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せいゆう丸釣行記

2016-03-15 04:05:00
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春になりますと、前線や低気圧が次々に通過して荒れた天気の日が多くなりますが、当然海は大荒れになりまして、出漁できる日がかなり制限されますね。

 

陸の上で生活されてるほとんどのお方には、海がシケた時の恐怖感覚を身に付ける必要は当然ありませんが、自分は1日のおよそ半分の時間を海の上で過ごしているもので、風が出て波が出てきてシケてくるのではと、何時もビクビクしております。

 

「その割にはよく寝てるじゃん」 と言われそうですが、寝てる間も波のことをいつも気にしているのですよ。

 

これホントの話し。

 

自分以外の船長さん達はどうなのか知りませんが、自分は波が高くなると恐怖感に襲われますがね。

 

「もしエンジンが掛からんかったら」 「もしロープをペラに巻き込んだら」 「もし横波喰らってしまったら」・・・、などなど悪いことばかり考えてしまうのですわ。

 

だから頻繁に波が高くなるこの時期は、がっかりされるのを承知の上で 「明日はやめときましょうね」 のメールを打つことになるのですが、陸の上と違って即お命に関わることなので、楽しみにしてるでしょうが我慢してくださいな。

 

 

 

さてと、先日来イカリの掛け方について自分なりの技術を公開しましたが、今後も自分が知りうる技術や情報はバンバン出して行きますよ。

 

それらの内容が為になるかならないかは読まれるお方次第でして、不必要と思われた時は読み飛ばして頂ければ良かとです。

 

ただ技術や情報をこうして公開することによって、もし海での遊びを楽しむ人がもっともっと増えることに繋がるとすれば自分はそれで満足でありまして、何より安全なお遊びのお役に立てれば嬉しいですね。

 

 

 

さてとイカリ掛けのお話しをしたいと思いますが、最初のお写真には天然の養殖場に到着した時の自分の探索ルートを黄色の線で表してあります。

 

東西南北に網の目のように丹念に探し回りまして、その間魚影の分布と密度を頭の中にインプットしながら、最終的にお船を着ける場所を確定いたします。

 

実際は魚が喰わなくなった時にイカリをあげて何度も探索しますので、このルートを何度も通ることになりますね。

 

で、お船を着ける場所を決めて最初にやるべきことは船の流れの方向を確認することであります。

 

やり方は簡単で、微速で進んでいるお船のシフトレバーをニュートラルに入れ、その後リバースに入れて静かに船足を止めます。

 

船足が止まったかどうかは船の周囲に浮かんでいる泡で判断できまして、それまで後方に流れていた泡が動かなくなったら後進によって船足が止まった証拠であり、その時点で動力を失ったお船は潮や風の影響を受けてどこかへ動き始めているはずです。

 

次にGPSの画面を見て移動している方向をチェックしますが、GPSには進んでいる方向を示すベクトル線が示されてますが、流行る心を抑えてしばらく眺めておりますとベクトル線が安定してきますので、お船が流れて行く方向がハッキリしてまいります。

 

その方向を記憶した上でお船を着けるべきポイントまで戻り、流れた方向と180度逆の方向のベクトル線となるようお船を進めます。

 

自分の場合、30m前後の深さの場所であればポイントからだいたい40~50m先にイカリを落としますが、場合よってはそれよりもっと短かったり長かったりしますが、この件は後日またお話します。

 

イカリが着底するとロープが出ていくのが止まるのですぐ分かりますが、潮や風の影響で船が早く流れる時は、イカリが着底してもどんどんロープが出て行く時もありますよ。

 

これで目的地に到着するはずなのですが、ところがどっこいそう簡単にはいかないのであります。

 

色々な原因がありますが、止まった場所が目的地と違っていたらとりあえずイカリが効いてお船が完全に止まるまで待ちまして、船首に行ってロープの方向を確認します。

 

例えば道の駅フェニックスとか赤灯台方向とか、しっかり目印になる物を確認したらもう一度ポイントの上に戻って、目印の方向へお船を進めて同じ動作を行います。

 

これで大体目的地にお船を着けることができるはずですが、微調整などの要領については次回にお話します。

 

 

 

昨日は橋の下の天然ドックで船底をゴシゴシしてフジツボを除去する作業をしてましたが、少し時間があったので漁場マップと合致させた新たなGPSに、安易に浅い岩礁など危険が潜んでいる場所に近づかないよう、赤い線を書き込んだりしてました。

 

内海港を出てすぐ右側にカラカサバエと呼ばれる岩礁地帯がありまして、そこは潮が下がってうねりがある時などは白波が出るほど浅い場所なのです。

 

漁師もそこを避けて大きく迂回して入港しますが、特に天然の養殖場に向かう時などはわざわざ遠回りしなくてはならないのでショートカットしたくなるものですが、そこを通過すると必ず転覆事故を起こしてしまいますので、絶対に入らないよう赤線で表示しました。

 

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その他に野島のちょいと沖にも浅い場所がありますので、こちらにも赤線を引いておきました。

 

以前、野島沖で転覆事故を起こしてお亡くなりになった方もいらっしゃるのですよ。

 

お船の操縦に慣れないと怖さからどうしても岸近くを走りたがりますが、とんでもない、浅い場所ほど危険が危ないのでありまして、絶対に浅い場所から離れたなるべく深いところを走りましょうね。

 

自分は港以外、15mより浅い場所は航行しませんね。

 

だって怖いもん。

 

 

 

今日も北風の高波が予想されていたので休漁としました。

 

明後日、娘と嫁の2台の軽自動車の車検を受けてやらねばならないので、今日はその準備などやっておきます。