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古本屋日誌
SBクリエイティヴから、にゃんこそば、なるペンネームで『ビジュアルでわかる日本』が出た。
ネットに公開されている様々なデータを日本地図上に落とし込んで可視化したもので、興味深い。
夫婦と子供の核家族で年収が700万円以上の家庭は東京が49パーセント、大阪は33パーセント。
細かく挙げると、東京49。
神奈川47。千葉と愛知41。
埼玉38。
兵庫と滋賀36。
奈良35。
富山と石川と三重と福井34。
大阪と静岡と茨城33(それぞれ%)となっている。
兵庫が高いのはわかるけど、大阪は滋賀や奈良、さらには福井や石川なんかより低いんだなあ。
また京都は意外なことに31。観光業者は潤っているけど、そんな人ばかりではないのだ。
細かく見ると、兵庫は芦屋市は55以上、他も東灘区、西宮市、宝塚市、三田市が50オーバー。
芦屋は例の六麓荘とか阪神電車の芦屋駅周辺など、お屋敷が確かに多い。
金持ちはどういう神経なんかよくわからないが、古本屋はないな。
生活環境を静謐に保ちたいというのもあるのかなあ。
またそもそも地価や賃料が高すぎて古本屋に馴染まない土地なのかもしれない。また金持ちは、要するに金儲けの能力しかない連中なのかもしれない。
大阪は天王寺区、吹田市、箕面市が50オーバー。
天王寺区にも、古本屋はほとんどない。同じような理由かなあ。
それに対して、吹田には大阪を代表する古本屋、天牛書店がある。また箕面にも大きなブックオフをはじめとしていくつか特色のある古本屋がある。
奈良は生駒市、京都は精華町が50オーバーだ。
先週の金曜から3日間、谷町4丁目の古書会館で古本市があった。
年末の大掃除や片付けでいろんな本が古本屋に流れてきているため、いい本も多かった。
この古本市は毎月開催されているのだが、全く置いていないジャンルがある。
まず実用書、ハウツー本、生き方や会社での処し方についての本、ほとんど全ての雑誌、料理、手芸の本、パソコンやゲーム本、写真集、BL本、ロマンス文庫。
これらはブックオフなら扱ってるジャンルなんだけどね。
置いてあるのは文学書、歴史の本、郷土史の本、岩波、講談社学術、ちくま、創元推理、サンリオなどの限られた文庫本、和本、図録、戦前のパンフレットの類だ。
したがって訪れる客は年配の男性が圧倒的に多く、男女比は9対1だと思う。
徳川時代の役者は、中には千両役者といわれて、とてつもない収入の人もいた。
ただ彼らがその収入の多さゆえ尊敬されていたわけではない。
大半の人々が農作業や手工業、流通の生産活動に就いている中、役者は何も作らない怠け者とみなされていた。
娯楽を提供しているだけの河原もんと差別されていた。
差別は問題なのかもしれないが、良い点もあったのだ。
河原もん風情がなんぼ千両稼ごうとも、その金にはなんの値打ちもない、紙切れ同然だ。
それに比べて自分が額に汗して田んぼや畑を耕して手にする僅かな報酬の価値は実に高いと考えられていた。
つまり金を金額だけで評価していなかったということであり、実に健全な価値観だろう。
その上で「役者評判記」の類いがたくさん出版されていて、そこには芝居での各役者の評価が細かく記されているのみならず、どこそこの茶屋に行ったら、その役者と逢える、つまりセックスできるのかが記されてもいるのだ。
金持ちのごりょんさんが金にあかして役者としっぽりという体なんだが、俺は逆もあると思っている。
つまり、役者の方が気に入りの女や娘を好きにできる場所でもあったと思うのだ。
NHKのBSで『いけずの京都たび』という番組があって、先日10回目の放送を記念して89分の拡大版が放送された。
ミュージシャンの西川貴教が井上章一の導きで、様々な京都の魅力を発見していく番組だ。
