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古本屋日誌
コロナ騒動で滋賀県では面白いシステムが生まれている。
旅館やホテルに宿泊するということで1000円のクーポンを買うと、宿泊する際4000円引きとなり、おまけに県内のスーパーとかいろんな店で使える金券5000円分もらえるのだ。
ということはもし5000円で泊まれる宿に宿泊したら4000円引きになるから宿泊費は千円で済んでしまう。その上金券5000円もらえるんだから儲かって仕方ないよなあ。
私が思うに滋賀県民はあげて安宿を泊まり歩いているだろうよ。
管理通貨制度のもとではインフラにならない限り通貨はいくらでも、原資に頼ることなく発行できる。
よく「国会議員の歳費はわれわれの税金だ」とか言ってる人がいるけどそんなことは全くない。
税金はインフラを抑えるために自由に使える通貨の量を制限しているだけで、そんなものは財源にはなっていない。
滋賀県を範として大阪でもジャンジャンお金を流してもらいたいものだ。
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急に値段の上がる本がある。
今まではせいぜい1000円くらいだったのに何のはずみか10倍くらいに跳ね上がり、またそれがよく売れるという事例だ。
新潮文庫の永沢光雄の「AV女優」などもその一つで長らく100円くらいで売っていた本だ。
これは前にも書いたけれど、永沢がどういうルートや手法でやっているのかは謎だが、ともかく相手の女優の懐に入るほどの人間関係を作った上でのインタビュー集で平々凡々で名もなき人たちの興味使い人生が語られている。
その辺に転がっている芸人風情のチャラチャラしてるだけで、先祖は有名人でしたとかいう判でついたようなつまらない人生とは全く違うわけだよ。
それはさておきこのところ異常な高騰に見舞われているのが「現代の俳句」だ。
この本は平井照敏が講談社学術文庫から出しているもので、これまでは千円くらいだった。
ところが今は品薄で1万円くらいする。
様々な俳人の句を絶妙の配列で収録したアンソロジーでたしかに便利な本だと思う。
しかし急に値段が上がっている理由がよくわからない。
講談社学術文庫には「現代の短歌」と題された本もあるがこちらは高騰していない。
またちくま学芸文庫には川名大の「現代俳句」全2巻があって、こちらは主要な俳句のアンソロジーで、さらに解説も充実している。しかし値段は以前から2000円くらいで大したことはない。
河出文庫から出ている同じ平井の「新歳時記、全5巻」も高騰している。
このシリーズについてはテレビでも毒舌をかましている夏井いつきが取り上げて「この本にあることばの元々の意味というあたりが魅力だ」と書いていたのが高騰に拍車をかけることになったようだ。
しかし同じ平井の本でも河出文庫の「俳枕」全2巻は全然昔と変わらない。
こちらも西日本と東日本に全国を分けて俳句に読み込まれた地名を考察した本なんだが、普通の人は季語には気を使うが地名にまでは想像力を馳せることはないと見える。
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GHQは中国共産党が大陸での支配権を獲得しそうな上に、朝鮮半島でも北が全土支配を目論んでいる状況に鑑みて、日本の再軍備は避けて通れないと判断していた。
吉田に日本国憲法の平和主義はさておいて、直ちに再軍備に舵を切るように求めた。
ところが吉田は平和憲法があるから、軍隊を保持するのは無理だとして断っている。
しかしこれは戦争できる軍隊を持つ絶好の機会だったわけだから、それを逸したのは自民党にとっては痛恨の極みではないか。
そもそも戦争をもいとわない自立した市民によって国家を担うのは民主主義のイロハでもあるし、世界情勢は戦争で動いており、その発動を制限されたままでは独立国家とはいえまい。自民党政権にもそのような考えはもちろんあった。
しかし派兵することだけが戦争ではないことももちろんだ。
つい数年前の大東亜戦争では銃後の大切さを思い知った。戦争を遂行する上で兵器を開発し、大量に速やかに生産して戦地に送ること、補給線を絶やさぬために綿密な輸送計画や動員計画が必須でそれらなしには戦いに勝つことなど夢のまた夢であることは明白だ。
まさに世界情勢は朝鮮戦争の勃発から中華人民共和国の成立などで現に戦争によって大勢が決せられる状況であり、今日のような平和が横溢して、戦争を忌避するのが当たり前になったのとは根本的に異なる。
朝鮮戦争に関しては、今は日本が参戦していなかった、その一方朝鮮特需で儲かって高度成長の礎を築いたことになっている。
だがそれは平和ボケした今日の価値観であって当時は政府もそうだし大衆も日本が参戦していると捉えて戦争遂行に全力をあげていた。
