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古本屋日誌
今日は金曜日で、明日、明後日は出荷しないので、のんびりお昼くらいまでは梱包や宛名印刷作業をした。
このところ仕事のしすぎで、よろしくない。
昼から嫁と淀屋橋に出て、曇り空の中てくてく歩いて梅田新道交差点に出て、地下道に入り、デアモール、大丸、大阪駅と通過してうめきたエリアの地下にある「ファイブ ラン」であれこれパンを買う。
ここはいつもお客さんでいっぱいだ。京都の三条烏丸あたりの本店にも行ったのだが、そこよりもはるかに品数は多い。
クロワッサン生地におもちと美味しいイチゴを挟み込んだのがあって、面白そうだし、食パン一本(1000円くらい)も美味そうだ。
うめちかの入り口には「ニューミューヘン」もあるし、全国各地から集められたフードや酒、ワインを楽しめる店も山のようにある。近々大規模な公園もオープンするようだし、文化的な集積は大変なもので羨ましい。
今日は出荷してから、京橋、大阪、新快速でまた三ノ宮。
ジュンク堂の5階で早川書房から出た『超知能AIMをつくれば人類は滅亡する』をこうた。
シンギュラリティが、もうそろそろだろうし、AIがいつまでも人間を立ててくれる保証などない。
人間など、所詮は100年くらいの命だし、生産的な活動ができるのはギフテッドだとしてもたかが2.30年に過ぎない。
その点AIは不死であるし、ありあまる知能をフル活用して、どこまでも飽くことなく真理の探求を続けられる。
問題なのは、彼らの思考過程が、そもそも人類には追体験できないために、行き着くところも予想できないわけだ。
今日はてくてく元町商店街を歩いて、阪急の花隈駅の近くにある文紀書房を覗いたら、講談社学術文庫の『源氏物語湖月抄』全3巻揃が5500円で並んでいた。コンディションは、悪く、上巻には複数箇所の背割れがあるけど、安いといえば安い。
この古本屋の近くに「はた珈琲店」という老舗のサテンがあって、そこにも行ってみた。しっかりしたカウンター席が並んでいる。
コーヒーは600円で、小腹が空いたらいろんなトーストを頼むこともできる。ちなみに普通のトーストは250円だ。ただ喫煙できる店で、俺には合わない。
今日は昨晩からかなりの雨足で、涼しい。昼過ぎまでのんびりしながら、注文品を探して、梱包、出荷できる状態にしてからゆっくりアップルパイ、クロワッサン、牛乳で朝ごはん。
郵便局にお願いしてから、京橋、大阪を経て新快速で連日の三ノ宮。
お客さんのところに伺ってあれこれお話。
元町や三ノ宮、六甲、長田あたりに古本屋がかなりたくさんあることについてお客さん曰く「そういう街の古本屋を残したい贅沢な欲求が住民にあるゆうことや」
「そこに前から住んどるもんにとっても、ぶらって行て、いろんなジャンルの本が豊富にいっぱいあるとこで、立ち読みしたり、こうて家で読んだり、サタンでくつろぎもって楽しんだり、店主とあれこれ話したりとそういう時間を持てるわけや」
「古本屋にとってもな、住んどるもんが、いろんな本をわざわざ店まで持ってきてくれるんや。それを別にAmazonやらの値段を勉強する時間や手間ひまかけることなしに、適当に自分で値段決めてこうてやな、店に並べたら売れるんやから、楽やんか、しょうむない勉強いらんねやからな」
今日は朝方はえろう寒かった。9時前に起きて出荷の段取りをして、終わってから治一郎のバームクーヘンと牛乳で朝ごはん。
お昼前に郵便局にお願いに行ってから、京橋、大阪、神戸線の新快速で三ノ宮。
例によって「三宮古書店」を覗く。先日死んだヤクザの後藤の自伝『憚りながら』(宝島文庫)なんかもある。
ヤクザ関係の本は徳間文庫から出ている、山口組の田岡の一代記もボリュームがあって人気だ。
俺は漫画の『日本極道史』も顔がゴルゴ13そっくりで好きだが、抗争の時、京橋の喫茶店にダイナマイトを投げ込んで対立する組員を店ごと吹き飛ばすという展開は今は受け入れられない。
てくてく歩いて「ブックオフ センター街店」。今日はなぜかお客さんが少なめだ。
本棚を眺めていたら、横のおばさんが「それ上着もすごい猫やし、シャツも猫やね」と話しかけてきた。今日はシャツはタイガースのあの虎の顔のやつで、上着は梅田でこうた黒猫やグレイの猫が散りばめられたのを羽織っていた。
「いや、これシャツはタイガースのんですわ」「野球だっか❓ちょっともしらん」。伝統的なタイガースの虎のトレードマークも興味のない人にとっては埒外のものでしかない。
最近売れ筋の本棚には三宅佳帆のいろんな新書本と並んで、新NISAに関する橘玲の文春文庫も置いてある。
AI業界のトリクルダウンを貧乏人も期待できるという話で、それが確かなのであれば、資本主義社会は色々な問題を孕みつつも素晴らしいものだと認めざるを得ないだろう。
今日は出荷を済ませてから、萱島、枚方、特急に乗り換えて中書島。
駅近くの駐輪場で電動自転車を借って、「ブックオフ 1号伏見店」。途中、「来来亭 新堀川店」でお昼。アプリでポイントを80貯めると1ヶ月普通のラーメンが無料になるという。しかし毎日ラーメンでは身体に悪そうだな。
さて、ここは京都最大のブックオフなんだそうで、確かに本売り場も広大であらゆる物が集積されている。
枚方のブックオフの方が面積はあるそうだが、俺の見るところ、本の種類やレベルはお話にならない。
文庫本コーナーには新潮文庫の新しい川端康成の著作が並んでいる。『雪国』『眠れる美女』『掌の小説』『山の音』『少年』『古都』。それぞれ242円。(これまで220円だったが、最近少し値上げされている)
旧版のカバーは群青色の渋いやつで統一されていたが、新しいのはそれぞれ特色のあるもので、『雪国』は降りしきる雪の中に真紅の椿が配されている。