休むことなく内海に向かい、整備ついでに燃料エレメントの交換をすることにしました。
燃料エレメントをちゃっちゃと交換して、この作業後はエアを必ず噛むからアイドリングを長いことして、空吹かしを何度もやってエアが噛んでないことを確認して帰宅したのですが、ここで大きな失敗をやらかしてしもた。
自分は普段内海トンネルを通ることはほとんどせず、必ず道の駅フェニックスの海岸線を通って海を見ながら行き来するのですが、昨日は何を考えたかトンネルを通ってしまったのであります。
トンネルの真ん中あたりに差し掛かった時突然 「ブボボボボ!」 と力が抜けていくような感覚がエンジンから伝わり、車速がドンドン落ちていって遂にトンネルの中で止まってしもた。
はい、その時点になってエア噛みが発生して噴射ポンプに燃料が送れなくなって止まってしまったのであります。
トンネルの中は真っ暗で、工具はあるけどエンジンルームは何も見えず対処のしようがなく、ハザードを点けてひたすらクランキング繰り返してじわりじわりとトンネルの出口めがけて進むも、あと200メートルの所で完全に停止してしまいました。
追突されるかも知れない恐怖におののいていたら、そのうち2台のパトカーが来てくれて助けてくれたのですなあ。
なんと2人のおまわりさんが上り坂のトンネルを 「よいしょ、よいしょ」 と休むことなく200メートルも押してくれて、無事トンネルを脱出して、坂の頂上付近まで押し続けてくださった。
「自分が押すからおまわりさんがハンドル握ってよ!」 と申し出たが、 「いやいや、自分達が押すからハンドル握っててくださいな。」 とやんわりおっしゃられた。
近くの広場まで移動して、一応免許証と車検証の確認だけされましたが 「それじゃ気をつけて!事故にならなくて良かったですね。」 と立ち去られましたが、迷惑そうなお顔一つされずに黙々と車を押されてたが、多分今日あたり筋肉痛になっておられるだろうね。
皆さんお若い方達でしたが、なかなかどうしておまわりさん達は一生懸命お仕事するんだなあと感心した次第です。
おまわりさん達とお別れしたあと、レンチでエア抜きのボルトを緩めてポンプをシュコシュコ押し続けてエンジン始動したら、あっさりとエンジン掛かって自宅まで無事たどり着いた次第であります。
こんな時代に故障で路肩に停まってボンネット開けてる車を見たことないけど、昨日のあの光景を見た方は昭和の時代にフラッシュバックしたかも知れませんね。
多分おまわりさん達は青島の駐在所の警官だろうから、漁から帰ってちょっと寄ってお礼を言おうかと思ちょります。
てんやわんやのカローラ騒動でありました。
今日から10日振りに沖に出てみますが、西の風がまだ強いみたいなので、とりあえず天然の養殖場から始めてみましょうかね。