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古本屋日誌
今朝もええ天気の上にポカポカしていて先週までのぶるっとくるような寒さはありません。先週は石油ストーブをつけて暖をとっていると三匹の猫がまあ前に集まり、黒い上にも黒光りに磨きがかかりました。
お客さんから過去どれくらいでもいいから女子学院と開成、慶応の過去問を探してくれと依頼を受けました。お話によると東京の中学入試の問題集は過去3年分くらいがほとんどでそれより前のものを探すとなるとなかなか一苦労で、探し当てても書き込みがあったり、答えや解答用紙が付いていなかったりとうらみの残るコンディションのが多いそうで、「あんたやったらあんばいやってくれるやろおもてんねん」とのことでした。
そんなものなんかなあ、入試問題集なんか3年もやったら十分な気がするんですが、親の立場からしたら傾向が変わるかもしれないし、不動の自信をつけさしてやりたいということなんでしょうか。以前大学入試の電話帳の昭和40年代のものを扱うたことがありました、これは相当な人気があって話を聞いたら大学の関係者でどうも入試問題を作成するときのヒントにしたいからということのようでした。なるほど入試が複線化して何回も問題を作らないといけないようですから、よくわかります。
今朝もええ天気で少し雲があるはものの、こうらくびよりですが、われわれは仕事です。
五木寛之は「さらばモスクワ愚連隊」で直木賞をとり、以後なかなか面白い作品を書き続けているベストセラー作家ですが、トレードマークのメガネにはえらいこだわりがあって長年使い慣れた例の黒眼鏡のつるが折れた。メガネ屋に出向いて「これと同じつるが欲しいんや、ずっとつこてて馴染んでんねん」と言ったところ、そのつるは昔のタイプなので同じものは無いと言われ、仕方なく折れたつるを接着剤で固定してその上からセロテープでぐるぐる巻きにして、それではざんないので、マジックで黒く色付けして使っているという。
なんかようわからんこだわりですね。アロンアルファなどで固定してもメガネのつるは可動域も広いのでどうしても開いてしまって違和感があります、確かに新しいつるに変えたら変な感じは拭えないでしょうがセロテープで固定したやつよりはマシでしょうにね〜。五木寛之はここから「物事は一見元どおりになったように見えてもすべてのものは元どおりににはならない」と結論づけるんですが、それなら、メガネも新しくした方がマシなんちゃうのんと突っ込みたくなる気分はおさまりません。
今朝もええ天気で外に出ている方がぬくうて、室内は陽の光が届かないので肌寒く昨日の晩はストーブをつけました。
尾上圭介の「大阪ことば学」に近鉄阿倍野橋駅で女の学生が自販機で切符をこうたらえらいたくさんお釣りが出ていて困惑しているのを見て、後ろに並んでいたおっさんが「姉ちゃん、ええやん、お安うのんなはれ」とゆうたことを取り上げて、知らん人に話しかける時に敬語を使って他人との距離をはかってはいるが、親しげであたかも距離がないかのように振る舞うので、都会的な洗練された表現だという。しかしどこの国の人でも赤の他人に話しかける時はそれなりの待遇表現はするだろう、また親しげに、楽しそうにジェスチャーも含めて話しかけるのもごく普通のことだ。
先日京都大学に行く機会があり、恐れていた通り瀰漫するバカの濃厚な気配にギクリとしました。
そもそもこの大学は教育機関ではないので、学生は野放しで、勉強しようが、蒸発しようが、逮捕されようが基本的には学生の自主性に任せるわけだ。もうその段階で大半の学生は堕落してしまう危険性に満ちているのに加えて、時計台の前には朝の8時からやっている食堂があり、早稲田大学と共同で開発したとかいう「京都ビール」たらいう非常にうまい地ビールが早朝から飲めてしまう。これでは学生にアル中になれと勧めているようなもので、二十歳やそこらの体力がありあまっている身空でこれはキツかろう。飲めば飲むほど気分が良くなるんだから、勉強したい欲求など雲散霧消してしまう。本部構内地下にある生協の食堂でご飯をいただいたがここにもバカの濃厚な気配があり、地下に降りるスロープが真ん中に黄色いロープを張って行きと帰りに分けてあり、しかも「ここから後7分」だの「ここからは後1分、食堂まで」とか掲示がある。だいたいこの食堂は材料を搬入するトラックが地下に出入りするため、スロープは幅が10メートルは優にあり、ロープを張って分ける必要など全くないし、いわんや後何分などという表示は世間ひろしといえどここにしかないまさしくバカの特徴である過剰、やりすぎそのものだ。「食堂まで」ていらんだろう、一体どこに行くつもりなんだ。
食堂は自分でお盆を手にして好みの料理を並んでとって行く方式だが、このお盆にもバカの気配が溢れ出していて気持ちが悪くなる。お盆の表に「博士の就職を案内する説明会」なる宣伝が大きく印刷してあり、各企業が博士就職の担当者も置いて相談にのるから参加してね〜という内容だ。役に立たない博士を量産しても何の意味があるのかようわからんな。自分の専攻するジャンルでどの程度飯が食える人間がいるのかぐらい大人やったらわかりそうなもんなんだから、さっさと見切りをつけるべきなんだが、この大学はバカを甘やかす学風が顕著なのでついズルズル時を過ごしてしまうわけだ。
今朝はやはり快晴で少し肌寒うなってきました。雄猫は珍しく、私が座椅子にもたれて寝そべっているとお腹の上に乗ってきて、顔を鼻のすぐ先に置くものだから鼻息が耳にかかります。するとプルルンと耳を大げさにふるわして、またそのまま寝てしまいます。少し体をずらすとか、後ろ前反対の姿勢になるとかすれば耳を震わさずにすむのに、グータラなのでそのまま寝ていて、鼻息がかかるたんびに耳をブルブルやっていました。
ビームコミックスの「地底旅行」の初版1、2の帯付き、1には他のベルヌの作品を紹介したハガキが付いているものを入手しました。ベルヌの原作は面白いのはさておき、これを忠実にかつ地底の恐ろしさを肌で感じられるような抜群の画力で実現したのがこの倉薗のマンガです。特に2巻目収録のアクセルが同行の2人とはぐれて地下でひとりぼっちになり、おまけに足にけつまずいて照明灯まで破損さしてしまい、たった1人になるシーンの迫力は大したもので、読んでいるだけのこちらまで息苦しくなり、血圧が上がります。ぜひお求めください。