Welcome
古本屋日誌
2018-10-19 00:40:00
ちくま新書から中村博司の「大坂城全史」が出た。本願寺時代から再建天守閣までの通史だが、なんかインパクトの無い著作で残念だった。教えられたところでは秀吉の城は本願寺の残った塀や石垣を再利用してほぼ同じ場所に築かれているのではないかということや、再建天守閣が陸軍から認められた理由として満州事変に突き進んで行く日本の当時の趨勢が秀吉の朝鮮出兵を評価する風潮を生み、軍部としても大陸に夢をかけた先駆者とした評価したからではないかとすることだ。
まあそうかもしれないが、秀吉のやつは失敗してるからなあ、縁起が悪くないのかな。
私としては今の歴史博物館前に聳えていた巨大倉庫群の正体が知りたかったな。仁徳天皇の高津宮だと言って欲しかったな。今は一棟しか復元してないが全部再建してうまいこと商売につなげて欲しいところだ。他にも木崎の「秀頼の首」についての言及が全くないのは不満だ。再建天守閣 についても黒田図屏風を参考にしたなどということは聞き飽きた。ではなぜ再建天守閣は真っ黒でなく白く、最上階だけ黒いのか答えてもらいたい。ヨーロッパの古城で見つかった豊臣時代の天守閣を描いた屏風には全体は白く、最上階だけ黒い天守が描いてあるのだが、この一致は偶然なのか、それとも何らかの資料を参照してなされたのか知りたいところだ。