今回は「せめすぎる京都」というタイトルで、京都が伝統にあぐらをかくことなく、時代に応じた改革を施すことで生き残ってきたという話だ。
しかし、俺は全く別の見解がある。
京都は革新的どころか、極めて因循姑息な街だと思う。
番組では食の上で革新を貫く例として、祇園の料亭(ナレーターの田畑智子の実家だ)が山芋の団子の中にウニを入れる工夫をしている、これまでは団子の上からウニをかけていたのだが、客をびっくりさせるために考えだというのだ。
その程度のことは大阪であろうが、東京であろうがやっていることだ。
そもそも京都の、あのにしんそばや鯖寿司、そして祇園祭の際にありがたがって京都の人たちが食べる鱧てなんなのかな❓全然美味くない。
徳川時代には輸送手段や冷凍技術がなかったから、貴重なタンパク源として意味があったろう。
しかし今の時代そのような代用食めいた食材をいつまでもありがたがる必要があるのだろうか。
鱧なんか、落としで梅肉とかより、天ぷらにした方がまだ旨いのに、そういうちょっとした工夫すらせず、旧套を墨守するだけ。
またお蕎麦にしても昔通りに作るものだから、つなぎにいろんなものを入れてしまう製法で、食べても蕎麦の味が薄れてしまう。
そして何よりも京都は観光都市であるために、料金が高いくせに美味しくない店がたくさんある。
というわけで俺はこの切り口に大いに不満があるのだ。
そもそも、仕掛け人が井上章一だ。
彼は去年工藤美代子との対談本を出した。
工藤美代子は、あの関東大震災での朝鮮人虐殺について「それは朝鮮人に、皇太子暗殺の企てがあったから行われたことだ」と主張する本を出している人物だ。
こんなまともでない女と対談するなど、どうかしてるよ。
18日の木曜日は、三ノ宮のさんちかホールで古本市。早速朝から行ってみた。
朝ごはんは、さんちかのサンマルクカフェで480円のソーセージの乗ったデニッシュパンとホットのセット。
その足でJRの新快速に乗って山﨑。1時に嫁と落ち合い、サントリー山崎蒸留所。
ここは去年が創設100周年で、改装工事を施していて、しばらく見学ツアーが中止になっていたのだ。最近竣工したとかで、再開されたが工場内を見学するタイプのツアーは有料となって3000円だという。
われわれは無料の見学ツアーを予約していて、まず売店で蒸留所限定のウィスキーとチョコレートにグラスが入ったセット(3800円)、シャケなどの燻製(2400円)をこうた。
一階のテイスティングカウンターは、すでにたくさんの人で賑わっていて、お姉さんがいうには「おひとり様6杯までです」という制限があって、例えば「響18年、山崎18年、白州18年」のセットは3000円ですけど、これで3杯となります」とのことだ。
見回すと欧米人や中国人の客もたくさんいるし、前方のようになんぼでも飲んでええよ、というスタイルではないのも仕方ないな。
われわれはさっきのセットの他に、山崎25年(4000円)、響30年(4000円)を頂いたが、例によって美味いことがわかるだけで、味の違いはよくわからなかった。
それにしても、近くに山崎蒸留所があるのはすごいことだ。
キタでもミナミでも見ることすら叶わない山崎25年や響30年を飲めるんだからな。これほど贅沢なことはないだろう。
それから阪急の大山崎まで歩き、高槻市駅で下車。
駅ビルのカルディでピーナッツバター(540円)をこうてから、京阪バスで枚方市駅。
京阪電車に乗って千林。駅近くのお好み焼き屋「風の街』本店。
お好み焼き(イカ玉)海鮮焼きそば、チーズソーセージ、とんぺい焼き、ジャガイモチーズを食べた。(4300円)。
この店はお昼休みがなく、(そのほかの風の街は2時から5時まで休憩を取る)いつでも食べに行けるのでありがたい。
ここのお好み焼きは具の大半がキャベツで、メリケン粉はあまり使ってないように見える。それは、泉州のあまーいキャベツで、ものすごく辛いソースと合わせると驚いてしまうくらいに美味い。