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古本屋日誌

2018-05-16 12:43:00

今朝は涼しかったがまた蒸し暑なってきました。雄猫は相変わらず外に出てイネ科の草をばくばく食べています猫は純粋な肉食動物だと言いますから、うちの猫は別種なんかもしれません。メス猫の方はたしなむ程度にしか食べません。

お客さんから吉沢潤一の「ギャル男🆚宇宙人」などをお譲りいただきました。物語は魅力的で大人版の「ONE PIECE」みたいなもので、愛と友情の物語で困っている女友達を命がけで救う魂の物語です。太宰治の「きりぎりす」やみうらじゅんの「アイデン&ティティ」のような話でココロが温かく、優しくなれます。しかしなんといっても絵の魅力がすごいもので、ラストシーンの宇宙人と薬物対決(おかしなドラッグを飲んで大丈夫なのかどうかを競う)でのラリっているギャル男の姿は夢にまで出てきそうです。もう死んでしまったたかもちげんの「祝福王」にある地獄の亡者の群れの描写の匹敵する出来栄えでもはや宗教の領域に踏み込んでいます。ぜひは作者が描きたかった異常な世界をお確かめください。


2018-05-15 13:05:00

今朝は過ごしやすかったが、次第に気温は上がり汗ばむ陽気となり少し動くと汗が出ますな。

古本屋のお客さんにはお医者も当然ながらおられてわたしもよくご注文いただきますが、「織田作のやつな、大阪の顔て、どっか全集に入ってたやろ、新しい方のを揃えてくれ」という感じで、講談社の全集ではなくてその後に出た少し増補したやつが欲しいという。わたしは講談社の全8巻のは手持ちがありましたし、「大阪の顔」はそこに入ってますので、先生を折伏しょうかと少しかんがえましたが、織田作好みなんだから懐古趣味には興味をお持ちだろうと考えて「承知しました、ついでに岩波文庫の文楽の話と桂米朝の全44巻あるグリーンのテープの全集とか大谷晃一の織田作の伝記とかその妹さんなんかの足取りをひつこく追ったルポとかこの辺もみつくろってお待ちしてもよろしいですか?」と尋ねて気前よくご了解いただきます。私は個人的には全集を買うのは場所をとるし、そもそも偉大な作家といえどもくだらない作品の方が多いことは明らかでそういうものまでため込むのは愚かしいことだと思うのですが、お客さんのご要望とあらば八方手を尽くして新しい全集も見つけてお届けしました。先生のご自宅に伺ってふと本棚を見るとちくま文庫の「私、プロレスの味方です」の初版の帯付きのがありますので、私はこの本がとても気に入っていますので初版は持っているのですが、帯付きのは今まで見たこともないので「先生、この本もらえませんかな?ものすごく欲しいんです、次に何か先生には特別に便宜を図りますから」とひつこくねだっていただいてしまいました。


2018-05-14 13:37:00

今朝は暑い⁉️5月でこれでは先が思いやられる。このところ夜更かししてしまい寝る時間が遅くなりがちです。帰宅してすぐに食事にせず、ウィスキーを飲んだり、ビールを飲んだりしてしまうのでそれだけでもう1時間はつこてしもてて、それから食事に1時間、その後お茶を飲んだり、録画した番組を見たり、風呂に入ったりしてもう1時間くらいは経っていて、風呂に入ったら入ったでのどが渇いたとごくごく水を飲んだり、歯を磨いたり、猫のふんしの世話をしたりでまた小一時間使いでそうなるとあんまり眠たく無くなってます。

先日お客さんから糸井重里の文庫本をまとめてお譲り頂きました。ちくま文庫の「完本情熱のペンギンごはん」「私は嘘が嫌いだ」文藝春秋の「萬流コピー教室」角川文庫の「話せばわかるか」などでした。糸井重里は法政大学の時に佐世保のエンタープライズ寄港阻止闘争に参加していたことからして一応左翼の流れは受けているのだろうが全然硬直化していない。「長嶋茂雄なんかいなかった」「おいしい生活」「想像力と数百円」などの面白いコピーを生み出し一世を風靡しました。コピーライターという仕事はずっと前から、昭和30年代からずっとあって詩人の工藤直子も大分から上京してずっとやってました。でもまあ工藤直子の時代は黒子のような扱いでさほど表舞台に登場することはなかったのだが、大量宣伝大量消費の中で時代の寵児となりました。糸井はエッセーの中でベストセラーを作る構造を批判してとにかくこの作品は売れていると宣伝しまくって内容と関係なく売れているという既成事実を作り、時間に余裕のない大衆が売れている本を買うと述べています。

