Welcome

古本屋日誌

2023-08-23 00:02:00

『日刊ゲンダイ』が8月1日付けで「岡田彰布徹底解剖」と題した臨時特別号を出した。

 

 

2003年の優勝の時は、朝日新聞社が週刊『阪神タイガース 栄光への全軌跡』と題したオールカラーの雑誌を10冊出したのをはじめ、文藝春秋も雑誌『number』で2回にわたり特集をくんだ。

 

また扶桑社も『SPA』で2回特集号、集英社も『SPORTIVA』で特集した。

 

 

それに比べると今年は『number』が一度特集したきりで、それも歴代のタイガース監督特集であり、岡田や今年のタイガースに的を絞ったものではなかった。

 

ようやく『ゲンダイ』での特集となったが、中身は岡田がこれまで『ゲンダイ』に連載してきたインタビューの再録が大半で、それも金本に監督を譲る時で終わってしまっている。

 

それでも、岡田のお喋りには興味深いところがある。

 

岡田の実家は玉造で紙加工の業を経営していて、タイガースのタニマチのような存在だったという。

 

「(藤田平は)とにかく豪快な人やった。俺が小学生の頃は若い選手をミナミのキャバレーに連れて行ったこともある。

 

そこで俺が舞台に上がって島倉千代子さんや水前寺清子さんの曲を生バンドで歌う。

 

歌い切ると、お店が褒美にビールを出してくれる。それを選手たちがグビグビやった。」というのだ。

 

2000本安打の藤田平に連れられて、ミナミのキャバレー(俺はメトロだと思うけどね、あの円形の巨大なキャバレー)に小学生が出向いて、店の皆さんにもおだてられて、迫り上がる例の舞台で生バンドを従えて歌を歌い、ビールをもらうわけだよ。

 

 

普通ならおかしな人になってしまわないだろうかね。

 

野球なんぞに精を出すのでなく、家業を継いで社長になって、こんな面白い遊びを毎日まいにちやりたいなあ‼️と思うのが人間というものだ。

 

 

ここが岡田のえらいところで、北陽から早稲田に入り、苦しい練習にも耐えてタイガースを優勝に導くのだから大したものだ。


2023-08-22 11:28:00

日文研の井上章一が、今日の『朝日新聞』で「京都ぎらい」に関するインタビューを受けている。

 

 

井上は朝日新書で『京都ぎらい』シリーズを出し、自らの被差別体験をもとに京都のいやらしさや魅力を縦横無尽に書いた。

 

 

今日のインタビューでは戦前のトイレの話をしていて、タイル張りの一本の溝の前に男女ともに立って小便をしていた風俗を語っている。

 

 

男は溝に向かって前向き、女は後ろ向きに立っていたという。

 

 

なるほど小用なら、女も立ちションの方が面倒もなく、時間も節約できて合理的だな。

 

着物ならそもそも下着を付けてないから、より一層簡単にできただろう。

 

 

俺は小学校は大阪市立安立小に通っていた(大阪市住吉区)のだが、そのトイレは男女共用であり、小便用のは井上の言う通りタイル張りで長い一本の溝に向かってするタイプだった。

 

 

ただ女子がけつをまくってやってるのは見たことがないな。

 

 

また井上は戦前のプールは、男女で時間を分けて利用していたが、温泉は男女共用だったと言っている。

 

これは今とは逆なんだけど、本当に昔の温泉は混浴だったんだろうかね。


2023-08-21 18:58:00

日本人が、海外の話題に極めてうといという話を次から次へと書いて面白かった谷本真由美が、マガジンハウスから『激安ニッポン』を出した。

 

 

物価がこれまで長期にわたって上がらなかった上に、給料もそのままだった日本が今や世界的には、何からなにまで割安の国となって、海外から観光客が買い物に押し寄せるようになった。

 

 

この辺りの話は、どこでもよく聞く話で新鮮味はない。

 

 

ただドジャースタジアムの食べ物の値段が具体的に載っているのは面白かった。

 

 

ワイルドマッシュルームサンドイッチ(谷本によればこれはサンドイッチではなく、ハンバーガーだそうだが)2088円。

 

 

スティックに刺さった揚げチーズケーキ1531円。(谷本によればただ単にチーズケーキを油で揚げて串に刺しただけのもので、日本のコンビニなら300円もしないような食べ物だとのことだ)

 

 

地中海チキン丼2778円。(谷本によれば吉野家なら500円以内で食べられそうなしろものなんだそうだ)

 

 

なるほど確かに高いよなあ。

 

 

