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古本屋日誌
嫁の胆石の手術は終わりすぐ退院できてよかった。
以前寝屋川市の大阪病院に私が結核で入院した時に比べてインフォームドコンセントが丁寧になされていたのには驚いた。
私の時は初診でレントゲンや検痰があってドクターからは「これは結核やわ、辛いやろけど今な入院せな今後の人生になえらいことなるよってな、おとなしゅう入っとかなあかんよ」という人生訓みたいな話だった。
「どないする?すぐ入院するか?家いんであれしてから入ってもかまへんで」とのことだったが、身体がしんどかったので
「いやもうこのまま入院さしてもらいまっさ」と言ったはものの、よく考えると下着から歯ブラシから何にも持ってきてないことに気付いて、看護婦さんに「ちょっとなんたらかんたら取りに行きたいので家にいにますわ」と気軽に頼んだら「あきまへん、あきまへん、もう今日入院なんやさかいわがままゆうてもうたらかないませんな」とのことで説得するのに骨が折れた。
入院中、診察があるのだが「いまあなたの痰を培養して菌の数を増やしてるんやけどな、結核の菌はな、エイズのともようにとるんや、過去5年以内でそういうややこしい店に行った経験はないかな?」と聞かれてびっくりしました。
「えーそれやったらまだ何の病気かわかってへんのん‼️入院した時は結核やゆうてましたけど」
「そんな店とか女関係の話はいろいろ考えてみやんとわからへんよって、ちょっと待ってもらえますか」
本来初診時にはさまざまな病気の可能性があるわけで、それを患者に伝え、可能性を一つずつ潰していくために検査をしていくべきものですが、大阪病院は本末転倒していて、始めに結核と断定して、入院さしてから、それ以外の可能性もあるからと言い出したわけです。
大阪病院の最上階が結核の隔離病棟で、もちろんいくらも相部屋があるのに私は一番端の個室に入れられてました。保健所から係の人が来て「あのな、あなたは結核やから、仕事はしたらあきませんゆう指示が出てますからな、ほんで入院前はどんな飲食店やスーパーに出入りしてはりました❓」と聞き取り調査を受けました。
大阪病院の方からは個室のベッド代や入院の費用の説明は全くなく、私は(これはいわゆる差額ベッド代やら入院費用がえらいかかるんちゃうやろか、なんせ大部屋の患者は食事も廊下に置いてある配膳車から各自が持っていくのに、わしはいちいち看護婦がてづから持ってきてくれるし、こんなサービスが安いわけないやろ)と気を揉んでいました。
それで看護婦さんに「この個室の金てえらいことなるんちゃいますか?あれやったら大部屋に移してもうてかまいませんけど」と聞いてみたら
「よう、わからんけどあんまり金はかからんのちゃいますか、また聞いときますわ」とのことで
翌日「患者さんが希望したので」との理由で相部屋に移動となりました。
あとでわかったんですが結核の入院費用は全額自己負担はなしなんですね。本来病院はそのことを患者に伝えるべきだと思いますがそれも全くなかったわけです。
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編集工房ノアから出た山田稔の「幸福へのパスポート」は著者のフランス留学中の私小説風の佳品だ。
学生時代の知り合いで、その後演劇仲間と結婚して一児をもうけたが夫の羽振りがよくなると捨てられてしまい傷心をかかえてフランスに来ているという堀清子の噂を山田は耳にする。
やがてパリの街角で17年ぶりに彼女と再会するが、容貌の衰えはもちろん、生活苦や心労に苛まれる様子が痛々しくて周り背けてしまう。
しかし清子の瞳にも驚愕の影がありありと浮かんでいるのを見て、山田自身も今やうらぶれた1中年男に過ぎないことを思い知らされる。
山田はフランスで盛んな結婚相談所のパンフを取り寄せることに熱を上げていて、料金のかなり安い「幸福へのパスポート」にパンフを申し込むが、なぜか届かない。
やがて新聞に「幸福へのパスポート」の社主が男女250人から申込金だけを詐取して行方をくらましていることが載った。
青春時代に夢多き男女がそれぞれに抱いたであろうイメージは時を経てかなわず、今や老残の身と変わり果ててしまった。すると今までそれぞれ別々の容貌を示していた男女が「それぞれの姿、それぞれの形を失って同じ相貌をおびはじめる。おなじ位置を占めはじめる」
なかなか大人でないとわからない苦味のあるいい小説ですね。
