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古本屋日誌
10月1日からペイペイを利用する加盟店に手数料が課せられる。
先日懇意にしている京都の古本屋に聞いたら
「うちはな、手数料が3%になるいわれたわ。でもまあこれは経費や思てやっていくよかしゃあないな」とのことだった。
取扱金額に応じて手数料が変わるのかよくわからない。
キャッシュレスは時代の趨勢でもはや止まることはない。
だって便利だからね。
いちいち財布から小銭を取り出してお釣りをもらってまたなおすなど考えただけでめんどくさい。
六甲道には無人の餃子販売所がある。
生餃子を売っているのだが、価格は千円均一で大きな賽銭箱のようなものが据え付けてあり、客はここに現金を投入する仕組みで24時間営業なのがよい。
古本屋も無人スタイルは十分考えられる。100円、300円、500円と適当な均一料金を設定してやはり賽銭箱にいれてもらえばいい。
でも古本屋はやはり暇つぶしの場所、パラダイスであるべきだから、ややこしそうな店主と顔合わせることなく、合理的かつスピーディに買い物ができる形はよろしくないよなあ。
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「月刊タイガース」7月号はスアレスが表紙だ。
160キロを超すスピードボールにチェンジアップで最強のストッパーであるのはいうまでもない。
それはさておき吉田風とかいうライターが2008年のシーズン回顧を書いている。
その中に岡田のコメントが収めてある。これまたいうまでもないが岡田は当時の監督だ。
「(新井は)しっかり貢献してくれたよなあ。ただ北京オリンピックに行って、無理がたたって腰を骨折してしまってなあ。それがなかったら阪神は優勝していたと思うし、新井にしてみると、ええ思い出になってない年かもしれん」
つまり岡田は新井が骨折したから優勝できなかったと言い訳しているわけだ。
しかし、どう考えてもそんなことはない。
投手力、とりわけ先発の駒不足が問題だったのだ。
9月の東京でのジャイアンツ3連戦は安藤、下柳、岩田の先発で、誰一人完投できるのはいない。
疲れもたまっていてみな打ちこまれて大量失点して負けたことは改めて言うまでもない。
特に下柳はお盆の大阪ドームの横浜戦で初回から失点してその段階で疲れが明らかに見える状態だった。また岩田のような能力では二巡目以降の打線を抑えられないことも明らかだった。
それにもかかわらず監督の岡田は戦力の補強を行わず、失態をさらすことになった。
10月8日の東京でのジャイアンツ戦は安藤が先発した。
彼はその直前のスワローズ戦でも先発し途中まで5-1で勝っていたが、ジャイアンツ最終戦での先発が決まっていたので早い回に下ろして、その結果疲れの溜まっていた後続が打たれて負けてしまった。
この段階ではバカの岡田でもさすがにピッチャーが足りないことはわかっていたのだよなあ。それならそれでなんとでも手はうてたのに、それもしなかった。
その後2011年のシーズンはスワローズがドラゴンズと優勝を争ったが9月の直接対決で3連敗してドラゴンズに優勝をさらわれた。
この結果について落合博満は「小川監督はこういう展開に慣れていない。ジャイアンツやタイガースなら追い上げられた時にどういう対処とれば逃げ切れるのかわかっている、その経験がなかった」とコメントした。
「タイガースなら」のくだりがわからんよな。
だって2008年に失敗してる。
確かに2005年の優勝はドラゴンズに激しく追い上げられたが猛追をかわしたわけで、落合にはそのイメージがあったとは言える。
ということは2008年に関しては優勝出来なくて当然の戦力だったと落合博満は考えているのだろう。
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中藤玲の「安いニッポン」が出て話題になっている。
世界中にあるディズニーランドの料金が比較されていて日本のはアメリカの半値くらいで非常に安い。
また日本でも世界中でも大人気の「100均」なんだが、諸外国では100円ではない。
例えばタイでは60パーツ、つまり220円均一なんだそうだ。タイはかつては途上国のイメージがあったがこの20年の経済発展は大変なものなのだ。