これは日本の平均年収が548万なのに、アメリカは1031万もあって、ほぼ倍だからなのだ。

 

 

また欧米では自分の住んでいる地域の価値が下がるのを恐れて、100均のようなディスカウントショップが近所にできるのを毛嫌いするという。

 

高級住宅地などでは、計画段階で反対運動が盛り上がるという。

 

 

ところが日本は年収が低い人が多いから、100均や300均を使うのに何らの抵抗がないばかりか、大歓迎するのだという。

 

 


2023-08-19 10:33:00

下鴨の古本市は参加店が減少している。

 

 

これまで参加していたシルヴァン書房、池崎書店、キリコ、光国家、不死鳥ブックス、津田書店、福田屋が参加していない。

 

 

理由の一つは店主の高齢化のようだ。

 

齢80ともなると重たい本を運び込み、湿度も高く、夕立にもしばしば襲われる下鴨で本を売るのは面倒だし、体力がもたない。

 

 

それは間違いないのだが、岡山の不死鳥ブックスが参加していないのは不思議だな。

 

ここはいつも大量の均一本を運び込んで、見ているだけで楽しかったから、残念だ。

 

 

岡山からたくさんの本を運び込み、しかもほぼ1週間暑い中販売して、また持ち帰るのは想像を絶する労力だろう。

 

 

 

地元で販売できるのなら、わざわざ京都くんだりまで行きたくはなかろう。

 

 

自営業はともするとコスト感覚がマヒしがちだ。

 

 

ラーメン屋など確かに月に100万を超える売り上げはあるだろう。

 

 

それだけを見たら儲かってるようだが、スープを煮出すのに8時間もかかったり、自家製麺に2時間、営業が8時間など拘束時間が長い。

 

また従業員の人件費が25万、材料費が40万、光熱水費が10万、家賃が15万と経費が嵩み、結局自分の給料は微々たるものになってしまう。

 

 

古本屋も同様で、暑くて狭い倉庫から古本まつりに出す本を選び出して値付けして、トラックにバイトと一緒に積み込み、現地で汗にまみれて、セッティングして、さあ開店となればそこから8時間近く拘束されるし、本部での全体業務も手伝わなければならない。

 

 

閉店したら閉店したで、車を運転して自宅まで1時間くらいかかるし、高速代やガソリン代も高い。

 

果たしてこのあたりのコストを古本屋が計上してやっているのか疑問が残る。

 

 

それにしても、下鴨の古本まつりはおよそ40年前に始まった。

 

その頃は最高気温も32℃どまりくらいで、確かに木陰なら「納涼」といえる涼しさだった。

 

 

しかし今や連日気温は37℃やら38℃やらで、湿度は相変わらず高く、日射も照り返しも強烈で、下鴨といえど全然涼しくない。

 

いつも思うのは5月の連休の古本市を岡崎の勧業館でやっていることだ。

 

確かに冷房が入って快適なんだが、この季節なら下鴨でも大丈夫だということだ。

 

だから、5月は下鴨にして、8月は勧業館で古本市を開催するようにすれば、ずいぶん楽になると思うわけなのよ。

 

 

何かそれは無理という事情があるのだろうか。


2023-08-16 16:38:00

今日は糺の森の古本市の最終日。

 

昨日の台風の大雨で森の中には至る所に川が流れていたようで、よく晴れた今日もくっきりと痕跡が地上に刻まれている。

 

本を並べた平台には二重にブルーシートがかけられていたようだが、それでもなお、雨粒が侵入して本が濡れそぼってパンパンに膨らんでしまっている店がある。

 

それにしてもここ糺の森は京都らしさが充満している。

 

出町柳駅から下鴨本通に向かい、大鳥居をくぐって糺の森に向かうと、御影通りのすぐ南側には参道の左右に億ションが建っている。

 

ここは元は武道館があったのだが、いつのまにかマンションになってしまっている。金儲けがしたいだけなんだろうけどな。

 

 

しかしここからが、京都のみなさまの興味深いところで、マンションの前に生えているたくさんの大木は生かしてそのままにして、小川を整備して、下草も植え直して左右にあるマンションを覆い隠して、あたかも悠久の昔から、このままですよー感を醸し出している。

 

 

そして森の中には水が溢れる泉がある。

 

大木の太い幹があってそこから清水がこんこんと湧き出してくるようなしつらえになっているのだ。

 

大木風の幹の下にはポンプが設置してあって、汲み上げているのは間違いないが、なんとなく、昔からある泉で、自然にこんこん湧き出してるんだよという感じを作ろうとしているのだ。