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今年は珍しいことに梅雨が長引いていて今日も雨もよいだ。
梅雨は例年なら7月10日あたりにはあけているものだが、今日はすでに24日となっている。高校の地理で習ったのだが、梅雨とはすなわち雨季なんだ。タイやベトナム、カンボジアに見られるような熱帯のモンスーン気候なんだということだ。これらの国では雨季はおおよそ半年続き高温な上に連日スコールが降り注ぐ。
日本はそれがいささか短くなっておおよそ1か月で終わるのが通例とはなってきた。梅雨明けは例の「梅雨明け10日」とことわざ通り一滴の雨も降らない酷暑がしばらく続くが、これもモンスーン気候の特徴だ。タイでも雨季明けは全く雨が降らない。
さて今年の梅雨だが、地球温暖化で日本は熱帯に近づいているわけで、雨季が長引くのは至極当たり前のことに思える。
8月半ばくらいまでは梅雨空が継続してそのあとかなり暑くなるだろう。
ただ長雨になると夏野菜の生育に悪影響が及びかねず、価格の高騰があるかもしれない。
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先週の土曜日から京橋のツインビル一階で久しぶりの古本市をやっている。
マスクをつけることや大阪府が奨励しているコロナ追跡システムへの登録を「お願いします」とある。
また棚と棚のスペースを従来よりゆったりとって密にならない工夫がされている。
京都から参加している町家古本屋「はんのき」の棚に山田稔のサイン本が何冊もあった。
その中に「幸福へのパスポート」もあって、これは山田が1960年代終わりにフランスにしばらく留学した際のあれこれを綴った散文集で、なぜか心打たれる作品だ。
これは山田の私小説みたいなもので、1960年代の終盤パリのような繁華な都会ではなく田舎で留学生活を送った体験を細かく記している。
山田の記憶力は驚嘆させられるものがあり、風景や景色人物像はもちろんのこと、その描写は変に細かくもないのに、何故か鮮烈な記憶を読者に与えるものとなっている。
40にもなろうかという身空でフランスの片田舎で孤独な学業に励まなければならない、日本に残した嫁や彼女が気になったりする。
あれやこれやストレスが溜まり思わぬ形でそれが噴出してしまう。
研究会の場でフランス人の学者が「日本人は閉鎖的で人付き合いがどうしても限られてしまう」と発言するのを聞いて思わず「フランス人だって身内で固まって話をしているじゃないか‼️」と話し始め、やがて自分の言葉に激昂して高ぶりを抑えられなくなる。
バーで強いコニャックをあおりながら日本から訪ねてくる嫁を心配する同僚に
「嫁さんは飛行機で来るの❓」
「いや、金がないので船だよ」
「一等かな❓」
「金がないので三等だよ」
「そりゃ、心配だろう、荒くれの船員に囲まれて奥さんの貞操が危険だよなあ〜」
などと憎まれ口をきいてしまう。
みな自分を抑えられなくなっているのだ。
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昨日初めてタイガースの試合をテレビで見てみた。
もともと甲子園の開幕戦に行くつもりでチケットも取っていたのだが、コロナ騒動でダメになってしまった。甲子園の開幕戦は例年帽子がもらえるから値打ちのあるゲームで、たとえ負けて不快な気分になったとしても、帽子があるのだからと気を取り直すことができるのだ。
先発は秋山で決め球の落ちる球がもう一つでなかなか振ってもらえない、フルカウントまで粘られる、四球をだすというイライラする投球でした。しかしカープの打者の鋭い打球がショートやセンターの正面をつくので、アップアップながらもちこたえる展開でした。
CSでこの試合を見ていた友人は「なんかものすごい野次が入ってたわ、おもろかったけどな」という。
プロ野球なんだから野次が飛んでくるのなんか、当たり前で、それで萎縮するようなバカはそもそもプロに向いていないから幼稚園か小学校に戻ってやり直したほうがいい。
いまは横浜の監督をしているラミレスが巨人にいたとき一塁アルプスに陣取ったおじさんは巨人の応援団の「ラミレス‼️」コールに合わせて「ダメデス‼️ダメデス‼️」とひつこく野次を飛ばしていた。もちろんダメデスにはならず、タイムリーを打たれてしまいましたよ。
さて大声で「ダメデス‼️」を連呼していた面白いおじさんはどうしたとお思いですか❓
「やっぱりなあ〜打たれる思とったわ〜」ゆうんですから笑わせるぜ〜
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