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古本屋日誌
このところの自粛騒動で、通販での本の販売は上がっているように思える。
新潮文庫の「ペスト」は非常によく売れている。改版で活字が大きくなり、カバーもカラフルになったが、感染症という目に見えない恐怖を象徴するかのようなシルバーのシンプルな旧版のカバーの方が人気がある。
またアクションの漫画「バスタブに乗った兄弟」中公文庫の「ホモ・ルーデンス」や岩波文庫の「忘れられた日本人」リップマンの「世論」講談社学術文庫の「増鏡」新潮文庫の「谷内六郎展覧会」などもよく売れているようだ。
中公文庫でつい先ごろ復刊となったデフォーの「ペスト」もそうだが感染症の恐怖におののきながら日々を送る話は魅力的なのはわかる。
なにせペストだからね、コロナとは違う。
本当に死んでしまう。
あれですね、自分より貧乏な人や不幸な人の話は読んでいて安心できるから受けますよね〜〜
そのほかのも現実を離れて一時空想の世界で遊べるような作品が多いよね。
それにしても自粛を半ば強制される異常事態となっています。古本屋も「趣味の要素が新刊書店に比べて高い」なる意味不明なこじつけで100平米以上の店は休むように要請されてます。
千林ではブックマートと千賀書房しか開いていない。
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昭和23年に出た富士乃高嶺の「宝塚日記」を入手しました。ぜひお求めください。
月組の三枚目だった富士野高嶺が公演に明け暮れる昭和の初めの日常を軽快に綴った日記で、絵心のある富士野高嶺ならではの挿絵もたくさん収めてあって楽しい。
会話の大阪弁には今ではよくわからないものも多い。宝塚に出来た50メートルプールで初泳ぎを楽しむくだりがあって「そないなもん、めばちこするまに泳いでのけたるわ」とある。
めばちこは今でも使う言葉で問題はないのだが「めばちこする」を「瞬きする」の意味で使うのはまあないですね。
他にもエイプリルフールで担ごうとして「芝浦のサーカスで象が虎をおんぶしたり、鹿の背中に馬がえんこしたり、そんな珍しい芸すんねんて‼️」とある。
この「えんこ」はわからないなあ〜〜
「えんこ」はややはっさいな言い方だが「指」の意味で使うことはある。「こらあ‼️なんかしとんねん、えんこ切ってまうぞ‼️」てな感じです。
とすれば「いらう」「タッチする」てな感じなんかなあ。
それにしても昔のタカラヅカの芸名て面白いね〜〜
富士野高嶺とか天津乙女とか、まあわかりやすいし、親しみやすいということなんかね。
京都も緊急なんたらで人出が少なくなっている。特に特急などは本当に乗客は少ない。
昨日は千本丸太町のお客さんのところに買取に行っていろいろお話を伺いました。
「あれやな、居酒屋なんかもみな閉めてもて、6時までとかゆうてるけどな、あかんゆわれたらかえって呑みたなるもんやな。わしも仕事終わってから馴染みの上燗屋行くねんけど、そこはな暖簾をうちら側に垂らしてあんねん。中入ったら常連がくだ巻いてるわけや。」
まあそんなもんでしょうな。
でも面白かったのは京都のかなりの人が自粛を嫌がってないという話でした。
なんでも従来は中国や韓国、欧米からもものすごい数の観光客が連日詰め掛けて、市バスなども常に満員、外国人はバスのシステムに不慣れだから料金の支払いでもたもたもたもたしていつまでも停車している。
こっちは急ぎの注文で顧客のところに品物を届けようと焦っているのに周りはのんびり道を歩むヒマそうな連中ばかり。見てるだけでイライラが募ってきたのだそうだ。
まあそりゃそうですよね。観光業でメシを食っているならまだしも、会社勤めや工場作業、配送などの観光とは関わらない人もかなりの数いるわけでその人からしたらこれまでの京都など苦々しく思っていたわけです。
それが一転、ほぼ観光客は一掃されて今までこの世の春とばかりに金儲けに勤しんでいた人たちが困っているのを見たら「ざまあ見さらせ‼️」とも思ったし、同時にかわいそうやなあとも感じたという。
