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古本屋日誌

2024-10-24 11:31:00

戦前に洪洋社が出した『建築写真類聚』から選んだ写真を集めた『幻景の東京』という本がある。

 

映画館、劇場、カフェー、飲み屋、民家など様々なジャンルの建築の外装、内装が大きなサイズで見られて魅力的だ。

 

 

写真に加えて、建築史家の藤森照信が解説を書いていて、そのうち劇場の分には徳川時代の芝居小屋の話がある。

 

藤森によれば、芝居見物は一日仕事で、お店をあげてまず芝居小屋に入り、服装も整えて、食事もしてから芝居を楽しみ、幕間にはまた芝居小屋に戻って飲食する。

 

 

終わってからは芝居小屋でご婦人方が役者を呼んで楽しむ。

 

 

要するに男には遊郭が用意されて、女には芝居小屋でしっぽりがあって、息抜きができる空間があったというのだ。

 

 

 

この話はよく言われていることで、別段新鮮味はないが、(役者評判記がたくさん出ていて、そこにはどこそこの茶屋でどの役者と出来るとか、細かく記されている)藤森が徳川時代を賛美するような書き方をしているのが気に食わない。

 

 

遊廓なぞ、女性の人権は蔑ろにされているし、芝居小屋で女が役者買いをするから男も女も息抜きができたと主張するなど言語道断。

 

 

芝居小屋での役者買いなど、大店のご婦人方にのみ許された話でしかなく、それを遊郭と並べて論じるなどとんでもないことだ。

 

 


2024-10-22 15:56:00

雑誌『president』最新号は「本当のお金持ちはどこに住んでいるのか」と題して金持ちと貧乏人の研究だ。

 

データを駆使して全国のどこに金持ちが住んでいる、また反対にどこが貧乏人の住処なのかを一覧表にしてある。

 

こういう遠慮会釈なく、下世話な情報を出すのが『president』の特徴だな。

 

 

今回の特集ではマンションについても値上がり上位一覧のほかに、値下がりの一覧まで掲載している。

 

 

値下がりのはさすがに個別の名前は出してないが、最寄駅を掲載しているのだ。

 

 

東京では千代田区の六番町がNo. 1の金持ちの町となっていて、近畿圏では西宮市の鷲林寺南町。

 

東京の〜番町は宮城の近くの便利そうなところだが、鷲林寺は田舎町のような感じがするけどね。

 

 

また貧乏人が住む町も一覧になっていて、大阪府では俺の住んでいる門真市が3番目にランクされています。


2024-10-21 15:14:00

今日は天神さんの古本まつりの最終日なので、お昼過ぎに訪ねてみた。

 

 

100円均一コーナーは、井戸端にブルーシートをかけて置いてあった在庫が全部並べられていたが、それでもかなり空きスペースができている。

 

 

井戸のところにはそれでも数個の段ボールが積んであるが、そのどれにも「ツブシ」とマジックの走り書きがある。つまり開封せずにそのまま処分するということだろう。

 

 

どうしても売れない本をほかすのは当然のことで、うちもそうしている。

 

 

名古屋から来ている『南部堂』は100円に値下げした本もたくさんあって、まとめてなら更に値引きしているようだ。

 

 

西洋文学の『寸心堂』はずっと文庫本の紙袋詰め放題500円、単行本3冊で800円というのをやっている。

 

京都の『空き瓶Books』も4冊1000円など、ありがたい企画がいろんな古本屋で実施されている。

 

 

京都に比べて、安くしないと売れないのかもしれない。

 

しかし今回の古本まつりは例年になく素晴らしい本がたくさん並んでいたことは間違いない。

 

特に専門化している古本屋の中には、専門外の本を破格値で提供しているところがいくつもあった。

 


2024-10-19 20:59:00

今日は雨予報なんだが、10時くらいに家を出た時は曇り空で、傘を持たずだった。

 

3日目の天神さんの古本まつりに10時半くらいに到着して、すでにポツポツ雨が降り始めた。

 

大将軍社近くでは恒例の猿回しがたくさんのお客さんを集めて開演中だし、大阪の名所旧蹟をめぐるツアーの人たちも、ガイドに連れられて、天満宮の登龍門の説明に聞き入っている。

 

 

名古屋から参加している『南部堂』は少しずつ新書や文庫を値下げしていて、今日は2冊で300円だ。

 

 

まだ若い店主の話では、この古本まつりのすぐ前に名古屋でも大規模な古本まつりがあって、それに参加していたという。

 

 

最終日ともなると、後片付けや、打ち合わせもあって、時間と労力を取られるようだ。

 

「うちは組合に加盟してまだ1年半なんで、何もしないでいたら、何を言われるかわからない。次から大変ですよ」

 

話半分なのかもしれないが、そういう上下関係みたいなものもあるのかもしれない。

 

 


2024-10-18 21:23:00

今日は、10月後半とは思えないほどの蒸し暑さで、Tシャツは汗みずくになってしまう。

 

俺の学生時代は今よりも酒に寛容な時代で、アルバイトをしていた郵便局の集配の人の中には昼飯時に飲酒して顔を赤くしてる人もいたが、特に注意されることもなかったな。

 

こういうことは今から考えるとよろしくない。飲酒運転の取り締まりが徹底されるようになったのは当然のことだ。

 

佛教大学の図書館の屋上にコールタールを撒いて、防水加工する仕事もしたが、(1985年だ)その際も、昼には親方からビールが振る舞われたな。(その上で俺は全くやる気が起きなかったので、首になったけどね)強烈な日差しを遮るものとてない屋上での作業だからこれは当然だろう。

 

 

俺は大阪市住吉区の生まれだが、近所の和菓子屋の大将はいつも清酒を飲みもって、かんてきで餅を焼いていた。(1968年ごろ)彼は気分もいいもんだから、よくおまけしてくれたし、ありがたかった。

 

 

長らく住んでいた千林でも、(2005年だ)『めし処 清水』のマスターはビールやら何やらをきこしめしながら料理もし、客対応もしていたな。

 

 

 

 

次の話は都市伝説であって、事実ではないが、広島では、昼ごはんを食べに定食屋に入ると定食にビールがもともと付いていて、美味しくいただけるという話を聞いたな。『仁義なき戦い』のイメージで広島を捉えているのだろうね。

 

 

民俗学者の梅棹忠夫は自伝的回想録の『千里ぐらし』の中で、アメリカ留学中に覚えたアペラティブの習慣を帰国して民族学博物館でやったら注意されたと書いている。ヤンキーはいまだに昼ごはんの前に飲酒しているのだろうか、これはわからない。

 

 

さて古本屋は、特に古本市ではきこしめしておられることがしばしばあるね。

 

天王寺さんの古本市とか、今開催中の天神さんのとかではレジでエビスビールなんかをやりながらというのは好感が持てる。

 

店主方も暑さしのぎにビールもいいし、100円均一コーナーや手荷物預かり業務、発送業務を行う本部の人たちもきこしめしていたりするのはよい。

 

 

今回の天神さんの古本まつりの本部の人たちは、全員ではないようだが、雇った人を当てている。これは俺の推測なんだが、売れ残った100均の本はこの人たちの手でつぶしにされる(つまり捨てるわけだ)のではなかろうか。