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古本屋日誌
昨日の甲子園の試合は最終回に大山がジャイアンツのクローザーのビエイラからツーランホームランを放ち勝った。
クローザーを打ち込むことは通常不可能だから大したものだよなあ。
ビエイラの内角に切り込んでくるストレートをうまくジャストミートしてレフトスタンド深くに放り込んだ。
滞空時間も長くかつての田淵幸一のそれを思わせる一撃で、球場で目撃できたファンはものの数秒ではあるが、白球が漆黒の闇深くに吸い込まれていく美しい瞬間を焼き付けることができただろうよ。
2008年は岡田彰布のバカな采配のために優勝を逃した年だ。
お盆休みは東京ドームで2連戦だった。初戦はグライシンガーに手も足もです完封負けを喫したが、2戦目は延長10回に出てきたクルーンがファーポールを連発し代わったピッチャーから金本がスリーランホームランを放って勝った。
われわれは2試合ともそこにいて目撃した。
驚いたのは東京のタイガースファンの下品さや余裕のなさだなあ。
当時内野手の二岡が不倫したと週刊誌で騒がれていて「女と五反田のラブホテルで一夜を過ごした」と写真まで撮られて騒ぎになっていた。
レフトスタンドに陣取るタイガースファンは二岡の打席で「GO GO‼️五反田‼️」と大合唱するんだからあきれたよ。
球場なんだから野球を見にきてるわけだ。それ以外のことなんか興味ないよ。
それに俺はプロ野球選手が非常識なことをするのは当たり前だとも思ってもいるのだ。
だってたかが野球できるだけで億の金をもらえるて、そもそも非常識なことでしょう。われわれまともなチャンとした人間とは全くちがう連中であることなんか当たり前じゃないですか。
それを大声ではやし立てるとはなんて品のない連中だろうとびっくりしたよ。
さらにびっくりしたことがある。
東京ドームの外野スタンドはタイガースの攻撃時は立ち上がって応援していた。これは以前は甲子園も同様だったが、2008年にはすでに立ち上がらなくなっていたからちょっとびっくりした。
それはさておく。
ちょうどわれわれの席のすぐ前にいた若い女、二人連れが前の立ち上がっているファンに「ちょっと‼️見えません、座ってくださいよ、座って‼️」と頼んでいる。
初めてドームにきた連中かもしれない、せっかく金本とか藤川球児を見にきたのにみんな立ち上がって全然見えないから困ったんだろう。
ところがすぐ前の席の若い男たちは
「そんなもの、ここは立つのが当たり前だ‼️うるさいぞ‼️」てなことを口々に言う。
「こりゃすんまへんなあ。わしも腰掛けたいやけどな、どないもこないも、わやですなあ」てなことをゆうてあげたらええのにね。
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北村薫の「詩歌の待ち伏せ」はちくま文庫から合本になったのが出ている。
そこに「サブマリンやまだひさしのあふぎみる球のゆくへも大阪の空」という短歌が取り上げてある。
北村薫はこれを、1975年の日本シリーズで後楽園に乗り込んだブレーブスの山田久志が最終回に王にホームランを打たれた時のことを思い浮かべて解釈すると書いている。
見えたのは東京の空なんだが一瞬だけど大阪の空が見えたと思うんだそうだ。しかしそうなると大阪の空にはえらい悲しいイメージが付きまとっていることになるよなあ。
俺はそんなよくわからない解釈は取らない。
ナイターの西宮球場で山田はホームランをかっ飛ばされた。山田は思わず球の行方を振り仰いで確かめたが、漆黒の美しい空とそれを切り裂いていく白球が映ったのだと思いたい。
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昨日は神戸に出向いた。
お客さんの話では先週ブックオフの三ノ宮センター街店の入っているビルで白昼、長時間の停電が発生して、店は閉店してしまったという。