まあそれはそうだが大衆は適当に気軽に読める作品も求めているわけだし、誰もがまともな判断能力を持っているわけでもないから手引きも必要だからこれが売れてますよと示してやるのは立派な仕事だ。鶴見のゆう大衆芸術なわけで取り立てて問題はないし、さらにレベルの違うものは別段取り上げるまでもなく現れるから心配してもらう必要などない。

山下清の「日本ぶらりぶらり」昭和33年の初版もお譲り頂きました。式場隆三郎の解説がついている上にたくさんのカラーグラビアやモノクロの絵が付いていて珍しい上に、保存状態もよくびっくりしました。山下は初めに鹿児島に式場といった話を書いていて鹿児島の子供がパンツも履かないしふんどしも身につけないで出歩いているのを見てうらやましいなあ、なん歳くらいまでならパンツなしでかまわないんだろうかなどと悩んでいる。鹿児島はそういう習慣があったのかな。まあ大阪の住吉でも昭和の40年代は上半身裸のおっさんはたくさんいたけど、さすがに子供が走れメロスの状態はなかったなあ。


2018-05-13 11:27:00

今朝はかなり激しい雨でねこも出ようとはしましたが地べたがびしょ濡れでおまけに叩きつけるような雨なのでしばし躊躇してから勢いよく戻ってきて二階で寝てます。

NHKで1月に歌舞伎座であった「菅原伝授手習鑑」寺屋を放送していました。例の松王丸が我が子を菅秀才だとして殺させて自ら首実検に及ぶくだりで、まあいつものことながらそのバカバカしさにあきれるばかりです。我が子の命を差し出す親も親ですが、寺子屋の師匠夫婦もこの子はみめもよく田舎のはなたれ小僧とは違うからしめたものだと身代わりに殺そうとするわけだから、幼児虐待どころでなく、子殺しの張本なわけです。そういうデタラメなネタを語りや人形違いで納得させるのが芸なんでしょうが、私はそれ以前の違和感が先立ちます。というわけで、来週放送される口説きのシーンは楽しみです。岩波文庫で「菅原伝授手習鑑」「義経千本桜」「仮名手本忠臣蔵」が出ていますが「菅原伝授手習鑑」はやはりあまり人気がなく古書価格も低迷しています。


2018-05-12 11:31:00

今朝も涼しいのだがだんだん気温が上がってきている気配です。猫は機嫌が悪いとトイレの砂をわざと強く書き出して廊下に散乱させ、ためににゃんババまで転がり出ます、そのババを手や足で器用に操って居間の方まではこんできます。おかしな香りが充満して、嫌がらせ効果は高いです。

京阪電車の森小路駅近くには本屋がえらい多くて新刊の書店がニ軒、古本屋も三軒あります。少し前まではさらに新刊の書店が二軒あったのですが、つぶれてそのうちの一軒は居酒屋になりもう一軒は貸家状態です。以前は駅前に大きな演芸場があり、桂ざこばが初舞台を踏んだところで、やがて時の流れで今はスーパーです。さらに少し前までは貸本屋がありました。一週間50円で漫画を貸してくれるので私はさがみゆき、森由岐子などをレンタルしてました。酒の量販店もあるんですが最近の国産ウィスキーブームでサントリーの山崎12年、白州12年などが高騰していてここの店でも1万を超えるプレミア価格で販売している。

森小路駅はつまりはしもた屋ふうのお店が多くて昔から同じ商売をしていて、お客さんもついているし、得意先もある、ある程度余裕や蓄えもあって店主の趣味で商売ができる。街角で昔ながらのもなかやアイスクリームを安く売る店、岩波書店や新日本出版社の本に特化した本屋、大変な量の洋書を置く古本屋、店主の趣味で非常に細かく本が分類されて並べてある古本屋、ものすごい分厚く非常に安いお好み焼きを出す店、白鵬の後援会に入っているパン屋、お得意さんに月刊誌を配達することで生計を立てている昔ながらの本屋、小学生相手の駄菓子屋、老夫婦がやっている一膳飯屋といったたぐのお店で、なんかようわからんコンセプトなんだが、それでも潰れることもなく何十年も商売をしていけてるわけだから、勇気付けられます。


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