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古本屋日誌
お客さんから買い取った本でうちとこでは売れないものが溜まってくる。
潰しにして処分した方がいいのだが、今回はブックオフ古川橋店にお願いして出張買取をしてもらった。
9月28日に電話で頼んでみたが最短は10月11日になるとのことでその日の朝イチでお願いした。「何冊くらいありますか?」 「文庫が100冊くらいありますわ」「それで例えば多なって500冊とかになってしまうと取り扱えませんけど、いけますか❓」「そらそないにぎょうさんはありませんわ」というやりとりがあった。
120冊程度の全てうちでは扱えない文庫本だ。
10時過ぎにあらかじめ電話があり「あと15分くらいで行けます」とのこと。まもなく若い兄ちゃんが到着、家の前に軽のバンを止めて査定、目分量でやるのではなくスマホを少し大型にした機器でバーコードを読み取るとブックオフの統一査定金額が出る仕組みになっている。
結局120冊のうち売れたのは37冊で590円だった。
びっくりしたのは渡された明細で、一冊一冊の書名に査定金額が印字されている。今まで古本屋の査定は一括りで1500円とかみかん箱一つで2500円とかごくざっくりしたものだったのに、一応一点一点の値段を明らかにしているわけだ。
一番高かったのは岩波文庫の旧版の「論語」で150円、次が「代表的日本人」で80円、3番手が中公文庫の「1989年の因果」で60円、後は大半5円か10円だった。
文庫は全点がデータベース化されているわけではないようで「リストにないものもいくつかは買い取りました」とのことで13冊が一冊5円で買取になっていた。
古本業界ではマンガを主力に扱う「まんだらけ」が古くから一冊一冊査定金額を明示しているのだが、古本に関してそれを踏襲しているのは初めてみた。確かにお客さんのお宅に伺って「全部で57000円です」と申し上げたら「このサンリオの『万華鏡』はなんぼなん❓と聞いてこられるケースがあります。
「その本は250円です」てな具合になりますが、お客さんには一冊一冊の値段を知りたいという気持ちがあることはわかっていましたからそれを実現したブックオフはなかなか侮れないよなあ。
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文藝春秋から池上彰の「日本VS韓国、対立がなくならない本当の理由」が出た。
池上彰は例の慰安婦問題の際に帝国陸軍が直接慰安婦を募集した証拠はないとの反論が出されたことについて、「それは今のところ見つかっていないというだけのことで、今後見つかる可能性が十分ある」とか「敗戦時に帝国陸海軍は機密書類を大量に焼却している、その際に証拠となる書類が失われた可能性もかなりある」などと主張していた。
池上の主張は可能性としてはその通りだが、もともと韓国側が帝国陸軍が慰安婦を募集していたではないかと一方的に決め付けていたことへの反証として「証拠がない」との調査結果が出てきたわけなんだから、明らかに問題をすり替えている。
そこに池上彰の確かな思想性を見ることができるわけで、大日本帝国の朝鮮支配を糾弾したいとの思いで、それはそれで理解はできる。
しかし今回池上彰はどうしたことか転向してしまったようにみえる。
韓国人が旭日旗を植民地支配に絡めて嫌うことを紹介した後、大漁旗や缶詰の絵柄が旭日旗を思わせると韓国の団体が主張していることを取り上げて「こじつけだ」という。
「反日種族主義」に触発されたのか、中国には文句を言わないのに日本にはあれこれ言ってくる韓国の姿勢も「不思議なものだ」という。
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住吉の長屋に暮らしていた中学生時分に、同じ長屋に競輪の選手をしていた後藤さんがいた。
長屋なので六畳2間に台所、玄関のすぐ右に二階に上がる階段がありそこも同じような作りだった。家の中には競輪用の軽快な自転車が並べてあった。
周りの人が言うには「後藤さんはなあ、スゴイんやで、日本一に二回もなってんねんで」
日本一になっているにしては貧相な長屋住まいだと小学生でも思ったことは思った。
