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古本屋日誌

2018-10-21 10:20:00

今朝はえらいええ天気でその分朝は冷え込みがきつうて往生しました。

東京の下町で長く古本屋を経営してきた青木正美の「古本屋五十年」を入手しました。青木は昭和の20年代後半から古書組合の交換会で本を手に入れるのは当然として、建て場(ゴミ置場)回りをしたり、新刊を置いている普通の書店を回って状態の悪い本を買い取ったり、千葉県の古本屋を集団で回ってせどりをしたりと今の我々がやっている手段のほとんど全てを駆使して営業していました。ご本人は島崎藤村がお好きで原稿やら初版本のコレクターだということで「藤村にはだめな原稿は一つもない」というのが面白い。私には「新生」なんかくだらない小説の典型としか思えず、言い訳じみていてええ加減にしとけよとしか思えませんが、コレクターの心理というものは不思議ですな。

青木の本で面白いのは昭和40年代隆盛を極めた百貨店での古書即売会の模様で、開店直後エレベーターに殺到し、その中で少しでも早く7階の売り場に躍り出ようとエレベーターガールに背を向けて押し付けて絶対に奥には入らなかったり、「もう満員です‼︎7階に直行‼︎」と絶叫するマニアの描写は面白い。


2018-10-20 00:01:00

東京の神田の古本屋街はかなり専門化されていて、万葉集専門の本屋とかビートルズに特化した店とか大阪では考えられない状態です。まあマスコミや出版社や大学や研究機関といった本をネタにしている商売が多いのが原因ですが、それでもものにはほどらいがあります。

以前神田のある古本屋に出向いて相楽総三の研究書を見ていたことがあり、昭和の初めの刊行で長野を通過する際に大衆に出したおふれの研究のようでしたが、歴史的仮名遣いだし、旧字体ということもあり立ち読みでは内容がさっぱりつかめず、600円ということもあって家でゆっくり読もうと思いレジに持っていったところ、「こんな本なああんまりおもろないおもうよ、読まんかてええようなもんやで、買う人がおるとは思わなんだわ」と言われたのでびっくりしました。ほならあんたは本売らんかったらええやないかと思い「なにゆうてんねん、なんぼでも売れたらええやないか」とゆうてみたら「あのなあこれはな、大学の研究室からこうてきた本なんやけど、その先生がゆうにはごっつう高い本やからそのつもりで買えよと言われて、えらい高値でつかまされたんや。」と悔しそうに言う。

まあ確かに大学からでる専門書は単なるオタク本なので、きわめて売りにくいのはよくわかります。おそらくなんの価値もない本で、仲間内で買い回ししているような状態なんだろうと感じました。


2018-10-19 00:40:00

ちくま新書から中村博司の「大坂城全史」が出た。本願寺時代から再建天守閣までの通史だが、なんかインパクトの無い著作で残念だった。教えられたところでは秀吉の城は本願寺の残った塀や石垣を再利用してほぼ同じ場所に築かれているのではないかということや、再建天守閣が陸軍から認められた理由として満州事変に突き進んで行く日本の当時の趨勢が秀吉の朝鮮出兵を評価する風潮を生み、軍部としても大陸に夢をかけた先駆者とした評価したからではないかとすることだ。

まあそうかもしれないが、秀吉のやつは失敗してるからなあ、縁起が悪くないのかな。

私としては今の歴史博物館前に聳えていた巨大倉庫群の正体が知りたかったな。仁徳天皇の高津宮だと言って欲しかったな。今は一棟しか復元してないが全部再建してうまいこと商売につなげて欲しいところだ。他にも木崎の「秀頼の首」についての言及が全くないのは不満だ。再建天守閣 についても黒田図屏風を参考にしたなどということは聞き飽きた。ではなぜ再建天守閣は真っ黒でなく白く、最上階だけ黒いのか答えてもらいたい。ヨーロッパの古城で見つかった豊臣時代の天守閣を描いた屏風には全体は白く、最上階だけ黒い天守が描いてあるのだが、この一致は偶然なのか、それとも何らかの資料を参照してなされたのか知りたいところだ。


2018-10-18 13:18:00

今朝はええおてらしで、暑うものうて、寒うものうてよい塩梅です。雄猫がまた外へ出たまま見当たらず、かなり時間が経過したので例の「ちゅうちゅう」とかいう猫の好きな餌で釣ってみようとせんざいのところで「ほらーちゅうちゅうやでー」と封を切って雌猫に与えてみたが全然現れず弱りました。

上本町6丁目には無量寺というお寺があってかなり昔からやいとをすえてくれる療養所みたいな寺として有名で今も門前に次の灸点下ろす日が掲示してあります。その寺のすぐ南側の上町筋に面して以前は肛門科の専門医院があり間口は大してないのだが10階建ぐらいの規模で歩道の側に張り出して巨大な「肛門科」の看板がありました。そのビルに接して富士銀行のビルが建っていてここに小学生向けの大手進学塾があり入口から子どもがたくさん入って行く姿が目につきましたが、すぐ上には肛門科の巨大な看板があるので望遠でとらえたらあたかも子どもの大群が肛門科に突入して行くように思えて、まあ表情も塾に行くからなのか冴えないし、おもろいなと思い、早速カメラにおさめて、「bow」に投稿したことがありましたが、なぜかボツになりました。残念だ。

この6丁目あたりは老人にとっては過ごしやすい環境で、身体がガタついてる時は無量寺のやいとで癒し、肛門科もあるし、回復したら寺の前にはスポーツ用品の大きな専門店があるのでゲートボールやピンポンの用具を購入し、近場の東平小学校の長四角のグラウンドで興じて、腹が減ったら無量寺の隣の一膳飯屋で腹つづみをうち、余裕がある向きは料亭の「とんぼ」で山下清の貼り絵をみぃもってささを嗜むこともできる。最後死んだら近所の寺町の墓に入るとなかなか合理的で便利です。


2018-10-17 11:30:00

今朝はええ天気で過ごしやすうて、猫もお隣にまで出張してなかなか帰ってきません。狭い溝に体をすっぽり埋めてじっとして、時折体をくねらせて悦に入ってます。

うちの在庫は1500点を少し超えるくらいで、このサイトの他ヤフーオークションやアマゾンを使い販売してますが、1年以上売れていない商品は200点くらいあります。古いものだと2012年から売れていないものもあって処分した方がいいのかもしれないが、すでにどこに置いてあるのかわからなくなっています。在庫が少ないので増やしたいものの、店舗がないので何でもかんでも仕入れるわけには行かず、お客さんからの買取の依頼ごあってもお断りしたり、全部は持ち帰れなかったりしています。以前は伺って買い取って欲しいと言われた本は全て買い取っていました。すると在庫の構成はブックオフとか古本市場のようになりました。文庫本でいうとハーレクインロマンスとかBL文庫とか、佐伯泰英の時代小説とかが過半数をしめる状態です。私はハーレクインロマンスや佐伯泰英を作品として全く評価してません。くだらない作品だと思ってますから、これらを商品化する意欲は湧かず全部処分していました。

先日馴染みのお客さんのお宅に伺いご自慢の角川文庫のコレクションを見せていただきました。れいの白い背表紙の横溝正史がたくさんありました。この本は初版だけが特別な仕立てなのかと思ってましたが4刷なんかでも白いので、角川書店としては初めはずっとこの調子でいく予定だったのではないかと思っています。1冊1000円で譲ってもいいよとのお話でしたが、まあ珍しい本だし、バラバラになるのも本に気の毒なので今回はご遠慮しました。


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