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古本屋日誌
今日は優勝セールの阪神百貨店に行ってみた。
優勝ロゴの入ったアイテムは24日の日曜日以降の発売だそうで、現状はこれまでの品物しか無いようだ。
しかしえらい盛況のようで、店内アナウンスで入場制限をしているという。
六階の紳士もの売り場では、靴が安く売っている。2003年の優勝の時は、ブリヂストンの紳士靴が2000円均一で売っていたが、今回はそこまで安くはなかったな。
帰りに、コンビニにも寄ってみると、各スポーツ新聞社からタブロイド版のタイガース優勝特別号や冊子が出ている。
その中のデイリースポーツが出した🏆特集号には、今年ホークスから来た大竹のインタビューが載っている。
「ファイターズ戦で1敗した時にすごくダメージがめちゃくちゃあって。
甲子園に帰ってきて練習した時に、西さんに『何でそんな落ち込んでんの?』って言われて。
『7回3失点で8回もいって、何が悪いの?』って感じで言われた時に『そうか』って。
どうしても主観になるとすごくダメだったように感じるけど、確かに『7回まで投げて8回もいかせてもらって、信頼されているからいかせてもらっている』と言われて、そういう話をされたとき、思ったんです。
つまり、周りの人から言えば良くなかったといわれる試合でも、『この一球は良かった』とかそういうものって絶対にあると感じました」
なるほどピッチャーはそんな感じで精神の安定を保っているんだな。
タイガースファンの中にもおんなじような人がいますな。
「5回までの〇〇のピッチングは最高やったな(後は見てへんけどな)」
とか
「△△の2打席目のツーベースはよかったな、あれで、甲子園に来た価値あったわ。(その後のことは知らんで、忘れたわ)」
今、古書会館で古本市をやっている。
いつも思うのだが、朝から熱心にこういうところへやってくるお客さんは文学書が目当てなんだよなあ。
矢野書房や寸心堂が専門にしている近代文学や欧米の文学書には、開店と同時に人だかりが出来ている。
それに対して、京都のシルヴァン書房は古い写真なんかを専門にしている古本屋なんだが、古書会館にはそれは並べず、文庫本や新書、古い単行本をもっぱら扱っている。
古本横丁は和本を専門にしているようだが、300円均一で、むかしの単行本もたくさん並べている。
お客さんから買い取る本は自分の専門とは畑違いのものもたくさんあって、それらは捨ててしまうことも多い。
しかし古書組合に所属すれば、古本市や交換会で売り捌くことも出来る。
おりしも、来月、古本屋大学ということで、古書会館を使って、交換会での入札のやり方指南や組合員の古本屋の苦労話を聞くコーナー、さらには質疑応答も含んだ教室が開催される。
うちは古書組合には所属していない。
今のところメリットがないからだ。
商売は、詰まるところ方法論がちゃんとあることが大切だ。ルーティンワークで同じようにやって、ちゃんと同じように儲けが出れば、問題ないわけだ。
古書組合を通じて商売をするとなると、倉庫の準備、売り方の工夫が必要になるから、これまでの商売のやり方を抜本的に変えなければならない。
ちょっとそれはなあ、と思うわけだ。
今日はタイガースの優勝がかかった試合が甲子園である。
前から友人に今日、14日のチケットを取ってもらっていたのだが、こんなに早く優勝が決まるとは思っていなかったので、驚いている。
9月の優勝が決まる大事な時期にタイガースはかならず失速し、連敗を繰り返して優勝できなかった過去が積み重なっている。
それが今年は9月は10連勝中で、何人たりとも想像だに出来なかった状況だ。
試合はタイガースのリードで8回になって、one out2塁の場面で、石井が登板してきた。
投手は自分の采配で、投げるタイミングを決められる孤高の存在だ。
野手の視線も彼の動きだけに注がれるし、甲子園を埋め尽くす40000観衆の視線も自分だけに集まっている。
ピッチャーはそれを喜びとしなければならない。
石井はそういう野手から注がれる嫉妬にも似た視線や、観客のジリジリした感情を楽しんでいる。
キャッチャーがボールを彼に、投げ返してくる時、わざわざプレートから3歩も4歩もホームベースに近寄って受け取る。
そしてくるりと背を向けて、ゆっくりゆっくり一歩ずつ感触を楽しむかのようにマウンドに戻るのだ。
ピッチャーはこうでないといけない。
昨日は甲子園のジャイアンツ戦で、見事に完封勝ちして、優勝が目睫の間となった。
西が9回を投げ抜いて、わずか2安打に抑えるという見事なものだった。
西は、今年の春の『月刊タイガース』の巻頭インタビューに登場して、興味深いことを話していた。
自分は敗戦のことをいちいち気にしない。
長く仕事ができることを考えて力を尽くすようにしている。
そのプレッシャーは大きいが、甲子園のあの歓声はそれを補ってあまりあるものだ。
ピッチャーだけがあのものすごい声援を受けることができるので、こたえられない楽しみだ。
こういう話なんだよなあ。
しかし、甲子園での声援は基本的にはタイガースの攻撃時に行うもので、西が投げる時は相手チームの攻撃時だから、おとなしいものだ。
投手に声援となれば、ピンチでの『がんばれ‼️』コールとかストライクが入った時の拍手くらいしか思いつかない。
俺は『がんばれ‼️』というコールもストライクの拍手もバカバカしいと思っているけどね。
プロの投手がストライクを取るのは当たり前だ。
いちいち拍手する連中はバカではないのかな。
やられるピッチャーも小馬鹿にされているように思うだろう。
『がんばれ‼️』も耳障りだ。
プロ野球なんだから頑張るのは前提だよな。
素人でもあるまいに、頑張ってる姿を見せて何が面白いんだろう。
プロの投手なら、サラリとカッコよく、何事もなかったかのように投げていくものではないか。
当然、西もこんなものを評価するわけはなかろう。
となれば彼のいう「あの甲子園の歓声」とはなんなんだろうか❓
昨日の試合後のヒーローインタビューでようやくその謎が解けた。
彼は「9回のマウンドに上がって、その歓声に泣きそうになりました」と言った。
つまり、タイガースの勝利が目前となり、球場が「ウオー、ウオー」という形容し難い歓声に包まれる雰囲気が素晴らしいということなのだ。
(俺はあの、「あと一人‼️」というコールは気に食わない。投手に投げ急ぐ変なプレッシャーを与えかねないから、そもそも意味がないどころか、有害ではないか。こういうバカげた声援をやる連中を心底軽蔑している)
しかし西が9回まで投げたのは今シーズン2回目だから、普通はそんな大声援は受けてないよなあ。
その時の感動がよほど大きいものだったのか、まだ謎は残る。
甲子園のカープ戦は3連勝し、タイガースの優勝は確実なものになった。
第三戦の7回裏の攻撃は、カープのショートがなんでもないゴロを続けさまに一塁に悪送球して、ワンアウト満塁になってしまった。
ここでピッチャーの伊藤の打席なんだが、サードゴロ併殺となってしまった。
相手のミスでチャンスをもらったのに、それを活かせず無得点に終わるのはタイガースのお家芸であり、このあと間違いなく失点して負ける。
ところが、8回のカープの攻撃はあっさり3人で終わり、続く裏の攻撃で3番の森下が申告敬遠となって、4番の大山と勝負で、大山は打ち取られてツーアウトとなってしまう。
どう考えてもタイガースならば、ここで無得点のまま攻撃は終了するところだ。
しかし、ツーアウト満塁から連続タイムリーで4点を奪い試合を決めた。