彩図社がコンビニ本で出している「ウソ」シリーズの一冊に「太平洋戦争通説のウソ」があってなかなか面白い。
「零戦の性能は大したことなかった」、これはかなり前から言われていたよなあ。
「帝国陸軍の三八式小銃はかなり高性能だった」これもアメリカ側の戦記には普通に出てくる話だ、「沖縄シュガーローフの戦い」には帝国陸軍の機関銃が高性能だった話もある。
しかし「帝国軍は兵站を重視していた、それが故に大成功した作戦は……」とか「帝国陸海軍は情報戦技術に長けていた、そのためにガダルカナル撤退戦では……」とかいうのはなかなか興味深いでしょう〜〜〜〜
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古本屋も「新刊の本屋に比べて趣味の要素があるから」ということで100平米を越える店舗には店を閉めるようにとの要請が出ている。
新刊の本屋は生活に必要な知識に関係するが、古本屋は趣味の方面だという区分だそうで、こじつけにもなっていないよなあ。
神戸にある知り合いの古本屋に聞くと「ちょっと前に役所から電話があったわ、しゃあけど俺んとこは閉める気は無いで。暖房もいれんとなあ、窓とかドアも全部開けて、ちょっと営業時間は短かしたるけどなあ」とのことだった。
それにしても例えば学校とか塾とか予備校は今後ネット配信で十分となっていくだろう。
教えるだけだったらネット配信の方が合理的だし、むやみに邪魔ばかりしてくる生徒に周りが煩わされることもないからだ。
もちろん学校は生徒を型にはめてそれなりに常識のある人間に仕立てていくという責務があるから、ネット配信ばかりでは能力も何もないのにただうるさいだけのバカを増産してしまうことにつながるだろう。
ショッピングも通販がますます隆盛を極めて、実店舗は苦境に立たされよう。古本屋も今のような本のタイトルを羅列したようなホームページではなく店内をくまなくお客さんがへめぐることができるようなロールプレイングゲームみたいなものに進化していくだろう。
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雑誌「ユリイカ」の坪内祐三の特集号で泉麻人が彼の死因について書いている。
葬儀の折に夫人が淡々と死に至るまでの症状を述べていて「風邪をこじらせて重い肺炎を患っていたのだろう、と思われた」とある。泉はひょっとしてコロナではと話を持っていくのだが、これまでは急性心不全だといわれてきたわけだから、びっくりした。
まあ肺炎では全世界で年間400万人も死んでいるそうだし、厳密にどの肺炎なのかを特定するには遺伝子レベルの検査が必要だからあれこれ詮索するのは意味はなかろう。
でも同じユリイカの中で一志治夫が2020年を迎える大晦日坪内と飲んだ話を書いていて、坪内は2時間でブラックニッカを開けてしまったという。
特に咳き込んでいたとも、息苦しい様子だったとも書いていない。まあ亡くなるまで2週間近くあるから、その頃はまだ肺炎に感染していなかったのかもしれない。
今ちょうど確定申告の時期で古本業界でもあれこれやっているわけだ。
親しくしている大阪市内の店舗を構える古本屋だが、今年1月の売り上げは60万くらい、2月は75万、3月は44万と落ち込んだ。経費は人件費(バイトを店番に雇っている)が25000円、家賃が37000円、組合費などが8000円くらい光熱水費が2万くらい後は仕入れ代。
家賃が安いのは共同店舗なので自分の負担はこの程度なのだ。つまり固定費で10万くらいは必ずいるから、あと車の費用や古本市の経費に加えて仕入れ代となるからそんなに残らないよな。特に3月は大きく売り上げが落ち込んでしまっていて、これは古本市が中止に追い込まれていることに加えて街中の客足が極端に落ちているためだ。
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