店内にいた客は非常用の階段から促されて店の外に出たそうだ。一階にはauの携帯ショップや鞄屋、周旋屋などもあるのだが一様に停電して思案投首の模様だったそうだ。
停電とは近頃遭遇することも稀な事態だな。復旧するだけならものの数分で可能だと思うのだが、原因を突き止めようとするとそれなりに時間がかかるのだろう。
ただ閉店までする必要があるのか、俺はそうは思わないけどな。非常灯だけが照らす仄暗い中で本を漁るのは楽しそうだよな。
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昨日は嫁と心斎橋の「シモジマ」に出向いて梱包資材や封筒、ビニールの袋を購入した。
シモジマではすでにハローウィンの商材が売られている、二階にはタイガースショップが併設となっている。
ロットで100や200枚単位と大容量なので客は商売人だろうが、山のように積み上げて買い物をしてる人はいないなあ。
そういう時はネットから無料の店配を頼むんだろう。店までわざわざ来ているのは買い物が楽しいからだろう。
丼池の「うさみ亭松葉屋」によってカレーうどんやうどん定食をいただいた。
いつもは7時までやっているんだが、このところは6時までなんだそうだ。
きつねうどんを考えた店であり、出汁もうまいし、うどんが流行りの讃岐うどんではなくもっちりした大阪うどんであるのも素晴らしい。
またお手洗いに上がる急峻な階段もいい。ギシギシ各段がきしむし、とりわけ降りる時に二階から見下ろすと足がすくむのがいいね。ここから足を踏み外すようではうどん屋としてやっていけないとの覚悟ではなかろうか。
長堀通を渡り、「中尾書店」の店頭では大阪本のフェア開催中。
廃刊となってしまった「大阪春秋」が500円、大阪市史編纂所の史料が400円で売っている。
中尾のおっさんの話では
「大阪春秋はなあ、社長が年寄りであかんのやそうやわ」とのことだが、社長が引退して他の人にやらしたらええだけで配管の理由にはなってないんだけどね。
銀装のお店ではいつものように窯出しカステラを400円で売っていてPayPayも使えるようになっている。
ブックオフの戎橋店には「古典籍」コーナーが出来ている。
膝下から見上げるくらいの高さまである巨大な本棚が3つもあってぎっしり本が詰まっている。
古本屋の私から見てそこにある本は二束三文のガラクタでしかなく、それを「古典籍」だの「古書」だのと呼ぶのはちゃんちゃらおかしいが、そんなことは百も承知でやっているわけだ。
例の「あるジャン」キャンペーンもそうなんだが、近いうちに古典籍のジャンルでも既存の古本屋を顔色なからしめる自信があるのだろう。
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堀川恵子が講談社から「暁の宇品」を出した。
なぜ広島が原爆投下地点になったのかを考察した本だ。
いつものことながら堀川センスのよさがよくわかる本だ。
原爆目標地点に挙げられていた広島、京都、東京、小倉、長崎などは確かに大都市で軍の施設がある街なんだが、堀川は「そんなこと言い出したらそれなりの規模の都会で軍関連の施設のないところなんかないだろう」と指摘する。
結局広島はその近郊の宇品が日清戦争以来ずっと海外に派兵する際の出撃基地となっていたことを突き止める。
アメリカは陸海軍の出兵拠点を叩こうとしていたわけだ。
しかし結局宇品に原爆は落とされず、広島になってしまった。
これは広島の市街地が平坦で爆発の影響がストレートに伝わり多大な損害が出ると予想されるためだ。
そういうナチスのユダヤ人虐殺に軌を一にする発想で決まってしまったのだ。
そして被曝直後に陸軍の特攻部隊の1000名が被災地に入り救助作業かインフラの復旧にあたったことを突き止めた。
この特攻部隊というのはボートに爆弾を積んで敵艦船に体当たりするというもので、全国から下士官になれると集められてあげく特攻を命じられた人たちなのだ。
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