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古本屋日誌

2017-10-21 11:53:00

今日は雨でこれだけ続くのもすごい。いしいひさいちはなぜか同人誌も最近作っていて例の創作系マンガを集めたコミティアで販売しています。ドーナツボックスというのですが、今年に入ってもう3冊も出していて次の東京開催のでも販売のようです。いしいは岡山の玉野の出身でそこのフリークだった人があきづ文庫という出版社を起こしその縁なのか表紙イラストを描いた本が出ています。チャンネルゼロから「バイトくん全集」というタイトルのマンガが全集と銘打っているのに1冊しか出ておらず後はご承知の通りそれなりに名の通った双葉社からです。やはり知名度を上げるにはメジャーな出版社ということになるでしょうから正しい選択だと思いますが、いしいは故郷岡山に思い入れがあるわけですからまたチャンネルゼロかその後継出版社から本を出してもらいたい。


2017-10-20 11:58:00

今日も雨ですがあまり寒くもなく苦にはなりません。昨日は雨でけぶる高野山に参りましたが、嫁が御朱印を集めていました。なんでも高野山全体では200カ所くらいは御朱印をもらえるスポットがあるそうで驚くばかりです。横尾忠則がデザインした御朱印帳はかなり高価で取り引きされています。大阪万博の時に各パビリオンでおしてくれるスタンプを目当てに頑張っている人が(私もそうだったんですが)たくさんいました。「日本古書通信」という古本屋の目録とその前に蒐集家のエッセーが載っている雑誌があって、熱海に出向いて鎌倉時代の古今和歌集の写本を250万で仕入れたとか、いしいひさいちのohバイトくんのそろいを見つけてこうた、さらにプレイガイドジャーナルに載っている「御漫画」を揃えるためにこの雑誌を全部揃えた、もちろん読んだりはしていないとか面白いことがかいてあります。もちろん読んでないて、面白いですね。集めるのが忙しくて読む暇なんかない、読んでたら集められないということなんでしょうが、なるほどなあ、そうなんだなあと学びました。

しかしそれにしてもいしいひさいちが自費出版みたいな形で出したohバイトくんはなかなか見ないです。特に1がなかなかなくてたまにオークションに出るとすごい値段になってます。私は17万というのを見たことがあります。是非とも復刻していただきたいです。今日は三ノ宮のお客さんのところに行ってきます。


2017-10-19 09:21:00

今日は雨で嫁と高野山に来ています。例の「〆切本」の続編が出ています。松本清張はホテルに缶詰にされても書けず、ホテルの窓から飛び降りようかと思ったと担当にいったり、森鴎外は天皇が汽車で出かける見送りに行かされたり、あれこれで原稿に取りかかれずクタクタだと嘆いたり、タモリはそもそも原稿が上がらず雑誌に穴をあけと怠惰な自分を勇気付けてくれる内容です。  

以前土田世紀の「編集王」にほとんど完成していた漫画の原稿を破り捨てて姿をくらました自称天才作家に子供を動物園に連れて行く約束をしていた編集者が当惑する話がありました。結局作家のアシスタントを集めて代用原稿をかかすが、それができたところへ作家先生が未完成のゲラを持って登場し、編集者に「この天才が描いた未完成の原稿とアシが描いたそのへんの完成原稿とどっちを取る?」と迫るシーンがあってかっこいいなあと思ってました。もちろん編集者は先生のを選択して先生は寝ているアシスタントを叩き起こし「俺もアシもシャブでも打つ気で描くから」みたいなことをいうんですが、そんな話は現実にはないみたいです。

また谷岡ヤスジが2ページの漫画なんだが欄外に「これからどれくらいタバコを吸ったか本数を描く」と書いてたった(まあ谷岡のはみんな短編だが)2ページで30本以上吸うてました。

 

逆に頑張りすぎて死んでしまったり、仕事が続けられなくなる話が小林まことの「青春少年マガジン」にあります。〆切間際の数日間徹夜が続き太陽が白く見えたり、錯乱したりで、なぜか当時は休載するという発想が作者にも出版社にもなく、それが当たり前だったという。


2017-10-17 21:20:00

先日堺のお客様のところに伺い登芳久の本などをお譲り頂きました。登は大阪生まれで土木関係の仕事に就きあれこれエッセイなどをものしていますが、「摂陽妖翳記」で食い倒れについて商家は日常は質素であったが、晴れの日には豪華な食事をだす、対して庶民はきたのう稼いできれいに使うとのことで、飲食に金を惜しまずために外食の店が繁盛したと書いている。そうなんでしょうか。庶民は大体金なんか持ってないのだから外食ゆうてもたかが知れてるでしょう。

やはり金は役者に入れ込んで使ったり、茶屋でいつづけるんでしょうから、食い倒れは根拠がうすいように思います。大阪のセンスとしてあまり上品すぎるものは受けない、ベタの方がいいということなのかもしれません。


2017-10-17 14:42:00

今日は晴れてくるみたいです。かなりの雨でびっくりしました。倉庫の整理で出口治明の「本物の思考力」が出てきました。この人は保険会社の経営者だそうですが、日本の大学院生が1000人あたり2人たらずで、アメリカが5人強、ドイツが12人、韓国が6人くらいと比べて少なすぎる。これがひいては競争力の低下につながるので、いろんな世代を含めて大学院で学べるようにしたらどうだとのことでした。 

しかし日本の大学院生は20万人以上いますがそんなにいりますかね。教授も含めて大学院生の書いてるものは基本的には大学というオタクのサークルでのみ意味を持つもので、世間で客観的に通用する代物ではありません。 

つげ義晴は「無能の人」などの諸作品で、普通の人ではないけれど、一家をなすほどの才能は持ち合わせていない男を巧みにえがいています。世間の人とは違う感覚を扱い兼ねて主人公はあくせくするのですが、まあそういう中途半端な学生ばかりを作らないようにしてもらいたいものです。


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