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古本屋日誌
今朝は割と冷え込んでいました、昨日氷雨で本当に久しぶりに底冷えするのを感じてぞわぞわしましたが雨上がりにしては寒さは大したことなく、日も差してきているので日向ではぬくい。
先月朝日新聞のオピニオン欄に2025年の大阪万博に関して3人の論者が甲論乙駁する企画が載っていました。万博会場となる夢洲は初めは企業誘致を当て込んで巨額の税金で作られたものだったがバブル崩壊で失敗するや今度は性懲りも無くオリンピック誘致だと騒ぎ立てこれも最下位でしくじり、あげくカジノだとなり、今回万博開催が決まったいわくつきの土地ですね。
井上章一は万博の歴史は実は近代オリンピックより古いにもかかわらず、オリンピックの知名度に比べて万博は知られていないことを嘆き、あれこれ展示するにしても取り立てて万博まで行って見ないといけないものがないからではないかと言う。確かに近未来のロボット技術や文房具とかになれば幕張メッセなどで開催される展示会やショーセレモニーの方がずっと多彩だし、気合も入っている。しかし例えば食に関しては実際に食べて見ないとわからないから、万博で多彩な世界の食生活を展示して実際に味わえることになれば、集客もできるし、博覧会終了後も残しておけば常時客を集める名物スポットになるのではないかと書いている。
「全196カ国、おうちで作れる世界のレシピ」という本山尚義の本が出ていて、何と196カ国の料理が一つずつ紹介してあって、真偽のほどはわからないもののそれらしき味のものが作れる本でまことに便利です。お客さんから尋ねられることも多くて人気のレシピ本ですから、確かに井上章一の言うようにワールドワイドな食への需要はあるんだろうけど、パビリオンまで作るだけの需要とは思えない。客の好みはやはり中華とかフランスとか和食とかごく普通の繁華街で美味しく食べられる料理に集中して、それ以外のあまり馴染みのない料理は閑古鳥が鳴くのではなかろうか。
しかし大阪の大衆はお上に対しては甘いよね、あれだけ税金の無駄遣いされて特に怒ることもないんだから不思議だ。
今朝は典型的な冬空でどんよりと厚い雲が垂れ込め陽の光は差し込まず気温も低い。ただ例年に比べると風も強くはなく、気温もまだ高いのでしのぎやすいことは確かだ。
去年吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」が思わぬベストセラーとなり、漫画化もされこちらもヒットとなった。人生の局面局面で人として正しく行動したいと思うコペル君にまだ東大の学生風情ではあるが老成した感のあるおじさんがあれこれアドバイスするというものだ。ケンカやいじめで弱い子が迷惑を被っているのを見ても、何とかしてはやりたいが、その場に居合わせたら足がすくんで傍観者になってしまい、後で悔やむことはよくあるわけだがおじさんのアドバイスはかなり細かい。修羅場に臨んで行動できる子は日頃から少し乱暴な両親とか兄弟、近所の人たちに囲まれて生活しているから、ケンカやもめ事はそれこそ日常化していて、だから学校で似たようなケンカに遭遇してもサラリと対応できてしまうんだ。対してコペル君は恵まれた生活環境ゆえに日常にはもめ事やいざこざがないので、ケンカに直面しても慣れてないからとっさに対応できない。そこで日頃から想像力を働かせて、ケンカや刃傷沙汰にも対応できるトレーニングを積極的にしていかないといけないという。
まあ無理ですね。
