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古本屋日誌
えべっさんはとうの昔に終わったが、近所の寝屋川えびすは今年はコロナ騒動で中止となった。
疫病退散の祇園祭ですらやらないわけだから、商売繁盛など不要不急といわれかねないよな。
仕方ないので今日わざわざ今宮えびすまで出向いた。
ここは今月いっぱい福笹の授与をしているというからだ。
高野線の今宮えびす駅のすぐ東側にお宮さんはあるのだが、人手はわれわれの他には3、4組あるばかりで、いつもは押し合いへし合い、警官が出て誘導している面影は何もない。
本殿の前には巨大な杉の樽が毎年賽銭箱として置いてあって、ここに小銭を投げ入れるのだ。
勢い余って前の客の頭に当たるわ、また後ろから投げつけてくる連中の銭の直撃を頭に受けるやら大騒動なんだが、今日はその樽自体ない。
福笹の授与もずらりと並んだ窓口の一箇所だけで実施されていて、縁起物3つのが5000円から始まって10個のが15500円となっている。
縁起物はすべてセットであらかじめ笹にゆわえつけてある。新たに福娘の手ずから笹に結え付けてもらうのはない。
本殿うらての念押しの御拝所もいつもはドラが吊るしてあってそれを叩いて再度お願いをするのだが、今年はドラの前を塞いで使えなくしてある。
張り紙がしてあって「ここは参拝を終えてお帰りになる際お願いの念押しをする場です」
「耳が遠いからというのも俗説にすぎません、静かにお参りください」とある。
寝屋川えびすにも裏参りの風習はあって長細い板が判断に貼り付けてあって、横に置いてある木槌で叩いて大きな音を出してツンボと言われるえべっさんに願いをとどけるシステムだ。
今宮えびすは板ではなくドラだから、なかなか派手な音が出るのだが他のえべっさんではどんなシステムなんだろうか。
昨日、芥川賞に決まった宇佐美りんの「押し、燃ゆ」はナンバ球場跡地にあるヤマダ電機の本売り場にはたくさんあった。ただこの本屋はコロナ騒動で「ブックカバーはお渡し出来ますが、おつけすることは出来ません」なのだそうだ。
ナンバシティの「旭屋書店」には宇佐美の受賞作は一冊も置いていない。前作の「かか」は数冊あった。
今回の芥川賞の候補作なんか普通に読んだら宇佐美しかないことくらいわかるだろうけどなあ。
本屋の店員は返品作業に忙しくて本を読む暇などないんだろう。
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中学受験の進学塾の日能研関西を相手どった雇用延長裁判が終わった。
この塾で働く非常勤講師の社会の先生が定年の60になり、時間給が8割になり、担当時間数も減らされて年収が6割くらいになってしまった。
非常勤講師は非正規で仕事は授業だから、定年後もやることは何も変わらない。それにもかかわらず年齢だけを根拠に時間給を大きく減らすのは不当だと神戸地方裁判所に訴えた。
証拠として契約時の録音が提出されていて、「いまサインしないと首になるからサインはするけど、提示された時給に納得はしていない、今後協議してもらいたい」と述べていて会社側も協議することを了承する旨が録音されている。
結局神戸地裁は「提示された時間給に納得している」などとわけのわからないことを述べて棄却してしまった。
そこで社会の先生は大阪高等裁判所に控訴していた。
高裁はまず両者に和解を勧告してきたが会社が拒否、そのあとさらに和解の斡旋が裁判所からあって、この度「真摯に来期の労働条件を両者で協議する」ことを条件に和解が成立した。
その後社会の先生と会社が交渉して来期の時間給をアップすることで合意した。
これは喜ばしいことだ。
それにしても大阪高裁はどんな話をして対立する両者の仲を取りもったんだろうかね。
会社には「このまま和解を拒絶したら、神戸地裁の判決を破棄してあんたらに不利な判決を出さざるをえない」とか言っておいて、その一方先生の方には「和解せずに判決となったら、うちはな神戸地裁の判決を踏襲するで〜そうなると困るんちゃうのんか❓」
みたいなことをゆうてたんちゃうかと私は推測している。
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柳美里の「JR上野駅公園口」が河出文庫から出ている。