日本人の部隊が参戦して水先案内を務めたり、哨戒任務などについていたことは今日では広く明らかになっている。
また香里や枚方の祝園の造幣工廠からは大量の砲弾や戦車が生産されて片町線を通して出荷された。戦車は車両に格納されることはなく剥き出しのまま京橋を通過していった。
北が攻勢を強める中北九州には空襲警報も出されていたし、野戦病院やキャンプが設置されていたのも松本清張の小説でよく知られている。
その観点で日本はアメリカ側に立って補給基地でもあり、実態的には部隊も派遣して戦争に加わっていた。戦争なんだから空襲などはあって当たり前だが戦時だという自覚を国民は持っていて問題はないとの判断だった。
実際には部隊も派遣し、武器弾薬は整え、野戦病院も開設しというのは公然と戦争を遂行していることになる。しかしなぜか部隊派遣は秘密とされ、枚方や香里の工廠での武器弾薬の生産も口止めされていた。
不思議なことだよなあ。
これは結局、吉田がアメリカに嫌がらせをしていたと考えたい。アメリカの論理は「国連軍で北と戦うんだから、日本も大手を振って参戦したらええやないか‼️」というものだが、そもそもわけのわからない平和憲法なるものを押し付けてきたGHQへの怒りが吉田の頭にはあったと思いたいわけだ。
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半藤一利が亡くなった。
昨日NHKで追悼番組があり生前の半藤が司馬遼太郎の亡くなる1年前に交わした話がよかった。
ホテルのバーで司馬は「オウム事件や阪神大震災があって、戦後の日本が作ってきた枠組みが不十分だったことが露わになった。これから日本人の9割、いや8割、うーん、7割が合意できることを進めていかないといけない」という。
オウム事件では宗教法人だから司直が手をつけるのは戦前の大本教や創価学会への不当な弾圧への経験からためらわれた。その結果教団はエスカレートして地下鉄サリン事件まで引き起こしたわけだ。
また神戸の大地震でも早期に自衛隊を被災地に入れることは、自衛隊が憲法違反の存在だとの議論からためらわれていた。そのため救える人命を救えなかったのではないかとの議論があった。
司馬もその辺りに衝撃を受けたのかと思うところだ。
日本人の7割しか賛同されない、逆に言えば3割ものひとが反対する中身とは一体なんなんだろうと期待される。
「司馬さん‼️それはどういう内容なんですか?」
半藤も勢い込んで尋ねた。
「もう自然を破壊しない、美しい山野を、残すということだ」
「しかし司馬さん、それはね、人間が欲望を抑えるということですよ。これだけ欲望を全開にしている日本人がそんなことできますかね」と半藤一利は答えたという。
もちろん日本人であろうと何人であろうと欲望を抑えることなどできるわけがない。
第一司馬遼太郎自身が若い頃はサンケイ新聞の社員で、あれこれくだらない記事を書いて大衆の欲望を刺激して金儲けしていたではないか。
また司馬の書いてきた歴史小説は仕事の余暇に暇つぶしを求める大衆の欲望に応えるものではないか、その欲望に応えることで金を稼いできたわけだから、司馬の言うことはハチャメチヤだよなあ。
でもこれが日本のインテリの老後に陥りがちな「清貧の思考」だ。若い頃はいきってブリューゲルだの覇王だの龍馬だのとうるさいが老人になったら、田舎で清貧の生活こそ人間らしいと言い出すわけよ。
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昨日は奈良県立美術館に嫁と出向いて「広重江戸百景」の展覧会を見た。
前期と後期に分けてこの美術館が所蔵する120点に及ぶ「百景」全品を展示する。
小暗い館内で、ゆったり浮世絵を見ていると情緒があるなあ。
ただ以前「東洋陶磁美術館」でみた「浪花百景」と比べるといささか奥行きや陰影が感じられない。
奈良公園は以前とは打って変わって観光客はまばらで東大寺の南大門前にずらりと並んでいる土産物店もほとんどしまっている。
鹿は観光客が少ないので稀に鹿煎餅を買う人が現れると大挙して押し寄せ、「早くれ‼️」と言わんばかりに頭突きをしてくる。
寒風の中煎餅を売るおばさんの話では「ドングリはようさんやってるし、腹が減ってるわけやないやけどね、ほら、まるまるこえてまっしゃろ。」
「あれですな、スィーツは別腹みたいなもんでしょうなあ」
興福寺の寺域から芝生の公園に続くところにある横断歩道の真ん中に牡鹿がでーんと構えて動かない。両側から車がつかえている。
クラクションを鳴らしたりせずに、横断歩道の手前で車を止めて渡り終えるのを待っている。
しかし鹿は悠然と構えて道の真ん中に居座っておられます。
嫁が鹿煎餅を手にしてブンブン振って「さあ‼️‼️こっちへ‼️」と誘導しようとするがそれでも動かない。でも車は静かに待っている。
素晴らしい。
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