こういう古いけど、真剣で真面目で人間性に全幅の信頼を置く作品は他にも下村湖人の「次郎物語」が有名です。次郎の親は結核で治療中なんだがその薬を主治医のところにもらいに行くのだが、薬局には春子という薬剤師がいて、かなり年上なんだが次郎はすっかり舞い上がってしまう。薬を取りに行っていつも春子と話し込み、母親の病状をわざと大げさに伝えて春子が「まあまあ、それは大変‼️」と同情してくれるのも嬉しい。春子には竜一という弟がいて、次郎のクラスメートなんだがこの竜一が姉と示し合わせて次郎をいたぶってくる。学校で次郎に「夏休みにな、姉ちゃんが東京に行くんや、親戚ができるんや」とか言い始めて次郎がもしやとザワザワっとすると「でもすぐに帰ってくるよ」と安心させるようなことを言う。「でもまたすぐに東京に行くんだよ」次郎も気になって最後の最後まで聞いて見ないと済まない気になっていていると竜一は「姉ちゃんは東京の人と結婚するんだから」とニヤニヤしながら言う、次郎は登っていた木の幹が急に折れて真っ逆さまに突き落とされるような気がしたとある。
春子もそうだが竜一も人が悪いな、次郎の好きな気持ちを十分分かった上でいたぶるんだからろくな死に方はしないだろう。ただしばらくすると次郎も春子のことは気にならなくなって行くと書いてあるから人間の心理の奥の襞にまで分け入ったいい小説ですな。
今年は「次郎物語」にはぜひともブレイクしてもらいたい。
今朝はかなり冷え込んでいましたが、快晴で風もなく気温は上がってきて過ごしやすい。
小学生に聞いてみたら「虫歯なんかあれへんよ‼️」と普通の顔でいうお子様が少なくない。歯医者に行くにしても歯並びの矯正に行くとのことで、一体なぜそんなに歯が丈夫なのか、けなるいかぎりだ。歯性がいいのか、母親から一旦親が噛んでやらかくした食べ物を与えられることなどがなく親の持つ虫歯の菌に感染しなかったからなのか、はたまたフッ素を含む水のおかげなのかとにかく不思議だ。
私は誠に歯性が悪い上に歯医者が嫌いで何とか行きたくないと願うものの、虫歯になり始めは少し削り詰め物をするのだがまた悪くなり今度は神経を抜いて根の治療となりと判でついたように同じ末路を辿っていました。今は虫歯がひどくなって神経を取らなあかんようになると麻酔をしてうまいことやってくれるわけなんですが、私が小学生の頃は神経に薬を入れて殺すという治療法があってそれを施されるんですが、もちろん痛みが引くことなどなく一層痛なってまた駆け込んで今度は抜いてもらうというバカバカしい事態になりました。ちゃっちゃった抜いて仕舞えばいいのに、いちびって何しとんねんと小学生ながら腹が立ちました。この歯医者は治療もヤブでしたが、言い訳も下手くそでした。
小学校から虫歯を治してこいとの通知をもらったものの歯医者に行くのが嫌で先延ばし先延ばしにしていたら隣のおばさんがやってきて突然「さあ〜歯医者に行こうか‼️」と叫んで私を自転車の後ろにくくりつけて運んで行きました。歯医者に連行されて医師は「診るだけやから、診るだけやから」といいもって白い、医療器具の収めてある違棚から大きなペンチを取り出しましたので、「抜こおもてるやろ‼️帰る帰る‼️‼️」と大騒ぎしてたら医者が言うには「何しとんねんと、これはなあんたの歯あが大きいさかい、サイズを計ろおもてるだけや」。「ペンチではかんな‼️」
ところがこのところは八尾のメーカーのデンタルプロという歯ブラシはなじんで歯医者に行かずに済んでいます。ありがたい。
今朝も冷え込みはゆるうて、おひーさんも出ていて気温は高く過ごしやすい。 朱川湊人の「虹とのら犬」が入りました。朱川は「いっぺんさん」などの児童文学で面白い作品をものしていますが、今回は恋愛です。
小学生の私は手のつけられない乱暴な少年ですぐに友人にも暴力を振るってしまう、両親が離婚したストレスのはけ口にしている。ある日いつものように殴りつけているとたまたまいじめられていたクラスメートの渡辺薫子を助けることになった。
薫子はなんとか私にお礼がしたいのだが、「住んでいるところを知らない」という理由で果たせず、高台にある観音さんに「どうかもう一度会わせてください」と毎日願掛けをする。おんなじ学校なんだから、放課後つかまえるとかしたらいいと思うんだが、この薫子は友人にも「あほる子」と呼ばれているあかん子だということになっている。
