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せいゆう丸釣行記

2016-03-08 03:05:00
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おやおや、原油価格が上昇しておりますなあ。

 

毎日WTIの原油価格動向をチェックしておりますが、1バレル30ドルを切っていたのが35ドルを超えてきましたね。

 

先物の灯油の価格がリッター33円前後で推移しているけれど、今後どんな値動きするか要注意であります。

 

タイムラグを理由に値下げには反応鈍らせるけど、値上げにはかなり敏感に反応するのが今までの有り様だから、最近の原油価格上昇を理由にいつの時点で 「近日大幅値上げ予想」 って看板出すのか興味深々であります。

 

 

 

それはさておき、春特有の荒れる天気がそろそろやって来てお休みが増えそうなので、釣果のネタがない時にはお船に必要な電子機器などの艤装についてお話ししていきたいと思います。

 

今日はお船の位置を示してくれるGPSについて自分が知ってる範囲でお話しますけど、内容はあくまで自分の経験に基づくものですから、もし専門のお方がご覧になったら間違いを指摘されるかもしれませんが、そのへんは大目に見て頂きご容赦を。

 

 

 

自分がGPSというシステムを知ったのは25年位前でしょうか。

 

愛読していたお船の雑誌オーシャンライフで紹介されていたのですが、その当時ロランという地上局からの電波を捉えて位置を特定する航行機器もあったようですが、どのような物か詳しくは知らない。

 

今ではどのお船にも当たり前に搭載されているGPSですが、GPSシステムがなかったチト昔はボートの位置を特定するのに山立てするしかありませんでした。

 

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山立てというのは、文字通り山とか建物とかの合わさる目標物を2点以上記憶したうえで船を移動させ、合わさった所で場所を特定するのでありまして、極めて原始的な方法だから誤差が出るのは当然のことでして、記憶違いや見通しが悪かったりで全然違う場所で釣り糸垂れていたことも珍しくありませんでした。

 

山立ては古くから漁師が漁をするのに用いていた技術なのですが、聞いた話だけど山立てによる漁場の特定はお家の後継者以外絶対教えてはいけない門外不出の技だったようで、それはそれぞれの漁師のお家にとってお船や漁具と並ぶ重要な財産だったのでしょうね。

 

船舶用のGPSが普及し始めた頃は、システムを構築したアメリカが軍事的な事情からわざと誤差を生じさせるSAってのをかけていて、今じゃ考えられないけど誤差が100m近く出ることも珍しくなかったのですよ。

 

ですからアメリカがSAを解除するまでは値段がお高い割には精度の低い使い辛い機器と思われてましたが、解除されてからは精度が格段に向上し、行きたい場所にドンピシャ着けられるようになりましたけど、反面山立ての技術をとうの昔に忘れてしまった自分は、今やこの器械を使わないとお魚がいらっしゃるポイントに行けなくなったのであります。

 

 

 

GPSが出回り始めた頃は目の玉が飛び出るくらい値の張る器械でしたが、カーナビが1万円そこそこで買える近頃では船舶用GPSも随分お安くなりましたが、それでも入門機ですら10万円はするのかな。

 

最近のGPSはコンピュータの速度が速くなったおかげで画面の描写速度が相当早くなり、一昔前のブラウン管のそれとは比べ物にならないくらい扱いやすくなりましたね。

 

 

 

ところで、長年の現役生活を終えられて憧れだったお船を購入しようかなあと検討されている方も中にはいらっしゃるかも知れませんが、お船を手に入れたら当然真新しいGPSを搭載することになるのでしょうが、さてここからが問題でして、GPSの電源入れると等深線や海岸線や灯台や自船の位置等は出てくるがポイントの情報が入ってないから、どこで釣りをすればよいのかさっぱり分からない現実に直面いたします。

 

カーナビでしたら、お店や交差点や学校やなんでも情報が載っているから、目的地に到着出来るのは当たり前のことですが、船舶用GPSは購入したての時点の情報はホントにゼロでして、そのままではまったく用をなさないのです。

 

最新のGPSには海上保安庁の水路部が発行している詳細な海底地形図を載せたものもありますが、それもあくまで参考程度にしかなりませんで、従って仕方なくお魚が釣れそうなポイントをうろうろと探すところから始めなきゃいけないのですわ。

 

知り合いからデータを入手出来れば割と早くお魚を釣り上げることも可能ですが、重要な自分のポイントをホイホイと他人に教えるお人好しのお方はこの世の中にそうはいませんね。

 

なぜなら場所を人に教えることで必然的にポイントが混雑する可能性が高まり、自分の得意とする場所を取られることにつながるからであります。

 

漁場の情報を後継者にしか伝授しなかった昔の漁師と同じことなんですねえ。

 

行けども行けどもボーズの日々が続き、「こんなはずじゃなかった」 と、そのうち嫌気がさしてお船から遠ざかってしまうお方も結構いらっしゃいますね。

 

このあたりの釣りの技術的事情が、海遊びでのハードルの高さのひとつになっているのです。

 

 

 

 

このような悩みを解消すべく色々取り組んできたのですが、自分が最近作り上げた漁場マップの活用で、労することなく魚が居る可能性のある場所へお船を着けることが出来るようになったと思います。

 

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このようにGPSの画面と漁場マップのイメージをまったく同じに作っておりまして、目的地番号やマークや岩礁の線までピッタンコに一致させているので、GPSの目的地航行機能を使って行きたい漁場にお船を移動して、到着したあとは魚探とにらめっこしながら漁場マップの解説文を参考にしながらお魚を探せば良いのであります。

 

解説文にはそれぞれの漁場ごとに、潮の流れの違い別のお魚が居着く区域も示してますので、潮の流れがどうなっているかさえ把握出来れば、その漁場で一番お魚が濃い場所をいち早く突き止められるはずです。

 

さらにセミプロが日常的に着ける瀬や大型遊漁船が出没する場所など、十分注意して着ける必要がある場所などを細かく解説してるつもりですので、トラブル回避にもある程度役立つはず。

 

また電話連絡してもらえれば知っていることは何でもお教え出来るから、この海域での経験が少ないお方でも早い段階でお刺身程度は確保出来ると思いますよ。

 

 

 

「知識は経験を越えられない」 の名言の通り、年々お魚が少なくなりつつある昨今では、ポイントを知っててもお魚がそう容易く釣れるものではありませんで、毎日々海に出て情報を仕入れて釣りをして、経験を積み重ねなければお魚を釣ることが難しい時代になったのかも知れませんね。

 

「昔は良く釣れたけどねえ。入れ食いでクーラーに入りきれんかったことが何度もあったよ。」

 

どこに行ってもサビキでガンガン釣れていた時代を通ってこられたお方は、懐かしそうにそう語られますが、多分そんな時はもう来ないでしょうね。

 

ですからこれからは海のお遊びを満喫しながら、効率良くお刺身程度のお魚を確保することに重きを置くべきだと、自分はそう考えております。

 

目を血走らせてクーラー満ぱんを目指すのではなく、ある程度釣ったら釣り方を変えてお魚の習性を学んだりするのも良いですよね。

 

そんなお方の海のお遊びだったら、お手伝いしたいと思っております。