中国人のかつての爆買いも日本での価格が安いからな他ならない。
つまり日本はこの四半世紀賃上げがなく、購買力が大きく下がっているのだ。そのため企業も値上げが出来ず長期的なデフレが蔓延している。
対して、アメリカは年2%程度の物価上昇が続いているが、同時に賃上げも3%あって、収入が増えている感がきちんとあるのだそうだ。
平均的なアメリカ人が食事に使う値段が書いてあるが朝食の出前で3700円使っていてびっくりする。
サンフランシスコはアメリカでも高級住宅街なのだが、東京の港区と比べてみたら年収1400万円だと低所得者に分類されてしまう。
港区は社長の比率が1割を超えていて平均所得は1200万余りなんだが、その程度では低所得者となってしまうわけだ。
日本の平均年収も世界一のスイスの三分の1しかないし、韓国にも劣っている。
この本では日本が凋落した原因は触れられていない。
でもアメリカの犬に成り果てていいところは全部持っていかれているからだろう。
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加藤典洋の遺著「9条の戦後史」がちくま新書から出た。
今の日本はアメリカのボチの状態だが、その起源と変遷を探った本だ。
サンフランシスコ講和条約直後は改憲をし、再武装を成し遂げ自国の安全は自分で責任を取ろうと自民党は考えていたが、結局選挙で議席の3分の2を取ることができず計画は頓挫してしまう。
その後国の安全はアメリカにお任せして日本はもっぱら経済的な発展を追求する。
とりあえずその方針は時流にかなうもので「JAPAN AS NO.1」といわれるまでになるが80年代半ばのプラザ合意以降急速な円高で国の屋台骨が揺らぎ出し、今日ではアメリカにむしろ収奪される一方になっていると加藤は言う。
この本の分析で面白かったのは少し前に自民党が出してきた改憲法案が人権の保障を制限して自由を制限しようとしていたことの分析だ。
加藤によればそれはナショナリズムの発露なんだそうだ。
実のところアメリカに異議申し立てして国防から経済までそのくびきから脱したいところなんだが、全くその展望はない。
そこで行き詰まったナショナリズムは戦前の帝国憲法に自らのアイデンティティを求めようとしたというのだ。
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立花隆の「死はこわくない」(文春文庫)を読んだ。
この本は以前立花が出した「臨死体験」の続編でその後の20年で得られた脳に関する知見を踏まえて書かれたものだ。
「臨死体験」では「どうしても幽体離脱して外部のものを観察したと言わざるを得ない事例がある」とされていたが、この本では幽体離脱や臨死体験は脳が作り出す幻覚である、生命が長年かかって作り出した死を慰撫するシステムだとされている。
当然死後の世界についても
「死後の世界が存在するかどうかは個々人の情念の世界の問題であって、論理的に考えて正しい答えを出そうとするかどうかの世界の問題ではない」という。
つまりあると思う人はそう信じたらいいし、ないと思う人はもちろんそれでいい、個々人の信念によるというのだ。
立花隆自身は死後の世界はあるとは思っていない、人は死んだら「ゴミになる」という想いに近いという。
ここで疑問なのが死後の世界を否定してゴミになるだけと思っている立花が「死はこわくない」と言い切れる理由だよなあ。
死んでしまうと何もなくなるのであれば、自己を完全に否定してしまうわけだから虚無的にもなろうものだ。
この点に立花隆は
「結局、死ぬというのは夢の世界に入っていくのに近い体験なのだから、いい夢を見ようという気持ちで人間は死んで行くことができるんじゃないか」「死ぬということがそれほど怖くなくなる」と答える。
「ソクラテスの弁明」の最後に近い。
ソクラテスも毒杯を煽る前に弟子に、ゆったりした睡眠はとてもいいものだろうと納得させる。
その上で死ぬのは素晴らしい睡眠と同じで朝までゆっくり目を覚まさずに寝られることなんだから、これほど素晴らしいことはないよなあなどとおっしゃる。
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