なぜか神頼みが通じて私は観音さんに行き薫子に出会うことになり、お礼を言われ更に「笑い顔が好きだ」と告られる。私はストレスからちょっとしたことでも友人手をあげる自分を嫌悪しているのに「心根のひねくれた乱暴な私」を好きと言ってくれるので嬉しくて涙をこぼしていい雰囲気になって行きます。
自己嫌悪にさいなまれて、「俺は全然いけてない」と思ってるのに「かっこいいねー」とか「才能もあるし、イケメンだし、すいとるんよ」とか言われることが男も女もいくらでもあるわけです。これは親や教師から「お前は能力も高いし、顔もいいし、背も高いから頑張ったらもっといい学校に入れる」とかコーチから「まあちょっとミスが多いけどだんない、だんない、やればできる子や信じてるから」とプレッシャーをかけられるのとおんなじですね。
告ってきた女に操られてそのイメージに合うようになろうとしんどい思いをすることになったりします。親やコーチはまだ日頃の子どもの仕草やプレーをそれなりに把握していますからあながちデタラメばかりをしゃべっているとは思えませんが、女の方は単に本能の命じるままにこの男をとらえたいと勝手に動いてるだけなんです。ところがなぜかやかましい親とコーチには逆らっても女には逆らえなくなって苦しい思いをする男も多いのは困ったことですな。
かくいう私も以前女から告られて付き合う羽目となり「頭がいいから好きだ」とかまるで的外れなことを言うので唖然としましたが、予想通り数年もすると実は怠惰なだけのバカだということが女にもわかり「あんたなんか何にもでけへんバカやないの」といわれて離れて行きました。それは初めから分かっていることで、女が性欲の本能にかられてか、そもそもバカで人を見る目が全くなかったかで判断を誤っただけです。しかし自分のことは棚に上げて男を批判するわけですから困ったもんです。
今朝は冬空で厚い雲に覆われているものの、なぜか気温は高く過ごしやすい。
早くも20万部を突破し評判の新井紀子の「AI vs 教科書が読めない子どもたち」を入手しました、ぜひお買い求め下さい。
新井紀子は人工知能の精度を高める研究を行っていて「東ロボくん」なる人工知能を鍛えて東大の入試を突破できるくらいまでに育て上げるプロジェクトなんだが、数学や社会などはかなりいい線いくのだが、英語や国語は思わしくなく模擬試験では偏差値57くらいまでしかいけていないという。理由としてAIには理解という作用がないし、我々が判断のもとにしている常識も欠落しているので選択肢を識別させるだけでも膨大なデータの読み込みが必要となるからだという。
現代文のマークシート問題では傍線部付近に使われている単語を調べ上げてそこに出てきている単語と選択肢の単語を比較して一致する個数の多い選択肢を正解として選ぶのだという。まあそんなことしてたらあきませんよね。英語でも「あとちょっとで本屋に着くさかいな」「⁇」「あーようあんねん、ようあんねん」「塩梅しとかんとあかんでー」「今度はきつうにしとくよってだんないわ」というやりとりの「⁇」に入れる表現を選ばせるやつでAIは「ちょっと!あんたもう着いてるで‼️」をえらんでしまう。もちろん正解は「あんたなあ、靴のひぼがとけてるで!」です。
新井紀子は人工知能は人類に刃向かうようなことはないし、人間の知能を超えることもないが、すでに大学入試でいえば偏差値57、MARCHくらいのレベルに達していることは脅威だともいう。それは今の子どもたちの文章読解力が低下していてAIのレベルにも遠く及ばない子どもがたくさんいるため、人工知能によってこれらの子どもたちの就いていたであろう仕事が奪われてしまう重大な危険性があるという。
それどころか今の様々な職種の半分くらいはAIに置き換え可能だから早晩人間は職を失ってしまう可能性があるとまでいう。
新井はなんでも読解力がない子どものために力をつけさせるプロジェクトもやっているそうだが、そんなもんうまいこといくわけがない。社会の中で適合できないバカをどうするかという問題は大昔からいろいろ考えられているのだが新井紀子のような解決法は最も意味のないものだ。もっとちゃんと勉強してもらいたいものだ。