全米読者賞なるものを受賞したそうだ。
柳美里はかなり前から「週刊朝日」に幼い頃の家族模様を描いたエッセイを連載したり「柳美里不幸全記録」などという私小説ともいえる大冊を上梓している面白い作家だ。
さてこの小説だが、上野公園に寝起きするホームレスが皇族が上野の美術館などにくるたびに追い立てをくう姿をリアルに描いている。
ホームレスを立ち退かせるためのビラや通知をそのまま写しとって掲載しているので一種のルボともいえる作品だ。
福島の寒村から追い立てられるように上京してホームレスになった主人公は他に行くあてもないのに皇族がやってくるために追い立てをくらい、掘立小屋をたたまされるのを腹立たしく思っている。
何より解体してぺしゃんこにした己の住まいがもはや廃材にしか見えないことにショックを受ける。
柳美里は冷静なタッチで「(こやといっても)元は廃材を組み立てたものだから」と書いていて印象的だ。
しかし天皇や皇族に対して深い怒りを抱くことはない。息子は浩宮と同じ日に生まれて、名前にも「浩」の一字を頂戴して付けたし、何より天皇が地元に巡行した際詰めかけた25000の大衆の一人として高揚感に包まれたことを大切に思っているからだ。
それにしても全米読者賞て、何を評価したのかな❓今も続く天皇制の威力❓その力に踏み潰されてるのにありがたがる大衆の内面❓
原爆を2回も落としてナチス顔負けの大虐殺に手を染めたアメリカ人に人のいたみなどわかるわけがない。
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うちの店はヤフオクにも、本を出品しているが、時折「質問」欄を利用して面白いメールが来る。
先日も「新明解国語辞典 第4版 1刷、帯なし」を出品していたところ英語の質問メールが来てなんでもオハイオ州に住んでいるのだが、ぜひ欲しい、対価として10000万ドル払うから連絡きてくれという。
愚かしい連中だよなあ。そもそもいきなり英文のメッセージを平気で送りつけてくるところが気に食わない。日本をアメリカの植民地かなにかと誤解しているかね。
新明解国語辞典第4版、1刷は最近はやや珍しいけど1万ドル、つまり130万円などという価値などあるわけがない。せいぜい5千円くらいだ。
無視していたら今度は東海林さだおのちくま文庫「新漫画文学全集 全8巻揃 帯付き」にアリゾナに住んでいる弁護士だと名乗るバカから英文の「質問」が来て1万ドルで買いたいという。
なんかそういう詐欺なんだろう。ヒマな連中だよなあ。
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うちの黒猫は嫁の布団で寝ているが、雄猫は夜中運動会をして布団の周りを走り回るので嫁が腹を立てて叱りつけ戸を閉めてしまった。
これで寒さに辛抱たまらず、わしの布団に入りに来るはずとほくそ笑んでいたところが全くやってこないのでがっかりした。
朝方外へ出して欲しいとようやく布団に近寄って来たので、掛け布団を持ち上げて「入ろうよ〜」と誘ってみたら20秒くらい‼️長い‼️ためらってようやく入ってきた。
しかしものの1分もしないうちにまた出て行ってしまい、わしも仕方なく起きて玄関を開けて差し上げましたよ。
困ったことだよなあ。
昨日から京橋のツインで古本市をやっている。早速出かけてみた。
「運営上の都合」とのことで今回が最終回となる。
従来と比べて本棚の数が減り、ショーケースもなくなり、規模が縮小している。高山文庫は廃業してしまったし、ロビンは古本市に出ないとのことだし、京都の石川古本店も出店していない。
ただお客さんの方はこれが最後となればもう買えない本もあると気合を入れていてこれまで売れておらず、古本市が開催されるたびに展示されている少し高めの本が売れている。
講談社学術文庫の「源氏物語湖月抄」全3巻5000円はかなり前から何度もこの古本市に出ていたが売れてはいなかった。今回あっさり売れてしまい、客の最後の古本市にかける意気込みがうかがえた。
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