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古本屋日誌

2019-10-11 09:12:00

先月から今月にかけて天王寺さんや天神さんで古本市が開催、それに加えて三ノ宮周辺では古本屋の開店が続いています。

神戸はもともと三ノ宮センター街の中に間口が5間はあり、2階、3階も売り場の後藤書店があったし、あかつき書房も並びにあります。

1980年代の後半、センター街はバブル真っ盛りで喫茶店のコーヒーが800円する店があったし、モロゾフやゴーフル、高砂屋、ドンクなど著名な洋菓子店、和菓子店、パン屋は広い店を構え一階の一画や二階に豪華な喫茶店をオープンしていて、のんびりした時間を過ごすことが出来た。

大阪や京都でしこしこ稼いだ金を三ノ宮に住まう神戸の連中はどういうシステムがあるのか上手に集めて、東京風の、つまりオーナーのやりたいような店をそれぞれ作るスタイルを楽しんでいた。

例の大地震で三ノ宮から西ノ宮に至る地域は震度7の揺れを経験して大変な損害を被った。かなり年月が経っても「あんたなあ、晩に三宮きてみてみい、夜も8時過ぎたら繁華街は真っ暗になってまうんやで、大阪や京都にみな取られてしもてるんや」という話ばかり聞いた。

それからすでに25年近くをけみしてようやく震災のきずも癒えて本来の神戸の繁栄を取り戻しつつあると私は考えたい。


2019-10-10 10:13:00

大都会の喧騒の中に身を置くのは楽しい。いろんな人がいろんな目的でへめぐって行きつ戻りつするのをコーヒーを楽しみながらあれこれ想像することほど都会人に許された癒しはないのではないか?

しかもこれは大した金もかからずみなに平等に与えられた権利なのだ。

今回三ノ宮センター街のさてん「EXCELSIOR CAFFE」はその醍醐味を思う存分叶えてくれる店だとわかった。一階にはウッディカウンターがセンター街に面して並んでいて3メートルくらいはあろうかという透明なガラスで平面が覆われてもう手の届くところにセンター街を闊歩する善男善女の姿が見られる。

「人と目がおうてしまいそうで気持ち悪い」とかいう女もいるがそれは中二病だ。誰もお前なんか見ない。

「SPA」に先週の小林よしのりのゴーマニズム宣言が例の慰安婦像に関するものであったが、掲載直前になって編集部から掲載できないとの連絡を受けたとして、その顛末が描いてある。

なんでもセリフの最後に「ニダ」とか「ハムニダ」とかはでは「キムチ」とか付けたのが侮蔑にあたるとの判断だったのではないかとのことだが、なんにせよ言論の自由を侵す行為はよろしくない。

 


2019-10-09 11:16:00

小学館新書から小林よしのりの「天皇論対決」が出た。アメリカの気鋭の天皇論者、ケネス・ルオフとの対談だ。

小林はかつての大戦で亡くなった将兵が「日本の侵略戦争ゆえの犠牲」と捉えられて尊敬もされていないことに異議を唱え、徴兵制は民主主義の根幹をなす原理であるし、国家から戦場に行くように言われたらそうするのが当然だったとかばう。他にも「戦場に行くことを拒否するのでは国家は成り立たない」ともいう。

また天皇は民主主義の人権思想とは相容れない、例えば気軽に外出してコンビニで買い物することもできないし、身体がえらいといっても退位する自由すら十分ではないところに現れているという。小林は天皇への批判があることにも触れていて「天皇は税金泥棒だ」との批判は今の日本が格差社会であり、金持ちばかりを優遇して貧乏人から消費税を取りまくるような状態だから、追い詰められた低所得者が天皇にも怒りの矛先を向けているのだという。

こんな内容でした。

まああれですね、小林は身分制度が好きだから天皇を擁護したいんでしょうね。それは個人の趣味だから別に構わない。

また先の大戦で亡くなった将兵を讃える理屈を考えているのは素晴らしい。でも小林は日本がアメリカの属国で国家として独立しておらず、それが歯がゆいようですが、まあこれだけ長い間平和を享受し戦死者を基本的には出さずに日々を過ごせているわけだし、この現実を否定する根拠は見当たらない。