競輪の選手なのにえらいこえていて、夕方になると家の前に床几を出してどっかと座り、パンツ一丁、上半身は裸で酒を飲んでは町内の悪ガキに目を光らせていた。
プライバシーなどない時代なのであることないこと全て筒抜けで、小学生の時には虫歯を治すように言われていたが、歯医者が怖いのでいつまでもぐずぐずしていたら、後藤さんのおばさんに無理やり自転車の後部座席に乗せられて膝の上にロープをかけられて歯医者に連行された。
中学2年の11月に倒立前転を失敗して右足を骨折して入院した折には「正月は家に帰らんとな」と病院まで自転車で迎えに来てくれて、わざわざ住吉警察署の前をゆっくりしたスピードで走った。
警察署の前に制服姿、樫の棒を両手で持つ警官はハッとした顔つきになってこっちを向いてなんか叫んでいる。
「あれはな、2ケツはあかんゆうとんねん」と涼しい顔で通り抜ける。
その後藤のおっちゃんは酒で身を持ち崩して肝硬変になってしまい、入院先の病院で死んでしまった。葬式も済んでしばらくたった真夏の午後おかしな出来事があった。
右手に以前池があったが、埋め立てられその時はもうモータープールとなっていて、正面に国道26号線に向かう東西の道左手に安立小学校へ向かう南北の道がある辻のところに、真夏のギラギラ照りつける太陽の中、西側から突如として自転車に乗った後藤さんが現れた。
赤錆びたいつも乗せてもらっていたやつで後藤さんは上はシャツを着ていたが下は相変わらずパンイチだった。
ゆっくりしたスピードで驚愕する私の前をニヤニヤしながら通り過ぎた。
これまで生きてきて幽霊を現認したのはこれが唯一だ。
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うちの店はほぼ通販しかやっておらず、お客さんから注文のあった本を探し出して梱包して発送する。
なかなか本が見つからないことがある。
その時はパソコンにある仕入れ日のデーターにアクセスして日付を確認し、仕入れた順に並んでいる本の列から探し出すことになる。
ところが何故かさっぱり見つからないことがあって途方に暮れる。
見つからないならお客さんに詫びて発送はできないので、それは仕方ないとしてもなぜ見つからないのかの理由ははっきりさせておきたくなる。
日付を確認すると同じ日の同じ時間に2冊登録してしまっていることがある。
スマホから登録しているのだが、電車の中ではアクセスが途切れて完了できないケースがあってまた初めから登録するのだが、どうも先の完了できなかった分はタイムラグが生じているだけでやはり登録は完了してしまうようだ。これで本が1冊しかないのにweb上では2冊あることになってしまう。
お客さんの中には注文してから気が変わって(やっぱりこの本は要らんわ)とか(もっと安い本を見つけたからキャンセルしたい)とおもう方もいて、それでもすでに本を発送しているから先方に着いてしまう。
そんな時封筒を開封しないで郵便局員さんに「この本はうけとりません、拒否します」というようだ。するとお客さんは返送の料金を支払うことなくこちらに本は戻ってきてしまう。
またこちらの手違いで間違った本を送ってしまうこともある。
その時は注文を受けた正しい本をお送りするのだが、先方に間違って着いてしまった本を返送していただく必要がある。
正しい本と一緒にクリックポストの封筒を同封しておく。宛先はうちの店でそうするとお客さんは送料の負担などなく返本できる。
いずれにしてもミスのないようにしなければいけない。
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今月29日に父の49日をやることにした。
もう20年くらい肺気腫に苦しんでいたが、寄る年波も加わって呼吸が満足にできなくなった最期の方は苦しそうだった。
正月に妹のマンションで家族が集まって宴会をしてその時病院に入っていた父を妹が車で迎えにいったんだが、長男のわたしを見て一言目に「義晴きたんか‼️」という。
義晴というのは父の兄の息子で、おそらく20年以上会ったことはない。
体形も年齢もだいぶわしとは違うのにどうしてしまったんだろう。ボケてしまったのかとあれこれ考えもしたけど、家族の誰もがその話題には触れずそのままになった。
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