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古本屋日誌

2021-09-04 21:35:00

北村薫の「詩歌の待ち伏せ」はちくま文庫から合本になったのが出ている。
そこに「サブマリンやまだひさしのあふぎみる球のゆくへも大阪の空」という短歌が取り上げてある。

北村薫はこれを、1975年の日本シリーズで後楽園に乗り込んだブレーブスの山田久志が最終回に王にホームランを打たれた時のことを思い浮かべて解釈すると書いている。

見えたのは東京の空なんだが一瞬だけど大阪の空が見えたと思うんだそうだ。しかしそうなると大阪の空にはえらい悲しいイメージが付きまとっていることになるよなあ。

俺はそんなよくわからない解釈は取らない。

ナイターの西宮球場で山田はホームランをかっ飛ばされた。山田は思わず球の行方を振り仰いで確かめたが、漆黒の美しい空とそれを切り裂いていく白球が映ったのだと思いたい。

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