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古本屋日誌
今日は久しぶりに堺のブックオフに行ってみた。とにかく仕入れが難しいからだ。
堺はかつて天牛堺書店が櫛比していたところだし、府立大もある。
泉北高速の泉が丘に1時に着いて、もと日能研で働いていた同僚の車で3カ所回った。
最初は堺もず店。
ここは服、家電、ブランド品、携帯なども置いている。文庫コーナーに「文豪コーナー」ができていて、川端康成、三島由紀夫、日野啓三、岩波の耳袋などが並んでいる。
続いて御陵前店。ここはチンチン電車の通る紀州街道に面した二階建ての店だ。
すぐ裏手にはくるみ餅の本店があるし、「新在家公園」というアジサイが見事な公園がある。
品揃えは大したもので、今朝の「朝日新聞」の二面下にデカデカと広告が載っている多良美智子の「ひとりの暮らし」もオススメ本で置いてある。
この人は今87で一人暮らしをしているが、決して老け込むことなくいろんな趣味を楽しんでいるのだ。
なにせ65の時に調理師免許を取ろうと勉強して、見事取得してそれが縁で飲食の仕事に就いたというのだから驚く。
ブックオフの値段は1000円で、新本は1430円だから、かなり安いように思ったが、一緒に行ってくれた同僚は「値引きが300円、400円というのではなあ」という。
朝井まかての「類」の初版、帯付きもある。古井由吉の著作集、河出文庫の「新歳時記」ちくま文庫の「男はつらいよ」ナンシー関の単行本も揃っている。
最後に堺インター店。
西村賢太の単行本、上林暁の全集、ちくま文庫の「シャーロックホームズ全集」講談社文芸文庫の吉田健一作品などが目についた。
橘木 俊詔の「日本のお金持ち研究」という便利な本があって、どの辺りに高額所得者が住んでいるのかがわかる。
大阪ではまず箕面。中之島、高槻北部となっている。
これまでの印象では帝塚山ではないかと思っていたが、ここは居住者が高齢化して、遺産相続の際に宅地が細分化されたり、分譲マンションになって売り出されたりしているとのことだ。
そこで今日は箕面に出かけてみた。
ここは近所には大阪大があるわけだからね、仕事で本を使う人がかなりいると思われるのだ。
仕事で本を読んだり、使用したりする人は経費を使うことも多い。
自分の金でないから派手に使うこともある。
また読まないとわかっているのに、ついつい欲しくなって、こうてしまうことがよくあることは皆知るところだ。
まず石橋駅すぐの太田書店を見てみた。
石橋商店街からほど近い高架下にある小さな店だ。
本は全て透明なセロファンで丁寧にラッピングされていて、容易に中は確認できない仕組みになっている。
値段は完全にAmazon価格だ。
これは想像できたことで、左翼の崩壊によって学生が以前は共有していた「教養」に価値がなくなり、以前は売れていた本が動かなくなったためだ。
店の方としてはなんとか売り上げを確保したいので、少しも隙のない値付けを心がけているわけで、店舗ではあるが、実質的にはAmazonの倉庫に他ならない。
次に牧落駅から歩いて12分のところにある「ブックオフ」。
ここに来たかったのだ。
地下も備えた二階建ての大きな店舗だ。
地下は買取スペースで一階にはカード、フィギュア、パソコン、楽器、電化製品、ゲームソフト、レコード、CDに加えて様々なジャンルの雑誌が所狭しと並んでいる。
あと、ないのは海外の雑貨や国内の小物雑貨くらいだろう。
おそらく買取に行った際「これバンコクでこうできたんやけど、なんぼでもかまへんよってもっていんでもらわれんか❓」とよく言われているだろうけどな。
2階は小説、エッセイ、マンガをはじめあらゆるジャンルの本が揃っている。
最近出たいい本がある。
新訳なったハーンの「心」、関西大の浦西和彦の遺作である「温泉文学事典」がある。
「黄金虫変奏曲」もあるし、みすずの「毛沢東伝」全2巻も揃っている。
新装版が出た小室直樹の「中国原論」もある。例の岸政彦の大部の「東京の生活史」まで置いてある。この本を古本屋で見たのは初めてだ。
