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せいゆう丸釣行記
昨日休漁だったので、今日は船舶用電子機器の一つ魚群探知機についてお話します。
一昨日GPSについてこの欄で書き込みしましたが、魚群探知機(魚探)はかなり以前からプレジャーボートでも使われてました。
自分がお船で釣りを始めた頃だからおよそ40年近く前の魚探は、ブラウン管でなくロール紙に記録するタイプでありました。
専用のロール紙に電気で焼き付けるように記録されるのですが、お船の中は独特の焦げ臭い匂いがしたものです。
結構お高いロール紙だったので、紙代がもったいないので常時は動かせませんで、山立てで目的地に到着したらおもむろにスイッチ入れて探索し、魚影を見つけたらスイッチを切り、それからイカリを入れるみたいなやり方だったように記憶しております。
記録紙を家に持ち帰りそれを広げて 「この魚影を見つけたから釣れたんだよ」 と、無邪気に家族の前で自慢話しをしていた頃が懐かしゅうございます。
今じゃブラウン管の魚探なんぞ遠い過去の遺物となりまして、最新の魚探は液晶画面のフルデジタル処理を可能とした、高性能なマシンへと進化しております。
自分が現在使っているのはフルノ製で、お魚のサイズが大体分かるお利口さんな魚探でありますが、本気でお魚を釣りたいのであれば魚探は性能が高い機種を選ぶのも勿論必要でありますが、もっと大切なことは魚探の理屈を知り使いこなすことであります。
魚探が生まれたエピソードはテレビ番組でドキュメントとして取り上げられたこともありますが、長崎の港にお店を構えていた電気店の兄弟が、戦後まもなく食糧不足に喘いでいる日本人を救うべく、漁業技術の発展を願って相当苦労しながら 開発・実験を繰り返して完成させたそうなんですねえ。
それが今の船舶用電子機器のトップメーカーのフルノでありまして、この魚探が登場してくれたおかげで、それまでと比べられないくらいお魚を効率良く、しかも大量に捕獲出来るようになったそうな。
ただ、戦後の食糧不足の改善に繋がったのはまことに良かったことなのですが、一方お魚の乱獲に寄与してしまったこともまた一つの事実であるのですけど、魚探は毎日お魚を追っかけている自分にとってGPSと同様に、絶対欠くことができない器械であります。
魚探の原理や構造はめんどくさいので書きませんが、低周波と高周波の2波を出して、広い範囲と狭い範囲を同時に映し出すことが出来ることくらいは知っておかなければなりません。
広範囲を映し出す50kヘルツの画面に魚影が映し出され始めて、その後狭い範囲を映し出す200kヘルツにも映りだしたら、間違いなくお魚がお船の真下に近寄っていると判断されるのであります。
ここら辺の理屈を知っておかなければお魚の行動が読めないのでありまして、探索技術がなかなか向上しないことになりますよ。
それぞれの魚探の特徴がありますのでザックリとしか言えませんが、アジの魚影は海底に足が付いてて、イワシやキビナゴなどの小魚は海底から離れて中層に魚影が浮かんでおります。
足が付いているとは魚影が海底から離れていないことでして、海底から切れ目なく遊泳していることですね。
ですから魚影が出たからといって大喜びするのは早いのでして、映っている影の魚種や活性の具合などじっくり観察してイカリを打つかどうかを判断する必要があるのですけど、こればっかりは年数をかけて経験を積まないとなかなか難しいかもね。
最初のうちはとりあえず魚影を見つけるとことから始めましょうかね。
明日に続きます。