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古本屋日誌

2021-07-28 19:05:00

千葉雅也の芥川賞候補作の「オーバーヒート」に大阪はの話がある。

京都の大学の教員である主人公は長らく東京に暮らしていたが、京都に職を得てすみかは大阪にした。

京都は「全体的に茶色っぽい沈鬱な地方都市」にすぎないが、大阪は「関西の東京なので、まだ東京にいると思っていられるだろう」と書く。

「僕が愛した渋谷や新宿のいかがわしい吹き溜まりは、どんな人にも親切な、というより誰にも当たり障りがないだけの明るいガラス張りの空間に置き換えられていき、当然タバコも吸えなくなった」

なるほどゴールデン街の喧騒や混沌が今や一掃されてしまい、それが大阪に辛うじて残っているだろうというノスタルジーみたいな感覚だな。

確かに私も東京の友人を日本橋に連れていった時交差点から少し入ったゴミゴミした路地を見て友人が

「これは‼️これは‼️まるで新宿やなあ‼️」と感極まった声をあげたことを覚えている。

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