おそらく大学の先生がこういうのを買い、あるいは献本でもらい、読む、読まないにかかわらず、すぐに売るのだろう。
俺としてはもう少し前の本が欲しいんだが、現役世代の研究者たちはどうしてもそうなるんだろう。
うちの店の近所には古本市場があるし、自転車ですぐ行けるところにはブックオフもある。
古本市場は国道163号線に面した郊外型店舗だ。
モータープールは餃子の王将と共通であり、すぐ横には丸亀製麺やラーメンの一蘭がある。
古本市場で本やゲームをこうた後、餃子の王将でのんびりひもといたり、紫煙をくゆらせてくつろぐことは、まあないな。
しかし餃子を食べて腹が膨れた後、ついでに本でも見てみようかという客はいるだろう。
ブックオフの古川橋店はもっと京阪電車の駅よりにあって、近所には自動車試験場もある。
つまりより繁華な立地なのだ。
近所にはたこ焼き屋、うどん屋、牛丼屋、ステーキハウス、寿司屋、ラーメン屋、マクドナルドなどが所狭しと並んでいる。
またボーリング場も横にあるし、道一つ隔てたところにはハードオフと称してパソコンやゲームソフト、楽器、衣服、靴、カードなどのセコハンを扱っている系列店まである。
家族でまずブックオフに出向く。
駐車場に車を止めて、本の好きな父親はブックオフ、2人の子どもはボーリング、母親はハードオフてな感じで、家族の誰もストレスを感じることなく、有意義に休日を過ごすことができる。
集合場所はブックオフの広い一階レジ前てな具合に時間と場所を指定して、後はスマホで連絡を取り合えばいい。
腹が減ったら好みと懐具合に合わせていろんな店に入ることもできる。
マクドでは安いコーヒーを飲みながら長時間本を楽しむこともできるだろう。
欲を言えば、後は寝転んで映画が見られて、仮眠もできる規模のスーパー銭湯とゲームセンターがあれば一日中でも楽しめるだろう。
ひまな時間やありあまる時間の処理に苦慮する老後の過ごし方を提案しているわけだ。
今日はいい天気で尼崎と伊丹のブックオフに行ってみた。
この季節はなかなか仕入れが思うようにいかない。
春先の引っ越しシーズンが終わり、学生にせよ、リーマンにせよ落ち着いて勉学や仕事に励む季節だからだ。
尼崎には3カ所のブックオフがある。
JR尼崎近くに東難波店、阪急の園田近辺の店、そして西昆陽の店だ。
このうち西昆陽の店が格段に大きく、駐車スペースが130台分もある。
近くに電車の駅はなく、幹線道路から車で入店するスタイルなのだよなあ。
本やマンガ、絵本だけでなく、ゲームソフト、ゲーム機本体、カード、服、靴、家電、楽器、ブランドバッグなども扱っている。
家族で来てもそれぞれがそれぞれの好みで時間を過ごすことができるなあ。
実際俺が本を見定めているすぐ横で赤ん坊の鳴き声がたくさん聞こえた。
これが甲子園球場なら、喜ぶのはタイガースオタクの父親ぐらいだろう。
子どもは野球に興味もないし、いわんやタイガースは見る価値も何もないチームだ。
連れてこられた子どもはストレスが溜まるだけなのだ。
呉座勇一の新著「戦国武将、虚像と実像」には真田幸村の章がある。
夏の陣の戦いを当時の書物からまずは確かめる内容になっている。
戦乱収束後、まもなくできた『大坂物語』には信繁の活躍はほとんど書いてない。これはこの本が徳川方の視点から書かれたものだからだとのことだ。
ただ薩摩藩主の島津家久が落城後に、国元に送った書状は有名だ。
信繁は家康の本陣に三度突撃したという。同書状には「真田日本一の兵、古よりの物語にもこれなき由、惣別これのみ申す事に候」というやつだ。
また「イエズス会日本年報」には家康は戦死を覚悟して切腹しようとしたという。
さらに、「家康に仕えた老臣大久保忠教が著した『三河物語』でさえ、一時は家康本陣が崩壊して、家康を守る騎馬武者が小栗忠左衛門一人になったことを認めている」
てな具合に真田の奮戦ぶりは当時のしっかりした資料でも確かめられるわけだ。
それにもかかわらず、家康本陣がどこにあったかもよくわからない。
また、切腹まで覚悟した家康の足跡がたどられない。
大阪市内に「ここなんだよ❗️❗️❗️家康が腹に刀を突き立てようとした場所は❗️」てな旧跡がないのは問題だな。