小林よしのり自身、アメリカ様の傘の下でぬくぬくと言論活動を送れているわけだからね〜〜〜〜


2019-10-08 15:35:00

大久保昭の「歴史認識とは何か」(中公新書)の最後にインタビュアーの江川紹子が「欧米列強はえんえんと植民地支配を続け残虐な行為もしている、韓国もベトナム戦争の派兵の時はむごたらしい行為に手を染めています、中国だって大躍進や文化大革命で無辜の人民を虐殺したり、飢え死にさせていますよね。だのに一方的に日本だけが悪いと言われる筋合いがない。欧米列強をはじめみんなやっていることをやっただけで何が悪いんだと言ってしまいがちですよね」

これに対して大久保は「それがよくないのですがね」と語ったとある。

この口吻を写し取ろうとしているのがおもしろいな。さぞかし大久保は困った顔をしたのだろうと思う。

続いて大久保は他がやってるんだからと言う話は自らの蛮行を正当化しようとしているとしか受け取られず世界的に高い日本の評価を貶めることになると警告する。さらに「中国がおかしなことを言ってきたら、それは違うでしょう」と言えばいいとし、韓国がヒステリックな言いがかりをつけてきたらやはり「それは違います」と言うべきだし、欧米に対しても「あなた方自身のことを棚上げして批判ばかりするのはどうなんですか」と言うべきだとする。

まあどうですかね〜〜

これは天下の碩学が変なことを言ってますな。大久保が最後にあげたような中国や韓国、あるいはアメリカへの真っ当な反論は口にしたとたん激しいパッシングに見舞われ、差別主義者だの「非常識で、あまりにもひどい」だの「またあのバカか‼️」と罵られて問題の本質は無視されてしまいます。この辺はどうしたらいいんでしょうかね?

慰安所に関してはアメリカは大規模なものはオーストラリアに設置していたし、何より戦地にスナックや女を置く店を開設していた。もちろん強制なんかではないわけだろうけれど今日の人間感覚に照らしたら愚かしい行為であることは明白で、勝てば官軍負ければ賊軍なんの問題にもならない。

 


2019-10-07 12:50:00

4年前に大久保昭の「歴史認識とは何か」が中公新書から出て、日韓の間に横たわる歴史認識を巡る様々な論争を長いスパンにわたって俯瞰できるものでもあり、偏見から離れたしっかりした立脚点からの責任ある考えに共感できた作品だ。

最近朝日新聞の読書欄で小倉紀蔵が取り上げたこともあって古書価が急騰していた。品切れだったこともあって1500円、定価の倍くらいになっていたが、ようやく重版がかかり手に入りやすくなった。

大久保昭いうには韓国でこのところ盛り上がっている徴用工、そしてその前の従軍慰安婦の問題の背景には世界史的趨勢となっている人権意識の高まりがあるという。

日韓基本条約ができた1960年代半ばはまだ日本も韓国も貧しくとりあえず生活していくのに手一杯といったところがあった。女性の人権にしてもセクハラやパワハラがまかり通っていたし、日本人も戦争で被害を受けたことに頭がいってしまって、自らが加害者だったことにまでは思いが至らなかった。

ようやく1980年代になり指紋押捺の問題やサハリンの置き去り問題などが俎上に上り遅ればせながらそれなりに前進したり、昨今のMETOOの話、児童虐待の問題も絡んで従来問題視されなかった女性への蔑視や子どもへのしつけが許されなくなってきた。

だから軍が強制的に売春をされたわけでもなく、民間業者によるものだとしても、また日韓基本条約で徴用工への賠償は済んだとされていたとしても、今日の水準の人権意識からしたら到底通らない理屈とされてしまう。という話でした。

まああれですね、私の知っている小学生の通う進学塾でも騒ぐ生徒に対して「大人がゆうてんねんから静かにせんかいな‼️」という発言やあらゆる体罰が禁止されていることに驚いています。今の生身の子供にどう対処していくのかは確かに高まっている人権意識への配慮は必要でしょう、特に塾は商売ですからね、口コミには敏感にならざるを得ない。

ただかつての、80年から前の時代に今日の価値観を当てはめようとする試みは幼稚なものではなかろうか。そんなことばかりしていたら、昔はバカだったでおしまいになって思考が停止してしまう。

 


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